『マイ・ハート,マイ・ラブ』/"PLAYING BY HEART"




マイ・ハート,マイ・ラブ [DVD]
5月20日より有楽町スバル座にて公開


1999年/アメリカ/121分/カラー/スコープサイズ/ドルビーデジタル/字幕翻訳:栗原とみ子

◇製作・監督・脚本:ウィラード・キャロル/◇製作:メグ・リーベルマン/◇製作総指揮:ガイ・イースト/◇音楽:ジョン・バリー ◇インターメディア・フィルムズ&ミラマックス・フィルムズ提供/モルフェウス・ハイベリオン・プロダクション共同提供/オリジナル・サウンドトラック:東芝EMI/スコア・サウンドトラック:ユニバーサル・ミュージック/ノベライズ:東京学参/ギャガ・ヒューマックス共同配給

◇キャスト:ショーン・コネリー、マデリーン・ストウ、アンジェリーナ・ジョリー、ライアン・フィリップ、ジーナ・ローランズ、デニス・クエイド、ジリアン・アンダーソン、アンソニー・エドワーズ、ジョン・スチュアート、エレン・バースティン、ジェイ・モーア





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【解説】

■人生は誰でも全員が主役…
幸福を求め続ける11人の11通りの幸せ探し


人は必ず心の中になにか欠けたものを抱えながら生き、誰かとの出会いがそんな心を埋めることができる。人と人とのふれあいの中に美しい何かが生まれ、それをきっと愛と呼ぶのであろう。愛にはいろいろな顔があり、幸福に輝く時もあれば、苦しみに心が乱れることもある。気づかぬうちに手もとをすりぬけたかと思えば、深く静かに育つこともある。自分が完璧でないからこそ、人は愛を求める。『マイ・ハート,マイ・ラブ』は、夫婦、恋人、家族、友人といったさまざまな関係を通して、現代の愛の形をほろ苦くも、温かい眼差しで描き、人生を模索する男と女の姿を都会的なタッチで見つめた感動のヒューマン・ストーリー。そしてクライマックスでは、幸福を求め続けながら、それぞれの人生を生きる11人の意外な関係が明かされる……。


■ハリウッドでこれ以上考えられないほどグレードの高い俳優たちのアンサンブル

この複雑で繊細な物語を映画化するのに、俳優たちが鍵となるのは明らかであった。そして本作の脚本に惚れこんだ豪華スターたちの総出演がついに実現することとなった。それは『エントラップメント』のヒットが記憶に新しいショーン・コネリーをはじめ、『12モンキーズ』の美人女優マデリーン・ストウ、彼女は今回のような役を以前から待ち望んでいたという。また、ベストセラーの映画化『ボーン・コレクター』に出演し、ウィノナ・ライダー共演の『Girl,Interrupted』(『17歳のカルテ』日本でも公開予定)でゴールデン・グローブ賞にも輝き、本作でもナショナル・ボード・オブ・レビュー新人賞を獲得した、2000年に最も活躍が期待されるアンジェリーナ・ジョリー。『54/フィフティ・フォー』で注目の若手ハンサム・スター、ライアン・フィリップ、『グロリア』の大物女優ジーナ・ローランズ、『ライト・スタッフ』のデニス・クエイド、『Xファイル/ザ・ムービー』のジリアン・アンダーソン、人気テレビ・シリーズ「ER/緊急救命室」のDr.グリーン役でおなじみのアンソニー・エドワーズ、『パラサイト』のジョン・スチュアート、『アリスの恋』でアカデミー主演女優賞を受賞したエレン・バースティン、『ザ・エージェント』のジェイ・モーアと11人全員が主役というオールスターキャストが互いにシナジーを生んでいる見事なアンサンブルが実現した。更に『パリ・テキサス』の個性派美人女優ナスターシャ・キンスキーがゲスト出演も果たしている。


