『クワイエット・ファミリー』/"QUIET FAMILY"





1999年ベルリン国際映画祭ヤングフォーラム部門出品作品
1999年ファンタ・スポルト映画祭グランプリ受賞
2000年5月27日より
渋谷・シネ・アミューズ イースト/ウエスト
2000年6月17日より
大阪・扇町ミュージアムスクエアにて公開


1998年/韓国/35mm/カラー/ビスタ/101分

◇監督・脚本:キム・ジウン ◇製作:キム・ソンボム ◇撮影:チョン・ガンソク ◇編集:コ・インピョ ◇録音:キム・ソクウォン ◇音楽:チョウ・ヨンスク

◇キャスト:パク・インファン(カン・テグ)、ナ・ムンヒ(ジョン・スンレ)、チェ・ミンシク(カン・チャング)、ソン・ガンホ(カン・ヨンミン)、イ・スンユン(カン・スミ)、コ・ホギョン(カン・ミナ) 配給:FRAP





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【解説】

◆ゴロゴロと死体になる怪しげな客たちと、とんちんかんな家族。
“穴掘り”は上手くなるし、人殺しがバレないようにまた殺さなくちゃならないし…。
前代未聞の“ノンストップ・コミック・ホラー”登場!


リストラされたお父さんのおかげで、一家はソウル郊外に都落ち。商売なんて柄でもないのにペンションを開業することになった。客がわんさか押し寄せて、てんてこまいに悲鳴をあげると思っていたのに、一向に客はあらわれない。末娘のミナは、夜毎に聞こえるおかしな物音と怪老婆の不吉な予言に胸騒ぎを感じるが、家族はそんな危惧を疎ましがって相手にしない…。ところが、やっと来た初めての客は謎の自殺をするし、2番目の客も、3番目の客も次々に死体になってしまうのだ!?ドミノ倒しのように起こるハプニングと連続殺人事件で、いつしか、山荘の周りは墓場に…。穴掘りの腕も上達したぞ。この家族はもう、止まらない!


◆韓国映画界、期待の新星キム・ジウン。
加速する恐怖とブラックユーモアで大ヒットを記録!


「おかしくて恐い!恐くておかしい!」前代未聞の“ノンストップ・コミック・ホラー”として韓国映画界に新風を巻き起こした話題作が登場する。監督は『悪魔のいけにえ』とロベール・ブレッソンが大好きだという期待の新星キム・ジウン。舞台俳優としてそのキャリアを出発させた彼は、つかこうへいの『熱い海(熱海殺人事件)』を演出し一躍注目されたほか、CFのアートディレクターまでこなす多彩な才能の持ち主でもある。「殺しは快感」に注目した無慈悲で独特なユーモア・センスと鋭い心理描写。人里離れた山荘という限定された空間の中で繰り広げられる殺人事件とハプニングの連続、ドミノ倒しのように増していく暴力と死に対するブラックなユーモアから生み出される新しい手法は恐怖から笑いを引き出す新しいジャンルを開拓。韓国公開時には110万人動員の大ヒットを記録した。


◆『シュリ』のチェ・ミンシク、ソン・ガンホと韓国No.1アイドルのコ・ホギョン。
確かな演技力を持つ個性派俳優たちと新人女優の競演!


確かな演技力を持つ個性派俳優たちと新人女優の競演は、笑いと残酷さの中にも静かに暮らしたいのに暮らせない家族たちの滑稽でちょっぴり切ない思いを見事に表現している。出演は、30年近い芸歴がありながら映画の主演は今回が初めてという名優パク・インファンが、リストラされたお父さんを演じているほか、『シュリ』で第8特殊部隊長を演じたチェ・ミンシク。主人公ユ・ジュンウォン(ハン・ソッキュ)の相棒を演じたソン・ガンホ、韓国No.1アイドルのコ・ホギョン、ファッションモデルとしても活躍するイ・ユンスが出演。深みのある人物造形と二人の新人女優の新鮮な魅力。キャスティングの妙味を味わうことの出来る作品として仕上がっている。


 


【ストーリー】


リストラされたお父さんのおかげで、一家はソウル郊外に都落ち。商売なんて柄でもないのにペンションを開業することになった。ソウルから来たばかりのころは、客がわんさか押し寄せて、てんてこまいに悲鳴を上げると皮算用していたのに、一向に客は現れない。家族の精神は極度に敏感になっていく。末娘のミナは、夜毎に聞こえるおかしな物音と山荘の近くで見かけた怪老婆の不吉な予言に胸騒ぎを感じるが、家族はミナのそんな危惧を疎ましがって相手にしない…。

