『シャンハイ・ヌーン』/"SHANGHAI NOON"


(C) BUENA VISTA PICTURES DISTRIBUTION and SPYGLASS ENTERTAINMENT GROUP,LP

全米絶賛!!前代未聞のアクション・アドベンチャー

2000年8月5日よりニュー東宝シネマほかにて公開

2000年/アメリカ/1時間51分/カラー/スコープ・サイズ/ドルビーSRD SDDS/日本語字幕/菊池浩司 タッチストーン・ピクチャーズandスパイグラス・エンタテインメント・プレゼント バーンハウム/バーバー プロダクション/協力:ジャッキー・チェン・フィルムズ リミテッドプロダクション/サントラ盤:カルチュア・パブリッシャーズ/提供:東宝東和

◇監督:トム・ダイ ◇脚本:アルフレッド・ガフ&マイルズ・ミラー ◇製作:ロジャー・バーンバウム、ゲイリー・バーバーandジョナサン・グリックマン ◇製作総指揮:ジャッキー・チェン、ウィリー・チェンandソロン・ソー ◇撮影監督:ダン・ミンゲル ◇美術監督:ピーター・J・ハンプトン ◇編集:リチャード・チュウ A.C.E. ◇製作補:ネッド・ドウド、ジュールズ・ダリー ◇音楽:ランディ・エデルマン ◇音楽スーパーバイザー:キャシー・ネルソン ◇衣装:ジョセフ・ポロ ◇スタント・コーディネーター:ブレント・ウールセイ ◇JCグループ殺陣師:ユン・ピョウ、ニッキー・リー

◇キャスト:ジャッキー・チェン、オーウェン・ウィルソン、ルーシー・リュー、ブランドン・メリル、ロジャー・ユーアン、ザンダー・バークレイ、ユー・ロングァン、ハイ・チュイヤー、エリック・チェン・チーチェン、ウォルトン・ゴギンズ、P・エイドリアン・ドーヴァル、ラファエル・バエズ、ステーシー・グラント、ケイト・ルイベン、ジェイソン・コネリー、ヘンリー・オー



| 解説 | プロダクションノート | ストーリー | キャスト&スタッフ |
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【解説】

中国のプリンセスが誘拐された。
莫大な身代金の受け渡しは
アメリカのネバダ州カーソン・シティー。
中国からアメリカへ
いま、史上最大の救出作戦が始まる。




いまやアジアのスーパー・スターから世界のスーパー・スターとなったジャッキー・チェン。その彼が、『ラッシュ・アワー』に続いて贈る<ハリウッド発/最新アクション・アドベンチャー巨篇>、それが『シャンハイ・ヌーン』だ!

中国のプリンセスが誘拐された。身代金の受け渡しはアメリカのネバダ州カーソン・シティー。中国からアメリカへ―遥かなる海と大地を越えて、西と東のふたりの男が手を組んだ。天と地がひっくり返る史上最強?のコンビがここに誕生!いま、史上最大の救出作戦が始まる。

主演は、プリンセスを救出する任を受けた屈強の近衛兵の“かばん持ち”として一行に加わったチョン・ウェンに扮するジャッキー・チェン、そしてひょんなことから、チョンと行動を共にする頼りないアウトロー、ロイ・オバノンには『アルマゲドン』『ホーンティング』のオーウェン・ウィルソン。彼は脚本家でもあり、『恋愛小説家』ではプロデューサー補を務めるなど、ハリウッドが注目する若手スターのひとりである。そして誘拐されてしまうペペ姫に『ペイバック』やTVのヒット・シリーズ「アリー・マイ・ラブ」でおなじみのルーシー・リュー。彼女は次回作で『チャーリーズ・エンジェル』のエンジェルの一人を演じる注目株である。監督は、『シャンハイ・ヌーン』が監督デビューとなる期待の新人トム・ダイ。脚本は『リーサル・ウェポン4』のアルフレッド・ガフ&マイルズ・ミラーのコンビ。撮影監督は『エネミー・オブ・アメリカ』のダン・ミンゲル。編集は『スター・ウォーズ』でアカデミー賞に輝くリチャード・チュウが担当。最高のエンターテインメント作品がここに完成した。