■ミラマックスと豪華出演者たちがその腕に惚れこんだ新鋭、ウィラード・キャロル製作・監督・脚本

監督のウィラード・キャロルは昨年のアカデミー賞受賞作『恋に落ちたシェイクスピア』を製作したミラマックス社にその手腕を買われて、本作の演出と脚本を手がけた実力派。それぞれに異なった人間観、恋愛観を持った人物たちが、過去の愛に傷つき、新しい愛にとまどいながらも、それぞれのパートナーとの関係を見つめ、新しい自分に生まれ変わろうとする人間成長の物語をみごとに創り上げた。友人が語った「愛について言葉で語るのは建築をダンスで表現するようなもの」という言葉をヒントに、キャロルは脚本執筆を開始。愛というつかみどころのない不可解な感情を、大ヒット作『恋愛小説家』をしのぐ洗練された会話で描き、見るものすべてに味わい深い感銘と余韻を残す。製作総指揮は『キリング・フィールド』『眺めのいい部屋』のガイ・イースト。撮影監督は名作『ディア・ハンター』でアカデミー撮影賞受賞のベテラン、ヴィルモス・ジグモンド。プロダクション・デザインは『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のミッシー・スチュアート。編集は『JFK』でアカデミー編集賞受賞のピエトロ・スカリア。音楽は『愛と悲しみの果て』でアカデミー音響賞受賞の大ベテラン、ジョン・バリーが手がけ、ジャジーで美しいスコアを書いている。チェット・ベイカーのジャズの名曲も絶妙な効果を上げる。


 


【プロダクションノート】

■製作・監督・脚本のウィラード・キャロルは語る

「愛について、今までにたくさんの本や詩、歌が生まれました。どれもとらえどころのない感情を、何とかことばに表現しようとしている。愛にもコミュニケーションが必要だ。ロマンチックな、あるいはセクシーな状況だけではない、家族の中でも同じ。コミュニケーションはすべての鍵、でも大変難しい。この作品の登場人物は愛について語ろうとするが、大切なのは語ろうとするその姿勢。この作品は、扉を閉めようとする流れに逆らって、扉を開く映画といえるだろう。」

“愛についてことばで語るのは、建築をダンスで表現するようなものだ“キャロルが執筆を思いたったのは、ある友人の「愛についてことばで語るのは、建築をダンスで表現するようなものだ。」というひとことがきっかけ。そのことば、そして、人間が一番話したいこと、必要としていることこそ、ことばに表現し難いものだという皮肉な認識が、キャロルの頭を去らなかった。「トーンと雰囲気がそれぞれ異なる展開のストーリーに、愛について何かを理解するという共通の試練を設定したらどうだろう。」と思い執筆するうちに、キャロル自身も予期せぬ出来事や問いかけを生み出すことに気づいた。「自分の企画に沿って筆を進めるうちに、登場人物は成長し、考えもしなかった方向へ自分で歩き始めた。まったく型にとらわれない、不思議な物語が生まれた。」とキャロル語る。



■ショーン・コネリーは語る

キャロルの脚本に惚れこんで出演を即承諾したショーン・コネリーは簡潔に語る。「ウィラードは、脚本や互いの結びつきがどのような効果をもたらすか、などについてのアイディアについて、完全にオープンだった。それが、この映画製作の雰囲気を決めたんだ。脚本にない演技で次々に予想外の発見があり、作品はよりリアルに、より人間味あるものに発展した。こうしてこの撮影に参加した数週間は、まるで夢のようだった。


