『リング2』、脚本受賞表彰式および製作発表記者会見
 1998年9月22日(火) 帝国ホテル「桜の間」にて

 1998年1月31日全国で一斉に公開された『リング/らせん』は4週間で動員100万人突破を 
記録する大ヒット作となった。この『リング/らせん』は互いが対となり『リング』の続
編が『らせん』という、言わば双子のような映画だった。しかし、新たな続編『リング
2』、または『リング』の外伝的な作品を前作『リング』をテキストに生み出せないもの 
かという角川氏の発案から、『リング2』の脚本を一般公募する事になった。3月3日か 
ら5月6日までの短い応募期間にもかかわらず、390編の応募があり1月余りで4編までしぼ 
られた。最終選考基準として、人間は描けているか、アイディアはあるか、『リング』よ
り恐いか、果たして映画化は可能か、という4つの点が考慮されたが、残念ながら前作を越 
える程の大賞該当作はなしという結果に終わった。しかし、最終選考に残った4作品はどれ 
もある種の美点があり魅力があるという事で、4作品には佳作が授与された。これらの作 
品は『リング2』の劇場公開と連動した形で、映像化、出版化が模索されている。

 さて、『リング2』の脚本一般公募の結果、大賞該当作なしとなった『リング2』の脚本
を仕上げ、角川氏曰く「前作を越える恐怖を作り出した」と絶賛されたのは、『女優霊』
『リング』の脚本を担当した高橋洋だ。前作、井戸の中で発見された30年前に殺された
「貞子」の死体の解剖結果から恐るべき事実が判明する。死亡時期は早くとも1、2年前、
つまり、貞子は少なくともそれまでは生きていたのである!そして、新たな謎とともに
死のビデオが次々にダビングされて行く。

 この驚きの脚本を演出するのは、『女優霊』『リング』と恐怖を立て続けに描いた中田
秀夫監督。『リング/らせん』を越える恐怖と、何度も観たくなる程の面白さと満足感、
そしてそこに恐怖だけではなく、前作では希薄といわれた人間関係をも描き、メロドラマ
の側面もある、グッとくる映画にしたいと語る中田監督の手腕に、周囲の期待は募るばか
りだ。前作で真田広之演じた高山竜司の恋人役で出演した中谷美紀を筆頭に、『らせん』
に出演した佐藤仁美、深田恭子という若手女優陣に加え、特別出演に前作の主人公、松嶋
菜々子、そして真田広之という正に続編のキャスティング。1999年世紀末最恐ホラーと名
打つ本編は、製作、株式会社角川書店、アスミック・エース エンターテイメント、配給、
東宝株式会社の3社による、今回の会見で何度か話にもでたハリウッド・ホラー、『スク
リーム2』 への挑戦とも取れるだろう。ともあれ、前作の最終テロップ9月22日と同日に行
われた製作発表会見の演出は見事である。(注1)

 「リング・ウイルス」の感染はすでに始まっているのだ。10月5日クランク・インの
『リング2』の全貌が明らかになるのは1999年1月23日(土)。はたして、本編は日本中に
「リング・ウイルス」を撒き散らし、恐怖を感染させていく事が出来るか。完成が待たれ
るところである。


(注1)前作『リング』の物語は9月22日で終わっている。

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