製作者サイドのディズニー/タッチストーン、そしてスパイグラスは撮影中のラッシュ・フィルムを見て、これは「21世紀の<インディ・ジョーンズ>シリーズ」になると、映画が完成する前に続編の製作が決定したという。「続編のタイトルは『シャンハイ・アフタヌーン』になるらしい。いや、『シャンハイ・ミッドナイト』と聞いた!(『シャンハイ・ヌーン』のタイトルは、あのゲイリー・クーパー主演の名作『ハイヌーン(真昼の決闘)』とカケたタイトルである。)」と噂がマスコミを駆け巡る中、ディズニー/タッチストーンは作品の出来の良さに自信を持ち、全米公開を7月から最激戦区といわれた5月26日に繰り上げて封切ることを発表した。この週は、24日から制作費、宣伝費とも莫大な費用をかけたパラマウント映画『M:I-2』が公開されることが決まっており、他の作品はこの週末の公開を避けていたのだが、そこにぶつけてきたのだ。“USA TODAY”紙は「背後から煙を蹴り立てて迫ってくるのを感じ、『M:I-2』が肩越しに振り返る事態になっても、驚くことではない」と記事を書き、『シャンハイ・ヌーン』のクオリティの高さを評価した。実際、マスコミ各社の星取り表では、『M:I-2』よりも星の数が多いという現象が起きていた。そして、ついに全米公開。1位の座は『M:I-2』に譲ったものの、ラストには、プレミア試写会でもないのに、場内で拍手が沸き上がるという“事件”がアメリカの多くの劇場で起きている。また、ひとつジャッキーに伝説が加わった。



 




【プロダクションノート】

◆『シャンハイ・ヌーン』始動!

「シャンハイ・ヌーン」の企画が実現に向けて動き出したのは、ジャッキーの大ヒット作『ラッシュアワー』の撮影時だった。プロデューサーのロジャー・バーンバウムとジョナサン・グリックマンは、ジャッキーとどんな企画が一緒にできるかを話し合っていた。「その時ジャッキーが、やがて『シャンハイ・ヌーン』となる、このアドベンチャーのアイデアを説明し始めたんだ。私たちは直感的に、これはいけると思った。開拓時代の西部を背景にしたバスター・キートン風のアドベンチャーをすぐ思い浮かべてワクワクしたよ。」とプロデューサーのバーンバウム。「最初の粗筋の大部分はこの映画の中に生かされている。そして脚本家を雇い、今の脚本に発展したんだ。アイデアから実際の撮影までこんな短期間で実現した企画は、今までで初めての経験だった」。こうして、『シャンハイ・ヌーン』は、カナダのアルバータ州、カルガリーから、監督の「アクション!」の第一声と共に撮影が開始されたのであった。


◆愛される理由


プロデューサーのバーンバウムは答える。「おそらく、彼のユーモアや優しさに訴えかけるものがあるんだ。彼の人間性が人を惹きつけるのさ。ときには、すごく可笑しくなれるし、超人的なアクションも披露できるけど、いつでもその目を覗き込めば、ほんとうに優しい人間が感じられる気がする。それは彼の人徳だし、観客もスクリーンにジャッキーが登場したとたん、それが感じ取れるんだ。実際に、彼は暖かく、そして寛大な人物で、おのずとそれがスクリーンに投影されるのさ」。初めてのメジャー大作を作り上げたトム・ダイは言う。「ジャッキーは、何かを指示されても決してNOとは言わないんだ。おそらく、それが最善ではないと分かっていたとしても、彼はこれまで驚くべき数の映画に出演し、しかもその多くを自分で監督しているというのに、初めての監督の指示を謙虚に聞いてくれた。一緒に仕事ができて、とても幸運だと思っている」。バーンバウムは言う。「現実に、彼は一人の映画作家で、とてもプロフェッショナルだ。必要なら、どんなことでもできる。もちろんアクション場面は自分で振付けるし、それに今度の場合は、監督が初めてという事情もあって、でしゃばることなく自分の知識を分けてくれた。しかも、すべてが自然なものだから、天賦の才能だと思うよ。とにかく、よく働くね。わき目もふらず一心不乱に。仕事を愛してるんだ」。