■マデリーン・ストウは語る

マデリーン・ストウは、世間からは‘誰とでも寝る女’と受け取られそうな女性、グレーシー役を歓迎した。「一部の人にとっては、グレーシーは悪い女かも。でもわたしにはそう思えない。彼女はアドレナリンが満ちあふれているのに、毎日の生活に刺激を見いだせない女性。結婚生活で自分のなすべきことがわからなくて、家庭は彼女にとって退屈なだけ。グレーシーは、ロジャーの肉体的魅力に夢中になっているのに、愛情は持つまいとする。滑稽なのは、彼女が、自分でこの状況をコントロールできると信じていること。もちろん最後には、そんなことは不可能になってしまう。わたしにとって、グレーシーは、うわついた女の役を演じる絶好のチャンス。いままでこうした役はほとんど回ってこなかったわ。」また「登場人物はそれぞれに魅力的。でも、わたしがいちばん驚いたのは最後の大団円。観客を驚嘆させる、胸を打つ展開だわ。」と彼女は言う。「人生について、どのように愛するか、そして愛情の本質についての語りかけは感動的。どのストーリーも希望を感じさせる。それぞれのストーリーの意図する語りかけに、愛の包容力がエネルギーを与えてくれる。」


■アンジェリーナ・ジョリーは語る

「観客は、きっと登場人物のひとりを自分自身のように感じられるでしょう。わたしが演じるジョーンは、とにかく恋をしたくてたまらない女性。でも、彼女はとても口論好きで、いつも真っ向からべらべらまくしたてる。まるで蚊のように、ぶんぶんとうるさい。でも憎めない人。とても外向的なので、自然にもっと内向的なひとに惹かれるのね。物静かなキーナンは、彼女にとって謎めいて感じられる。彼の静けさこそ彼女が求めているものだから。それに、ほら、彼はとても魅力的でしょ」と自分が演じたジョーンの魅力を語る。


■ジーナ・ローランズは語る

ジーナ・ローランズも、キャロルの脚本に描かれた愛情に惹きつけられた。「あちこちで曲がりくねったり、方向転換したり。ふたりの関係は、滑稽なときも、すっかり落ち込むときも、ショッキングなときもある。この作品の登場人物は、愛したり、愛していなかったり、つまり愛について混乱している人ばかり。それこそ人間よね。とても人間的で、おもしろい物語なの。そして、登場人物ときたら…。役者は、こんな役にはめったに出会えないものよ。」と出演を決めたきっかけを素直に語る。


■アカデミー賞女優のエレン・バースティンは語る

「その日が人生最期の日であるかのように、毎日を生きようとしている人々の話を、聞いたことがあります。この親子の場合、マークの死期が近づいている。母も息子も、今までになく、お互いに対して誠実であることを迫られ、また、誠実でありたいと望みます。ふたりは互いを心から理解し、ありのままを受け入れるようになるのです。」


■映画音楽界の大御所ジョン・バリーは語る

「ウィラードの脚本は素晴らしかった。」バリーは言う。「おもしろいのは、無関係としか思えない登場人物なのに、話が進むにつれてその結びつきが見えてくること。そこで、潜在的な関連性を観客に暗示する効果を、曲にも織りこんだ。トランペット奏者だったこともあるチェット・ベイカーは、いつも僕のアイドル。だから、彼のトランペットの旋律を音楽に取り入れるまたとない機会にもなった。ジャズ系の映画音楽を手がけるのは、本当に新鮮だった。長い間、こうした機会はなかった。」


 


【ストーリー】

◆昔の恋を告白した夫
「その女性とは深い関係はなかった。あまりに深く愛し過ぎたから…。」


ロサンゼルスの豪華な家で暮らすTVプロデューサーのポール(ショーン・コネリー)と料理研究家のハンナ(ジーナ・ローランズ)は、結婚生活40年目を迎える熟年カップルだ。社会的な地位にも子供にも恵まれ、大きな犬がかたわらにいる暮らし。しかし、幸福を絵に描いたようなふたりにも苦い過去の思い出があった。ポールはテレビの仕事を通じて知り合った女性を愛してしまったのだ。ポールは今も彼女の写真を大切そうに持っている。妻ハンナには、夫のかつての過ちが許せない。夫にきつい言葉を投げかけ、過去の愛の真相を問いつめる。「その女性と深い関係はなかった。あまりにも深く愛し過ぎたからだ」。そんな言葉を聞いて、ますます嫉妬を強めるハンナ。「でも、彼女を愛することで君への愛がより深まった」。ふたりは共に過ごした長い人生をかみしめていた。


