【監督&製作会社】
■ハビエル・フェセル監督
1964年、スペイン、マドリード生まれ。マドリードのコンプルセン大学・情報科学学部で映像を専攻、専門分野はヴィジュアル・アーツ。学生時代からスーパー8での映画製作に目覚める。
1986年、リネア・フィルムズという広告会社を設立し、本格的に映像製作の世界へと足を踏み入れ、この後6年間に渡り、100本以上のコマーシャル・フィルムの制作に関わる。(主な制作CM:BMW、ボルボ、赤十字、Banesto、Telefonica(スペイン電信電話会社)、Telepizza(宅配ピザ)、M&M's、マドリード観光局ほか多数)。
1992年4月、長年の夢を実現すべくプロデューサーのルイス・マンソを迎え、ペリキュラス・ペンドルトンという映画製作会社を設立。フェセルが初監督・脚本を手がけた短編『Aquel Ritmillo』はスペイン国内をはじめ世界22カ国の映画祭で賞を受賞、1995年には同作がスペインの映画最高権威であるゴヤ賞(最優秀短編賞)を受賞している。短編第2作目となる『El Secdleto de la Tlompeta(The Secret of Tlumpet)』もまた23の映画祭で受賞、うち8つの賞は観客賞である。1作目、2作目ともスペイン、フランス、ドイツでそれぞれ公開され、世界25カ国以上のTV局に権利が売られている。スペイン初の「最も受賞タイトルの多い短編映画」となった短編2作品の成功をもとに、フェセルはこの後『Gomaespuma(FormRubber)』というテレビ・シリーズをプロデュース。(13話からなる人形劇でスペインのチャンネル5で御・エアされた)もちろん脚本の執筆も共同で手掛けている。
【製作会社ペリクラス・ペンデルトンについて】
ペリクラス・ペンデルトンは、『ミラクル・ペティント』のハビエル・フェセル監督とプロデューサーのルイス・マンソが1992年に設立。二人は共に広告業界出身であるが、同年、長年の夢であった映画の製作会社へと業務内容を変更した。
広告業界ではペリクラス・ペンデルトンは、独特の「職人気質」を発揮、量より質をとる仕事ぶりで有名であった。このクラフトマンシップの精神が評価され、スペインで最も華やかな映画祭のひとつである、サンセバスチャン国際映画祭の広告部門で大賞受賞(Gran Premio de San Sebastion)、カンヌ広告祭では金獅子賞(Lion d'Or)を受賞している。
こうして、広告業界で確固たる地位を築いてきたペリクラス・ペンデルトンは、オフィシャル・ディレクターとしての、ハビエル・フェセルのアド・ワークを通じて、映画製作に必要不可欠な要素は1.キャラクターの設定、2.ユーモアのセンス、3.先進テクノロジー、特にポスト・プロダクションでは3Dアニメーションが欠かせないことを体得する。
映画製作におけるペンデルトンの最初のステップは、ハビエル・フェセルが監督した短編映画『Aquel Ritmillo』(1995)と『El Secdleto de la Tlompeta』(1996)だ。この2作品は、スペインの映画史上、最も多く賞を受賞した作品となった。トータルで45ものタイトルを獲得したが、中でも一番名誉ある賞はスペインのゴヤ賞の受賞(1995)だろう。他に、“Premiers Plans”Festival in Angers(1995)、Best International Comedy in the Albany Festival,N.Y.(1995)、Special July Prize in Clermont-Ferrand Festival(1995)などを受賞。
ハビエル・フェセルの初監督長編劇場映画作品となった『ミラクル・ペティント』は1998年のクリスマスに、スペイン国内でプレミア上映された。
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