◆イースト・ミーツ・ウエスト―西と東のコラボレーション


監督のダイは、「一風変わった二人のヒーローの関係をうまく盛り上げることができれば、きっと素晴らしい映画にできると分かっていた。だから、ジャッキーとオーウェンが脚本から気楽に離れられるような雰囲気を作ったんだ。まるで二人ともジャズ・ミュージシャンさ。ジャッキーは肉体的に即興演奏をし、すぐにオーウェンが言葉を使って即興で答える(そのおかげであろうか、ジャッキーは、あるシーンで日本のファン向けに、役の設定上ありえない日本語を一言話す)。

ただ、ジャッキーとオーウェンの友情がカメラの前だけでなく、その外でも育ったのには驚いたね。おそらく、このおかげで映画にハートがこもったんだと思うよ。二人の人間を対立させるのは簡単だけど、その二人のあいだに説得力のある友情を育ませるのは至難の業だからね。とにかく、いちばん大事なのは、観客にこの二人を本当に好きになってもらうことなんだ」と語った。

オーウェン・ウィルソンは自分の役を分析して言う。「この男は無法者といえば無法者なんだけど、まるで小学生がロックスターに憧れを抱くのと同じように、無邪気なんだ。アウトローがいかにあるべきかについてすごくロマンチックな理想があって、それに引き付けられている。でも現実は、それほど彼は出来のいい方じゃない。本当は、売春宿でうろうろしたり、大物気取りでちやほやされるほうが嬉しいんだ。」

ウィルソンは自分の役とジャッキーの役の間にある、ドラマチックな関係を説明する。「このストーリーの面白い点は、ちょっと古典的な男の友情映画のような面があることなんだ。始めのうち、ジャッキーとぼくはお互いを殺しあう関係だけど、やがてイライラしながらも、相手に尊敬の念を抱くようになる。この東洋と西洋の出会いはかなり可笑しいよ。ジャッキーの演じる役のほうが伝説的な西部男のようで、どこか禁欲的で誇り高く、一方でロイのほうはもっとぬくぬくしていたいタイプなんだ」



◆プリンセスはジャッキーがお好き

ジャッキーの相手役ペペ姫を演じたルーシー・リューは、かつてニューヨークからロサンゼルスに初めて移ったとき、ジャッキーの映画を見に行った時の事を思い出すという。「彼の映画は昔から好きだったわ。アクションやコメディーは世界共通の言葉だもの。笑いたいと思うのは誰でも同じだし、ジャッキーは肉体を使ったアクション・コメディーの達人よ。一緒に働けるチャンスがあるって聞いて、無条件に飛びついたわ。それに、ずっと、時代物の映画をやってみたかったし、この映画は内容的にとてもユニーク。王朝時代の中国と大西部のアメリカを組み合わせるなんてね。たしかに、ペペ姫は“悲しみに暮れるお姫様”タイプだけれど、隠された力強さと気品があって、それは映画の最後まで変わらないの。それから、ジャッキー・チェンに救出されるお姫様の役なんて、そうざらにできるものでもないでしょ!」


◆トレーニングは最高

製作の準備段階で、俳優たちは乗馬と、拳銃の早撃ちをトレーニングしなければならなかった。オーウェンによれば、「この映画に出演していちばん楽しかったのは、みんなにこう言えたことだ―いや、昼食は食べられないよ。だって早撃ちの練習をしなけりゃならないし、ぼくのトレーナーがやって来て拳銃の早撃ちを教えてくれるんだからってね。」 アクションといえばジャッキー・チェンの十八番だが、『シャンハイ・ヌーン』以前は、その得意分野として乗馬が大好きな位置を占めることはなかった。「この映画までは馬が怖かったんだ。撫でるのは大丈夫だけど、乗ることはね。振り落とされるのは真っ平だもの。でも、10日間の練習をして馬があやつれるとわかったし、それに『ローン・レンジャー』みたいに、かっこよく愛馬に後足で立たせるなんてやってみたかたしね」


 




【ストーリー】

1881年、中国・柴禁城から美しきプリンセス、ペペ姫(ルーシー・リュー)が誘拐された。犯人らは身代金として黄金を金貨にして10万枚を要求。人質と身代金の交換はアメリカのネバダ州カーソン・シティーで行うと告げてきた。そこでアメリカ大西部にいる誘拐犯に黄金を届けるため3人の屈強な近衛兵が選ばれる。姫の宮廷での最後の姿を目撃しながら、引き留められず自分を責めていた近衛兵チョン・ウェン(ジャッキー・チェン)は、人選から漏れたのだが、通訳を務める叔父の“かばん持ち”として、どうにか一行に加わることができた。