◆秘密をかかえて傷ついた魂
「僕を愛しちゃいけない。君を愛しているから…。」


女優の卵で恋をするのが大好きなジョーン(アンジェリーナ・ジョリー)がキーナン(ライアン・フィリップ)に出会ったのは、ナイトクラブの騒音の中だ。恋人と電話で別れ話をするジョーンにキーナンは小銭をかしてくれた。早口で毒舌家のジョーンは恋をするのが大好き。彼女は目の悪い猫と一緒に暮らしていた。ナイーブで無口なキーナンに次第に思いを寄せるようになるが、彼はなかなか心を開かない。デートはしない主義だと言い放つ。映画に一緒に行き、知人に車をわざと盗ませるが、彼の態度は変わらない。しかし、ジョーンの情熱は、やがて少しづつキーナンを揺り動かす。彼は誰にも言えない秘密を打ち明ける。傷ついた魂を抱えながら生きる彼だったが、生命力あふれるジョーンと出会い、新しい人生を歩む気になった。


◆愛を求め、何かを探す夜の恋人たち
「一曲踊らないか。ただその一言を待っていた…。」


グレイシー(マデリーン・ストウ)は結婚15年目を迎える。しかし、夫との間には子供もなく、犬が子供のかわりになっている。夫婦の絆は、今では希薄なものとなり、グレイシーは夫をルームメイトと呼んでいた。家庭以外の場所に快楽を求め、今では同じ家庭持ちの牧師ロジャー(アンソニー・エドワーズ)との気ままな情事にふけっている。セックス以外の感情は何もない。そんなクールな関係を彼女は気にいっていたが、ロジャーの方は今ではグレイシーを本気で愛し始めていた。


◆自分を捜す男
「実生活のウソより即興のほうがうまくなった…。」


激しい雨が降る夜、ヒュー(デニス・クエイド)はあるバーに入っていった。そこで隣にすわった女性に悲しい身の上話をする。妻が死に、仕事も失った。バーやホテルのラウンジでそんな哀しい作り話を告白するのが、今では彼の日課になっていた。時には同情してくれる女性もいた。バーで知り合った弁護士(ナスターシャ・キンスキー)は酔った彼のために帰りの車の心配までしてくれた。実は演劇の即興教室での課題をこなしていただけだが、彼は日常生活の嘘より即興の作り話の方がうまくなっていく自分がこわかった。


◆心に“思い出”という鍵をかけた女
「あなたはいい人だけどじつは問題があるの。あなたのことを好きになったの。」


舞台演出家のメレディス(ジリアン・アンダーソン)は恋には臆病。彼女のもっかのルームメイトは大きな犬だけ。かつての結婚していた夫は同性愛に走り、以後、恋愛にいい思い出がない。仕事先で知り合った離婚歴のある建築家トレント(ジョン・スチュアート)は彼女にひかれ、デートに誘い出すが、彼女のかたくなな態度はくずれない。自宅にトレントをディナーに招待した時も口論になってしまった。女性に理解のあるトレントはあまりにも完璧すぎて、逆に警戒心を抱かせる。しかし、メレディスの舞台の打ち上げパーティでふたりは再会する。今度はメレディスを自分の家に招待するトレント。恋に飛び込めない不器用なメレディスをトレントは優しく包み込んみ、ふたりの関係は静かに変化してゆく。


◆死んでゆく息子を見守る母
「ずっと昔あなたがまだお腹にいた時、陣痛が始まったの。また痛んできたわ。」


同性愛者マーク(ジェイ・モーア)はエイズに感染し、死期が迫っていた。病院にかけつけた母親ミルドレット(エレン・バースティン)は息子のやつれた姿に心を痛める。死を目前に控え、母親の期待に応えられなかった自分について語り始めるマーク。母も父親とのかつての思い出を息子に語る。ふたりは残された時間の中でじっくり愛を確認し合った。