ついに初めての客がやってきた!一家は興奮のあまり、気味悪いほどに親切作戦を繰り広げるのだが、翌日、その客は死体となって発見された!驚愕する一家は、悪い噂がたって商売に悪影響が及ぶのを恐れ、死体を山へ埋めてしまうのだった。しかし、二組目の客だった恋人同士も心中自殺をはかり、またもや死体になってしまう。一家は、今度も当然のように死体を山に埋めてしまう。こうして、家族の“穴掘り”は、だんだん上達した頃、村長の陰謀で山荘の目の前で予定より早く道路工事が始まり、死体を埋めたところが掘り返される危険性がでてきたのだ。とんちんかんな家族は、最終コーナーに追い込まれていく…。





 


【キャスト&スタッフ】

■キム・ジウン(監督)

1964年ソウル生まれ。ミュージカルで舞台俳優としてデビュー。映画『幼い恋人』の演出に参加、若干20歳で演出を手がけた舞台「熱い海」(つかこうへい「熱海殺人事件」韓国版)が記録的な大成功を収め、高評価を獲得、一躍注目を集める存在となった。舞台「ムービームービー」(つかこうへい「蒲田行進曲」韓国版)も演出、若い演出家としての才能を印象づけた。また、彼は韓国を代表する女優キム・ジンスクの弟でもある。本作『クワイエット・ファミリー』のシナリオが映画雑誌「シネ21」のシナリオ公募グランプリを受賞。ついに念願の映画監督デビューを果たすことになった。次回作は、あのダンカンもワン・カット出演した昼は銀行員で夜はプロレスラーが主人公の『反則王』。

1998年 『クワイエット・ファミリー』
2000年 『反則王』



■チェ・ミンシク

1963年生まれ。ハン・ソッキュと同じ東国大学演劇映画化で演技を勉強。1982年に舞台俳優としてデビュー。1988年『九老アリラン』で映画デビュー。舞台ではピータ・シェーファーの「エクウス」で高い評価を得ている。主な映画出演作に『我らの歪んだ英雄』(1992)、『ナンバー3』(1997)ほか。『シュリ』(1999)では第8特殊部隊長パク・ムヨンを演じ、映画賞を総ナメ。韓国のゲイリー・オールドマンと呼ばれ、マスコミの注目度も高く大ブレイクを果たした。


■ソン・ガンホ

1967年生まれ。画家である父の影響から、幼い頃から芸術に興味を抱き、劇団に所属。たくさんの舞台に立つ。1996年ホン・サンス監督『豚が井戸に落ちた日』で映画デビュー。デビュー以来コミカルな役どころをこなしていたが、1997年『グリーンフィッシュ』の主演に急成長。審査員の満場一致で1997年大鐘賞の新人男優賞を受賞。『ナンバー3』で青龍賞主演男優賞を受賞した。『シュリ』では主人公ジョンウォンの相棒を演じるなどその演技に対する情熱と類い希な才能で“カリスマ”と評される。今年は『シュリ』『クワイエット・ファミリー』『バッド・ムービー』の3作品が日本公開される。


■コ・ホギョン

1980年生まれ。現在、ソウル芸術専門学校演劇演技科で演技を学ぶ一方で、韓国音楽番組iTV「ブンブン体感歌謡ショー」のMCを務め、ケンタッキーフライドチキンのCFで活躍。歌手としてもデビューを果たした韓国No.1アイドルである。200倍という競争率をくぐり抜けて『クワイエット・ファミリー』のミナ役に抜擢された。


■イ・スンユン

1978年生まれ。169cm49kgとスレンダーなスタイルで目を引く彼女は、『アダムが目を覚ますとき』で映画デビュー。その後、CMやファッションモデルとして活躍していたが、『クワイエット・ファミリー』で映画の世界に帰ってきた。セクシーな微笑みと表情の演技は一品である。


■パク・インファン

庶民の心に明るさというより灯りをともしたテレビドラマの名作「ワンロン一家」で、彼のトレードマークであるシニカルな笑いと頑固者っぽいイメージで人気を果たした後、演劇、テレビドラマの世界で活躍し、演技に対する限りない情熱を見せている名優である。30年近い芸歴がありながら映画の主人公は初めてという、こだわりの演技派である。


■ナ・ムンヒ

テレビドラマの名作「世界で一番美しい別れ」では余命わずかな花嫁を、「私が生きる理由」では天真爛漫な知的障害者役、「風が吹いても」では味のある方言が魅力的なお婆さんなど、幅広い演技を見せてくれる韓国のトップ女優の一人。パク・インファンと同じく30年以上ある彼女の芸歴で今回が初めての映画出演でる。円熟した演技派である。


 



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