7週間後、アメリカ合衆国ネバダ州―チョンら一行はネバダ砂漠を列車で横断中、ロイ・オバノン率いる、にわか仕立ての強盗団に襲われる。強盗の一人に叔父を撃ち殺されたチョンは彼らに戦いを挑むが、列車をやむをえず切り離し、仲間からはぐれてしまう。一方、ロイは金庫の扉を破るためにダイナマイトを爆発させたまではよかったが、金庫ごと列車の外にふっ飛ばしてしまい、苦労が水の泡。無様な失敗のせいで、ロイは悪党仲間から見放され、砂漠に首まで埋められてしまう。生き埋めになったロイからカーソン・シティの方角を聞き出し、さらに旅を続けるチョン。途中、インディアンのクロー族からスー族の少年を救い、チョンは彼らの英雄に祭り上げられ、フォーリング・リーブス(ブランドン・メリル)という美しい女性を妻とすることになってしまった!

インディアンの村を後に再び旅立ったチョンは、ある町の酒場で偶然ロイと再会するが、予期せぬことから酒場の荒くれ者を巻き込んで大乱闘となり、二人は留置場に閉じ込められてしまう。そこで、ロイはチョンから、“莫大な黄金”が関わったプリンセスの救出作戦を聞き、やにわにチョンの窮地に手を差し伸べる大親友に早変わりする。ここに東洋と西洋が手を組み、かつてないコンビが誕生した。これは、最強の組み合わせなのか?最悪の組み合わせなのか?それは神のみぞ知る…。留置場から脱獄した二人はカーソン・シティーにたどり着くが指名手配書が貼り出され、チョンは「シャンハイ・キッド」と言う名前で、その首に1000ドル、ロイにはチョンの半分の500ドルが賞金としてかけられていた。「何で俺がヤツの半分なんだ!」とボヤくロイ。回り道をしたが、ようやく、ペペ姫のもとに来た二人。しかし、身代金は手元にない。はたして、誘拐犯はどう動く?そして、ペペ姫の命は?さあ、戦いの時は今!





 




【スタッフ】

■トム・ダイ(監督)

ニュー・イングランド出身であり、ブラウン大学で哲学、宗教、映画を学び、卒業後もひきつづき、パリにあるセントル・デ・エ・テュデ・クリティケで映画を学んだ。パリに2年間滞在したのち、1990年にロサンゼルスに移り、アメリカン・フィルム・インスティテュートに通った。ここで勉強するかたわら、“アメリカン・シネマトグラフィー”誌で実習生となり、記事を執筆。1993年にアメリカン・フィルム・インスティテュートから修士号を得た後、友人から借りた手巻きの16ミリカメラを使って、あるコマーシャル監督の撮影スタイルを再現する作業を試みた。1年後、このフィルムがコマーシャル製作会社リドリー・スコット・アソシエーツの目に止まり、監督契約の申し出を受けた。この契約以降、ずっとこの会社に所属している。『シャンハイ・ヌーン』は劇映画の監督デビュー作となる。次回作に『アルマゲドン』のマイケル・ベイ監督の出世作となった『バッドボーイズ』(1995)の続編を監督する話がある。


■アルフレッド・ガフ&マイルズ・ミラー(脚本)

『リーサル・ウエポン4』(1998)『Made Man』(1999・未)と『ザ・クリーナー』(1997)BBCのTVシリーズ『バグズ/ハイテクスパイ大作戦』などの脚本を担当。また、CBSのTVヒットシリーズでサモ・ハン・キンボー主演の『L.A.大捜査線/マーシャル・ロー』の総合プロデューサーである。現在は、映画版『600万ドルの男』の脚本を執筆中である。


■ロジャー・バーンバウム(プロデューサー)

