【解説】
◆思いきり泣くことでしか、この物語には答えられない…
『ショーシャンクの空に』の原作・監督がふたたび贈る、至高の感動傑作
処刑室へ送られる受刑者が、最後に歩む緑色のリノリウムの廊下、グリーンマイル。そこは、生と死の分かれ道だ。1935年のコールド・マウンテン刑務所。このマイルに、ひとりの受刑者が送られて来る。彼の名はジョン・コーフィ。世の中のあらゆる苦しみを自分のものとして、命の奇跡を生み出す男。不思議な癒しの力で、人生の光と陰を照らし出す彼の物語を見た人は、気づくだろう。人間には、誰にでも、それぞれの歩むべきグリーンマイルがあることを―。
『フィラデルフィア』『フォレスト・ガンプ/一期一会』で二度のアカデミー賞に輝くトム・ハンクスと、デビュー作『ショーシャンクの空に』で一躍名匠の仲間入りを果たしたフランク・ダラボン。ヒューマニズム溢れる寓話の語り手としてまさに、ベスト・カップリングのふたりが、スティーヴン・キングの最高傑作と謳われるベストセラーの映画化に挑んだ。
物語は、大恐慌時代、アメリカの南部の刑務所で、死刑囚舎房の看守主任を務めていた主人公ポールの回想形式で綴られていく。双子の少女を殺した罪で、ポールの元へ送られて来たジョン・コーフィ。いかつい外見とは裏腹に子供のように純粋な心を持つ彼は、持てる不思議な力でポールの病を治し、死の影が宿るグリーンマイルを奇跡の光で満たしていく。まるで神様の贈り物のようなこの男が、本当に罪を犯したのか? 疑問にかられるポールと、仲間の看守たち。やがて真実を知った彼らは、自分自身の果たすべき義務と、人間としてなすべき正しさのあいだで、激しい葛藤を強いられることになる。
果たして彼らはコーフィを救うことができるのか? コーフィの不思議な力に触れたポールの運命は? 見る者をハラハラさせずにおかないドラマは、善良な看守たちとコーフィのあいだに通い合う切ない情感を湛えながら、人に与え、与えられる救済のテーマを強く浮かび上がらせていく。その最後に待ち受けるのは、予測を遥かに超えた驚きの結末。コーフィとポールをつなぐ「グリーンマイル」の絆が、圧倒的に重みを伴って迫って来るラストには、誰もが胸しめつけられる感動を覚えずにはいられないだろう。
主人公ポールの役柄に誠実な持ち味を光らせるトム・ハンクスを筆頭に、「宝くじに当たり続けたように第一希望の役者が揃った」とダラボンが自負するキャストには、脇役の隅々にいたるまで最高のメンバーがそろった。無垢な魂を持つジョン・コーフィを渾身の力をこめて演じるのは、『アルマゲドン』の巨漢マイケル・クラーク・ダンカン。ポールの右腕のブルータルに扮し、男気たっぷりの名演を見せるのは、『交渉人』『ザ・ロック』のデヴィッド・モース。感受性が人一倍豊かな看守のディーンに扮するのは、『プライベート・ライアン』の狙撃兵役で強い印象を残したバリー・ペッパー。看守チームの良識を代弁するハリーを演じるのは、『Xファイル ザ・ムービー』『フェノミナン』のジェフリー・デマン。温情に厚い刑務所長のムーアズには、『ベイブ』『L.A.コンフィデンシャル』のジェームズ・クロムウェル。その妻メリンダには、『ハイ・アート』のパトリシア・クラークソン。さらに、『ベートーベン』『ジュマンジ』のボニー・ハントがポールの愛妻ジャンに扮し、ハンクスと息ぴったりの好演を見せる。
悪役のパーシーを演じるのは、「Xファイル」「サンフランシスコの空の下」といったTVのレギュラーで知られるダグ・ハッチソン。もうひとりの悪役ウォートンには、『キャメロット・ガーデンの少女』で注目を集めたサム・ロックウェル。ネズミのミスター・ジングルズと友情を通わせる受刑者のドラクロアには、ミュージカル『グランド・ホテル』でトニー賞に輝くマイケル・ジェター。また、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』のグラハム・グリーンと、『パリ、テキサス』のハリー・ディーン・スタントンが、それぞれ受刑者のビターバックと模範囚の雑役係トゥート=トゥートに扮し、短い出番の中に味のある個性を光らせている。もうひとり、『フォレスト・ガンプ/一期一会』のダン中尉ことゲイリー・シニーズが、コーフィの官選弁護人役でカメオ出演しているのも見逃せない。
スタッフの顔ぶれも豪華だ。撮影は、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のデヴィッド・タッターソル。プロダクション・デザインは、『ドクトル・ジバゴ』『オリバー!』で二度のアカデミー賞に輝くテレンス・マーシュ。彼と同様、編集のリチャード・フランシス=ブルース(『エアフォース・ワン』『セブン』)、音楽のトーマス・ニューマン(『若草物語』『ジョー・ブラックをよろしく』)が、『ショーシャンクの空に』に引き続きダラボン組に加わっている。視覚効果を担当するのは、『ベイブ』『マウス・ハント』のチャールズ・ギブソン。彼が指揮にあたり、99%実物のネズミを使ったというミスター・ジングルズの名演技も、大きな話題を呼ぶことだろう。
【PRESS評】
「試写の間、私はこらえきれずに四回泣いてしまった。」 スティーブン・スピルバーグ(MOVIE LINE11月号)
★★★
本年度ベスト1! DAVID Sheehan, CBS_TV
★★★
半年前この映画に対してオスカーの噂が立った。 …その噂は正しかった。トム・ハンクスはそれほど素晴らしい! Joel Siegle,GOOD MORNING AMERICA
★★★
TWO THUMBS UP! Roger Ebert&Lisa Schwarzvaum,ROGER EBERT&THE MOVIES
★★★
傑作! Bob Polunsky,NORTH SAN ANTONIO TIMES
★★★
『グリーンマイル』はすべての点で期待を上回る。アカデミー作品賞を穫るべき作品 John Urancich,CLEBELAND SUN NEWSPAPERS
★★★
現代の映画には魂ではなく技術が期待されがちだが、この映画には真の魂がある Joe Baltake,SACRAMENTO BEE
<
★★★
言うまでも無く、間違い無くハンクスがいい! Janet Maslin,THE NEW TORK TIMES
★★★
頑固な批評家を、 一分笑わせたかと思うとその一分後には泣かせる… そんな映画はそれほど多くはない。
この映画はハリウッド映画が良いものになり得るということを示している。 Jonathan Forman,NEW YORK POST
★★★
才能豊かなキャスト!S・キングの作品の映画化でもっとも魅力的な一本。
ハンクス、ダンカンが心を奪う! Michaer Wilmington,CHICAGO TRIBUNE
★★★
オスカーを獲得すべき傑作! ENTERTAINMENT WEEKLY
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