遂にポールとハンナの結婚40周年記念パーティの日がやってくる。家族や友人たちがふたりを温かく祝福した。「もう一度人生を歩むのなら、君と同じ人生を」。ポールはハンナにそんな温かい言葉を捧げる。そこには意外な顔ぶれが集まり、ダンスミュージックの演奏が始まった…。



 


【キャスト&スタッフ】

■ショーン・コネリー(ポール)

『007/ドクター・ノオ』(1962年)、『007/ロシアより愛をこめて』(1963年)、『007/ゴールドフィンガー』(1964年)、『007/サンダーボール作戦』(1965年)などの冷静沈着なジェームズ・ボンド役で国際的な名声を獲得。その他の出演作に『マーニー』(1964年)、『王になろうとした男』(1975年)、『ロビンとマリアン』(1976年)、『薔薇の名前』(1986年)、『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』(1989年)、『レッド・オクトーバーを追え!』(1990年)、『ライジング・サン』(1993年)、『トゥルーナイト』(1995年)、『ドラゴンハート』(1996年)、『ザ・ロック』(1996年)、『アベンジャーズ』(1998年)、『エントラップメント』(1999年)など。『アンタッチャブル』(1987年)の演技で、アカデミー賞助演男優賞、ゴールデン・グローブ賞を受賞。1998年には、英国映画テレビ芸術アカデミーの最高の栄誉であるフェローシップ賞を受賞。また、アラン・アルダ、ビクター・ガーバー、アルフレッド・モリーナらが出演し、トニー賞を受賞したブロードウェイ作品「アート」の製作も担当。1999年にはこれまでの功績によりサーの称号を受けた。


■アンジェリーナ・ジョリー(ジョーン)

リー・ストラスバーグ・シアター・インスティテュートで学び、METシアター・アンサンブル・ワークショップのメンバー。絶賛されたHBO映画『Gia』で、エイズでこの世を去ったスーパーモデルのジャイア・カランジ役によりエミー賞にノミネート。また、ジョン・フランケンハイマー監督『ジョージ・ウォレス』のゲイリー・シニーズの相手役で、ゴールデン・グローブ賞受賞、エミー賞とケーブル・エース賞にノミネートされる。ホールマークのミニシリーズ、カレン・アーサー監督の『True Women』にも出演。『サイバーネット』(1995年)やデンゼル・ワシントンと共演の『ボーン・コレクター』(1999年)など、映画にも近年数多く出演。本作『マイ・ハート,マイ・ラブ』でナショナル・ボード・オブ・レビュー新人女優賞を受賞。また、『17歳のカルテ』(1999年)では、本年度アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞、第57回ゴールデン・グローブ賞最優秀助演女優賞受賞など、今年最も注目の若手女優の一人である。


■マデリーン・ストウ(グレーシー)

ロバート・アルトマンのアンサンブル・ドラマ、『ショート・カッツ』(1993年)の演技で、全米映画批評家協会の最優秀助演女優賞を受賞。また、オスカーにノミネートされた映画『ラスト・オブ・モヒカン』(1992年)で、ダニエル・デイ・ルイスの相手役をつとめた。その他にも、『不法侵入』(1992年)、『クローゼット・ランド』(1991年)、『リベンジ』(1990年)、『黄昏のチャイナタウン』(1990年)、『チャイナ・ムーン』、『バッド・ガールズ』(1994年)、デビュー作の『張り込み』(1988年)の演技で高い評価を受けている。最近では、ジョン・トラボルタの相手役を演じた『将軍の娘』(1999年)がある。


■ライアン・フィリップ(キーナン)

『ラストサマー』(1997年)で主演、その他に『白い嵐』(1996年)、グレッグ・アラキ監督作品『ノーウェア』(1997年)、ナスターシャ・キンスキーと共演した『ザ・タブー 暴かれた衝撃』(1997年)など。最近では、マイク・マイヤーズと共演した『54 フィフティ・フォー』、『危険な関係』の現代版である『クルーエル・インテンションズ』(1999年)がある。


■ジーナ・ローランズ(ハンナ)