パートナーのゲイリー・バーバーとともに、スパイグラスエンタテインメントを設立し、『シックス・センス』(1999)などを製作。近作はエドワード・ノートン製作・監督・主演の『キーピング・ザ・フェイス』(原題・2000)。以前は20世紀フォックスの上級副社長であり、世界製作部門社長として、『ホーム・アローン』(1990)『シザーハンズ』(1990)『ダイ・ハード2』(1990)『ラスト・オブ・モヒカン』(1992)などを製作。グーパー・ピーターズ・カンパニーの社長としては、『レインマン』(1988)『バットマン』(1989)などを企画し、キャラバン・ピクチャーズでは『あなたが寝てる間に…』(1995)『G.I.ジェーン』(1997)『6デイズ/7ナイツ』(1998)『ラッシュアワー』(1998)などを製作した。


■ゲイリー・バーバー(プロデューサー)

パートナーのロジャー・バーンバウムとともにスパイグラス・エンタテインメントを設立し、『シックス・センス』(1999)などを製作。近作には『キーピング・ザ・フェイス』(原題・2000)がある。これまで数々の会社で製作や配給、海外の劇場、ビデオ及びテレビの配給、音楽、音楽出版を担当。以前は、モーガン・クリーク・プロダクションズの副会長および最高実務責任者だった。プロデューサー、製作総指揮をつとめた作品に『エース・ベンチュラ』(1994)『ジム・キャリーのエースにおまかせ』(1995)などがある。


■ダン・ミンゲル(撮影監督)

南アフリカ生まれ。オーストラリアと英国で教育を受けた。トニー・スコット監督のコカ・コーラ、ペプシ、マルボロのCMなど、多くの著名な監督たちのCMの撮影を担当してきた。近年は、インディペンデント系劇映画や、短編に分野を移し、撮影監督を務めた。メジャー映画の撮影監督として、1人立ちした作品は『エネミー・オブ・アメリカ』(1998)である。


■ピーター・J・ハンプトン(美術監督)

これまで美術監督として、『デュエリスト/決闘者』(1977)『白い嵐』(1996)などがあり、リドリー・スコット監督の数多くの作品で一緒に組んでおり、『ブレードランナー』(1982)のロンドンにおける追加シーンもデザインした。


■リチャード・チュウ A.C.E.

『スター・ウォーズ』(1977)の共同編集としてアカデミー賞を受賞し、『カッコーの巣の上で』(1975)でノミネートを受けている。『カンバセーション…盗聴…』(1974)と『カッコーの巣の上で』によって英国アカデミー賞を受賞。その他の編集作品は『ゴーイング・サウス』(1978)『卒業白書』(1983)『マイ・ライフ』(1993)『ため息つかせて』(1995)『すべてをあなたに』(1996)『微笑みをもう一度』(1998)などがある。


■ランディ・エデルマン(音楽)

この業界ではもっとも尊敬される映画音楽の作曲家の1人である。その記憶に残る音楽は数多くのヒット映画をいろどってきた。主な作品に『ゴーストバスターズ2』(1989)『マスク』(1990)『キンダーガートン・コップ』(1990)『ベートーベン』(1992)『ドラゴン/ブルース・リー物語』(1993)『あなたが寝てる間に…』(1995)『デイライト』(1996)『悪魔のような女』(1996)『ドラゴンハート』(1996)『アナコンダ』(1997)『6デイズ/7ナイツ』(1998)『エドTV』(1999)『The Whole Nine Years』などがある。『ラスト・オブ・モヒカン』(1992)では、ゴールデングローブ賞と英国アカデミー賞の両方にノミネートされた。1996年のアトランタ・オリンピックのための音楽ではエミー賞を受賞、また、スーパーボールのテーマ曲も提供している。


■ジョセフ・ポロ(衣装デザイン)

パーソンズ・スクール・オブ・デザインとUCLAで訓練を受け、ニューヨークでハルストンとジェフリー・ビーンの両方のブランドのアシスタント・デザイナーとなったのち、映画の仕事を始めた。これまでの作品は、『GODZILLA ゴジラ』(1998)『インディペンデンス・デイ』(1996)『パワーレンジャー』(1995)『スターゲイト』(1994)『トゥムストーン』(1993)『スーパーマリオ/魔界帝国の女神』(1993)『ユニバーサル・ソルジャー』(1992)『ザ・グリード』(1998)『スチュアート・リトル』(1999)など。



【キャスト】

■ジャッキー・チェン(チョン・ウェン 別名シャンハイ・キッド/製作総指揮)

