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『天に至る9つの寺』"9 Temples to Heaven" |
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2026年/タイ、シンガポール、 フランス、ノルウェー、中国、香港、インドネシア、カタール/140分/監督:ソムポット・チットケーソーンポン ( Sompot CHIDGASRONPONGSE )
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「おばあさんは死が近い」。不吉な占いを聞かされた63歳の息子は、家族で長寿祈願の寺巡りに繰り出す。「9」という縁起のいい数字にちなみ、三世代9人で1日に9カ所の寺を巡る計画だったが、肝心の母は車から降りたがらず、家族の間に不協和音も広がる。暗雲立ち込める日帰り旅行で、一家は果たして功徳を積めるのか。
アピチャッポン・ウィーラセタクン作品の助監督を20年以上務めた映像作家の初の劇映画。前作のドキュメンタリー『Railway Sleepers』(2016)では列車内の光景を通してタイの近代化の歩みを描いたが、今回は車で徳積みの寺院巡りをする家族に密着した。師匠のスローシネマの美学を継承しつつ、独自の社会批評性やユーモアが随所に光る。パートタイムの僧侶、てきぱきと仕分けされた寄進の品が並ぶ倉庫。9階建ての塔が自慢の寺では、僧侶が高齢の祖母にエレベーターを勧める。「天国へのファストトラックです」。フィクションでありながら現代の寺院でいかにも起こりそうなエピソードの数々が、信仰の制度化や商業化、世代間の宗教意識の違いを、ときにコミカルに、ときに不条理な響きを伴って浮かび上がらせる。カンヌ国際映画祭監督週間でワールドプレミアされ、上海映画祭で監督賞と最優秀男優賞をW受賞。米アカデミー賞国際長編映画賞のタイ代表に選ばれた。
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