夫である故ジョン・カサヴェテス監督の2作品、『グロリア』(1980年)、ゴールデン・グローブ賞も受賞した『こわれゆく女』(1975年)でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。最近では、『マイ・フレンド・メモリー』(1998年)、『微笑みをもう一度』(1998年)。その他の出演作に、『愛の奇跡』(1984年)、『フェイシズ』(1968年)、『オープニング・ナイト』(1978年)、ウディ・アレンの『私の中のもうひとりの私』(1989年)、息子のニック・カサヴェテスが監督した『ミルドレッド』(1996年)がある。ローランズは、「The Betty Ford Story」、「The Face of A Stranger」でエミー賞を2回受賞している。「The Middle of the Night」のエドワード・G. ロビンソンの相手役として、ブロードウェイにデビュー。その後も、度々、舞台に立ち、最近ではベン・ギャザラとの「Love Letters」や、マークテーパー・フォーラムでのジョン・ロビン・ベイツの「The Substance of Fire」に出演。


■デニス・クエイド(ヒュー)

主な出演作に『ドラゴンハート』(1996年)、『愛に迷った時』(1995年)、『ワイアット・アープ』(1994年)、『フレッシュ・アンド・ボーン 渇いた愛のゆくえ』(1993年)、『愛と哀しみの旅路』(1990年)、『熱き愛に時は流れて』(1988年)、『容疑者』(1987年)、『ビッグ・イージー』、『グレート・ボールズ・オブ・ファイヤー』(1989年)、オスカーにノミネートされた『ライトスタッフ』(1983年)などがある。最新作はオリバー・ストーン監督のアメリカン・フットボールの世界を題材とした『エニイ・ギブン・サンデー』(1999年)。また、最近、TNTで放映された「Everything That Rising」で監督としてデビューを飾った。


■エレン・バースティン(ミルドレッド)

『アリスの恋』(1974年)でアカデミー賞受賞、『ラスト・ショー』(1971年)、『エクソシスト』(1973年)、『レザレクション 復活』(1980年)と数々の作品に出演。他の出演作には『燃えてふたたび』(1985年)、『愛の選択』(1991年)、『男が女を愛する時』(1994年)、『最高のルームメイト』(1995年)、レストランのオーナー役で絶賛された『この森で、天使はバスを降りた』(1996年)がある。また舞台でも高い評価を受け、「Same Time, Next Year」の演技でトニー賞の主演女優賞を受賞。最近のブロードウェイでは、「Shirley Valentine」、「Shimada」、「Sacrilege」などに出演している。


■ジリアン・アンダーソン(メレディス)

テレビで人気のシリーズ「Xファイル」の特別捜査官ダナ・スカリー役で知られる。この役で、1997年のエミー賞主演女優賞、ゴールデン・グローブ賞、映画俳優組合賞を受賞。最近の映画『Xファイル ザ・ムービー』(1998年)にも同じ役で出演している。その他の映画に『マイ・フレンド・メモリー』(1999年)。舞台ではオフ・ブロードウェイの「Absent Friends」での演技でシアター・ワールド賞を受賞、シカゴのドポール大学のグッドマン・シアタースクールで学び、BFA(芸術学士号)を取得。


■アンソニー・エドワーズ(ロジャー)

テレビの人気シリーズ、「ER緊急救命室」で、マーク・グリーン医師に扮している。彼はこの役でエミー賞にノミネート3回、ゴールデン・グローブ賞、映画俳優組合賞、ピープルズ・チョイス賞を受賞している。映画の出演作には、『トップガン』(1986年)、『ザ・クライアント 依頼人』(1994年)、『ミラクル・マイル』(1989年)、『ミスター・ノース〜風をはこんだ男〜』(1988年)、『シュア・シング』(1985年)、『ガッチャ』(1985年)などがある。テレビでは、「Northern Exposure」、「It Takes Two」のレギュラーとして知られ、最近では、ホールマーク・テレビ映画でトルーマン・カポーティの名作「冷血」に出演した。また、チーチ・マーティン、リンダ・フィオレンティーノ主演の「Charlie's Ghost Story」で監督デビューした。