1954年4月7日、香港生まれ、アジアのトップスターは、いまやアメリカで人気がうなぎ登りとなり、もはやカリスマ的人気と呼ぶにふさわしい熱狂ぶりである。『レッド・ブロンクス』(1995)で全米No.1ヒットという外国映画初の快挙を成し遂げ、MTVの功労賞を受賞。1996年のアカデミー賞授賞式ではプレゼンターとなり、あの有名なチャイニーズ・シアターの歩道に足形と手形(それに鼻形も!)を残すという究極のハリウッドの名誉も享受した。そして、1998年には本格的ハリウッド映画への進出となる『ラッシュアワー』に主演。再び全米NO.1ヒットとなり、“TIME”誌で「世界で最も愛されている映画スター」と評された。今年、“USA TODAY”紙が実施したインターネット投票で、最も旬のアクション・スターの一人としても選出されている。「サタデーナイト・ライブ」にもアジア人として初めてホストとして出演した。この秋にはアニメ・シリーズ「Jackie Chan Adventures」がオンエアされる予定である。また、イギリス・アメリカ・オーストラリア・オランダに分館を持つマダム・タッソーろう人形館が2000年8月香港に分館が設立される予定であるが、そこに香港の俳優として初めて、ジャッキーのろう人形が置かれることが決定している。

その他の主な出演作品に『スネーキーモンキー/蛇挙』(1976)『クレージーモンキー/笑挙』(兼・監督/1978)『ドランク・モンキー/酔挙』(1978)『ヤングマスター/師弟出馬』(兼・監督/1980)『キャノンボール』(1980)『バトルクリーク・ブロー』(1980)『ドラゴンロード』(兼・監督/1982)『プロジェクトA』(兼・監督/1984)『スパルタンX』(1984)『ポリスストーリー/香港国際警察』(兼・監督/1985)『プロテクター』(1985)『サンダーアーム/龍兄虎弟』(兼・監督/)『プロテクターA2/史上最大の標的』(兼・監督/1985)『九龍の眼/クーロンズ・アイ』(兼・監督/1988)『サイクロンZ』(兼・監督/1988)『プロジェクト・イーグル』(兼・監督/1991)『ポリスストーリー3』(兼・監督/1991)『シティハンター』(1993)『新ポリスストーリー』(1993)『酔挙2』(1994)『ファイナル・プロジェクト』(1996)『ナイスガイ』(1997)『WHO AM I?』(1999)『ゴージャス』(1999)などがある。次回作としては、ゴールデンハーベスト製作、ビビアン・スー共演『特務迷城』や『ラッシュアワー2』と続き、その後『シャンハイ・ヌーン2』、レニー・ハーリン監督、ヒュー・グラント共演予定の『NoseBleed』などの企画が目白押しとなっている。



■オーウェン・ウィルソン(ロイ・オバノン)

ハリウッドが注目する若手スターのひとりであり、脚本やプロデューサーなどをこなす多彩な才能の持ち主でもある。近作では『アルマゲドン』(1998)と『ホーンティング』(1999)に出演しているオーウェンの劇映画のデビュー作は、1996年『アンソニーのハッピー・モーテル』(未)。金遣いの荒いエセ犯罪者を演じ高い評価を受けたが、この作品で監督のウェス・アンダーソンと共に脚本も執筆している。当初は短編でスタートした企画であったが、ジェームズ・L・ブルックス監督の注目を引き、彼がこの映画の製作総指揮をつとめることになった。このつながりが縁となってウィルソンは、ブルックス監督のアカデミー賞を受賞した『恋愛小説家』(1997)のプロデューサー補をつとめることとなった。製作者としては他に製作総指揮と脚本を担当した『天才マックスの世界』(1998・未)がある。 その他の出演作に、『ケーブル・ガイ』(1996)、『アナコンダ』(1997)、ベン・スティラー共演の『Permanent Midnight』(1998)、ハンプトン・フィンチャー監督『The Minus Man』(1999)などがある。次回作はジェイ・ローチ監督、ロバート・デ・ニーロとベン・スティラー主演の『Meet The Parents』。


■ルーシー・リュー(ペペ姫)