■ジョン・スチュアート(トレント)

クリエイティブ・コンサルタントをつとめる傍ら、「デヴィッド・レターマン・ショー」 に何度も出演しているベテランで、1996年のHBOの特別番組「John Stewart:Unleavened」で、ケーブル・エース賞にノミネートされた。またMTVをはじめ、アメリカ全土の番組などでトークショーのホストをつとめた。ロバート・ロドリゲス監督『パラサイト』(1998年)で本格的に映画デビュー。最近では、コメディ・セントラルの大人気番組「The Daily Show」のホストをつとめている。最新作はアダム・サンドラーと共演した『ビッグ・ダディ』(1999年)。


■ジェイ・モーア(マーク)

『ザ・エージェント』(1996年)でトム・クルーズと共演、また他の公開作品は『スモール・ソルジャーズ』(1998年)、『200本のたばこ』(1998年)、ダグ・ライマンの『go』(1999年)。モーアはコメディ作品でよく知られ、「サダデー・ナイト・ライブ」のキャストとしてエミー賞にノミネートされ、ESPY賞を受賞。その他のテレビ作品には、「Local Heroes」、「The Jeff Foxworthy Show」や、好評を博したミニシリーズの「From The Earth to the Moon」がある。


■ウィラード・キャロル(製作・監督・脚本)

『マイ・ハート,マイ・ラブ』で、これまでにもっとも野心的なプロジェクトを実現。現代の都会生活での愛の模索を描いた、楽しく感動的なアンサンブル・ドラマを生み出した。キャロルは以前、フィリパ・ピアス作の児童文学の古典「トムは真夜中の庭で(Tom's Midnight Garden)」をグレタ・スカッキ、ジェームス・ウィルビー、ジョーン・プロウライト出演で映画化、監督をつとめた。その他の監督作品には、ピーター・リーガート、ウィリアム・ヒッキー、アレクサンダー・ゴドノフが出演した『ヘルガイバー 魔獣大戦』(1992年)、ABCテレビシリーズの「Bone Chillers」がある。サウスカロライナ大学のスクール・オブ・シネマ・アンド・テレビジョンを卒業後、ABCモーション・ピクチャーズ、オリオン・スタジオ、ゾーイトロープ・スタジオの脚本部で腕を磨いた。


■メグ・リーベルマン(製作)

本業はキャスティング・ディレクターで、製作を担当するのは今回が初めて。MGMのタレント・ディレクターとして、『危険な年』(1983年)などのキャスティングの責任者をつとめた。「隣のサインフェルド」のキャスティングで、エミー賞に2回ノミネートされている。また「モリー・ドッドの昼と夜」、「ラリーサンダース・ショー」での実績に対し、全米キャスティング協会(Casting Society of America)から、コメディ・エピソード部門優秀キャスティング賞(Artios Awards for Excellence in Casting)を6回、「隣のサインフェルド」でも3回贈られている。パートナーのマーク・ハーシュフェルドとキャスティングを担当した最近の作品は、エミー賞を受賞した「地球から月へ」、「Xファイル」、「Party of Five」など。


■ナイジェル・シンクレア(製作総指揮)

ロサンゼルスを拠点とした娯楽産業専門の法律事務所、シンクレア・テネンバウム・エマニュエル&フレアの設立者であり、インディペンデント映画の製作、資金調達、営業、配給の有能なスペシャリストとして評価されている。『グリーン・カード』(1990年)、『フィアレス』(1993年)(ピーター・ウィアー)、『ハムレット』(1990年)(メル・ギブソン)、『クロコダイル・ダンディー1・2』(1985年、1988年)(ポール・ホーガン)などの作品の製作資金調達を担当。その他にも、『ブレイブ・ハート』(1995年)、『コロンブス 1942』(1992年)、『G.I.ジェーン』(1997年)、トニー・スコット監督の『クリムゾン・タイド』(1995年)、『サバイビング・ピカソ』(1996年)、アンソニー・ホプキンス主演の『ニクソン』(1995年)を担当。その他、多くのエンターティメント会社のディレクターをつとめ、複数の映画の製作総指揮を担当。