ニューヨークに生まれてニューヨーク大学に進み、後にミシガン大学でアジア言語及び文化を専攻。第4学年で、アンドレ・グレゴリーが脚色した「不思議の国のアリス」の学生シアターの舞台で、オーディションを受けた。もともと脇役の一人を希望していたが、主役に抜擢されて演技に目覚める。テレビでは、ヒットシリーズ「アリー・マイ・ラブ」で、議論好きなリン・ウーとしてレギュラー出演している。この人気を博した役のおかげで、業界の認知度とファンの支援を獲得した。そして、エミー賞コメディ部門の助演女優賞にノミネートされ、さらにSAG賞コメディ部門の女優賞にノミネートされた。映画としては『ペイバック』(1999)でメル・ギブソンと、『Pay It To the Bone』(1999・未)でアントニオ・バンデラス、ウッディ・ハレルソンと共演した。他の主な出演作品に『ザ・エージェント』(1996)『グリッドロック』(1996)『トゥルー・クライム』(1999)などがある。次回作『チャーリーズ・エンジェル』(2000)では、“エンジェル”、アレックス・マンデーとして主演。今、注目の女優の一人である。 また、マルチメディア・アーティストとしても優れ、彼女の作品は両海岸の主要展示会で展示されている。1993年に、ニューヨークのソーホーにあるキャスト・アイアン・ギャラリーで彼女の作品が初展示されている。この展示会のおかげである企業から芸術奨学金を受けて中国に滞在し、そこで撮った写真が1997年にカリフォルニアのベニスで開催された2度目の展示会を成功させる基礎となった。


■ロジャー・ユーアン(皇帝の裏切り者・ロー・ファン)

イリノイ州のカーボンデールにある小さな中西部の町で生まれ、台湾とニューヨークで育った。これまでの映画出演作は、ジョン・アヴネット監督『北京のふたり』(1997)、リチャード・ドナー監督『リーサル・ウエポン4』(1998)、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ/天地風雲』(1997)などがある。また、『エスケープ・フロム・L.A.』(1996)『スポーン』(1997)『ブレイド』(1998)などの作品ではスタントとして活躍した。


■ジェイソン・コネリー(ペペ姫の英語教師・アンドリュース)

ショーン・コネリーの実子であり、広範な映画出演歴がある俳優として知られる。主な出演作品に『影の私刑(リンチ)』(1983)『ネモの不思議な旅/異次元惑星のプリンセスを救え!!』(1984・未・v)『バイ・バイ・ベイビー』(1988)クリスティン・スコット・トーマスと共演し、007の生みの親“イアン・フレミング”に扮した『スパイメーカー』(1990)F・マーレー・アブラハムの相手役の『Jamila』(1994・未)マクベスを演じた『Macbeth』(1997・未)『Urban Ghost Story』(1998・未)などがある。


■ブランドン・メリル(インディアンの妻・フォーリング・リーブス)

コロラドで生まれ、ワイオミングの牧場で育った。はじめて全国的に顔が知られたのは、“W”誌のシャイアン・ロデオの特集記事だった。その後、モデル会社と契約し、“ラルフ・ローレン”“カルバン・クライン”などの広告やキャンペーンや“ヴォーグ”誌など数多くの媒体に登場している。著名なロデオ・チャンピオンであるメリルは、『シャンハイ・ヌーン』が劇映画デビューとなる。


■サンダー・バークレイ(ネーサン連邦保安官)

幅広い分野の映画出演歴がある。これまでの出演作は、『シド・アンド・ナンシー』(1986)『恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』(1989)『アミスタッド』(1997)『エアフォース・ワン』(1997)『ヒート』(1995)など。他にも『アポロ13』(1995)『ア・フュー・グッドメン』(1992)『ビリー・バスゲイド』(1991)『ターミネーター2』(1991)『リービング・ラスベガス』(1995)などに出演している。また、「十二夜」「お気に召すまま」「二十日鼠と人間」などの舞台にも立つ。


■ウォルトン・ゴギンズ(列車強盗団の新入り・ウォラス)

劇映画、テレビ、舞台の幅広い分野で活躍している。出演映画に『メジャーリーグ3』(1998)などがある。優れた舞台俳優であり、「ア・フュー・グッドメン」「ガラスの動物園」など、数え切れない舞台に立っている。