■ヴィルモス・ジグモンド(撮影監督)

ジグモンドは、数々の賞を受けた40年間にわたる映画の撮影技術の経験を、『マイ・ハート,マイ・ラブ』のビジュアル・スタイルに盛り込んでいる。『未知との遭遇』(1977年)でアカデミー賞受賞、『ザ・リバー』(1984年)、『ディア・ハンター』(1978年)でオスカーにノミネートされた。『ディア・ハンター』では、BAFTA(英国映画テレビ芸術アカデミー)賞も受賞。最近では、『ゴースト&ダークネス』(1996年)でASC賞にノミネートされた。HBO映画の「スターリン」の撮影でエミー賞とASC賞を受賞し、オスカーとエミー賞の両方を受賞した史上初の映画カメラマンとなる。彼が手がけた作品には、『ギャンブラー』(1971年)、『イメージズ』(1972年)、『脱出』(1972年)、『スケアクロウ』(1973年)、『シンデレラ・リバティ かぎりなき愛』(1973年)、『ロング・グッドバイ』(1973年)、『続・激突! カージャック』(1973年)、『ローズ』(1979年)、『イーストウィックの魔女たち』(1987年)など、およそ50作品がある。ジグモンドの多岐にわたる優れた業績に対して、全米カメラマン協会ライフタイム・アチーブメント賞(American Society of Cinematographers Lifetime Achievement Award)が贈られた。


■ミッシー・スチュアート(美術監督)

スチュアートは、『マイ・ハート,マイ・ラブ』で、ロサンゼルスのロマンチックな面を強調した。6本のガス・ヴァン・サント監督作品を手がけたベテランである彼は『グッドウィル・ハンティング 旅立ち』(1997年)、『誘う女』(1995年)、『カウガール・ブルース』(1994年)の美術監督をつとめ、最近では、『エクセス・バゲッジ シュガーな気持ち』(1997年)と『イヴの密かな憂鬱』(1996年)の撮影監督もつとめた。ヴァン・サントが監督した5本を含む音楽ビデオの他、マイケル・ジャクソンの「Leave Me Alone」、ピーター・ガブリエルの「Don't Give Up」、ジョニー・ミッチェルの「Good Friends」などをてがける。ベニントン・カレッジで絵画と文学のBAを取得し、美術から映画に移行する以前は画家だった。


■ピエトロ・スカリア(編集)

オリバー・ストーンの『JFK』(1991年)の編集で、アカデミー賞、ACE賞、BAFTA賞を受賞。最近では『グッドウィル・ハンティング 旅立ち』(1997年)での業績に対して、再びアカデミー賞とACE賞にノミネートされた。その他の作品にベルナルド・ベルトルッチの『魅せられて』(1996年)、『G.I.ジェーン』(1997年)、『クィック&デッド』(1995年)、『リトル・ブッダ』(1993年)など。オリバー・ストーン監督の『7月4日に生まれて』(1989年)、『ドアーズ』(1991年)では、特別編集者をつとめた。


■ジョン・バリー(音楽)

映画音楽の第一人者であるバリーは、『007シリーズ』や『真夜中のカーボーイ』(1969年)、キャロル・リードの『フォロー・ミー』(1972年)、『キング・コング』(1976年)、 『ある日どこかで』(1980年)、『白いドレスの女』(1981年)、フランシス・F・コッポラの『コットン・クラブ』(1984年)、シドニー・ポラックの『愛と哀しみの果て』(1985年)など、数多くの傑作を書いた。『野生のエルザ』(1966年)、ケビン・コスナーの『ダンス・ウィズ・ウルブス』(1990年)ではアカデミー賞受賞。本作にはオリジナル・スコアを2曲提供している。


 



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