『プルーフ・オブ・ライフ』 PROOF OF LIFE
mainpicture 3月17日より丸の内ピカデリー1ほか、全国松竹・東急系にてロードショー

2000年/アメリカ/2時間15分/SRD、DTS、SDDS/シネマスコープ/字幕翻訳:稲田瑳裕里/配給:ワーナー・ブラザース映画

◇監督・製作:テイラー・ハックフォード ◇脚本・製作総指揮:トニー・ギルロイ ◇製作:チャールズ・マルベイユ ◇製作総指揮:スティーブン・ルーサー ◇撮影:スラウォミール・イドゥジアク ◇美術:ブルーノ・ルービオー ◇編集:ジョン・スミス、シェルドン・カーン ◇音楽:ダニー・エルフマン ◇衣装:ルース・マイヤーズ 

◇キャスト:メグ・ライアン、ラッセル・クロウ、デイビッド・モース、パメラ・リード、デイビッド・カルーソー



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【解説】

女は、夫の命を助けたいと思った。
男は、任務を引き受けた。
だが、そのときふたりは知らなかった。落ちてはいけない恋に落ちることを─。



全世界注目のプロジェクトが、ついに完成した。メグ・ライアンとラッセル・クロウ。いま最もホットなふたりが、南米を舞台に切ない恋と危険な冒険を繰り広げる『プルーフ・オブ・ライフ』。愛し合ってはいけないふたりのロマンスが、サスペンスに継ぐサスペンスを生むこの作品は、2大スターの本物のパッションがスパークする、この春最高の話題作だ。

主人公のテリーは、国際的な人質事件を専門に扱うプロの交渉人。会社の要請で南米の国テカラに飛んだ彼は、現地にダムを建設中のアメリカ人技師ピーターが、反政府ゲリラに誘拐された事件を扱うことになる。だが、身代金交渉をすすめる前に、経営危機に陥ったピーターの会社が保険をキャンセルしていたことが発覚。みすみす人質を見殺しにする悔しさを噛み締めながら、テリーはテカラを去ることになる。悲しみと怒りに震えるピーターの妻アリス(メグ・ライアン)。そんな彼女に強い責任感を感じたテリーは、再び現地へ舞い戻り、「ピーターを必ず生きて連れ戻す」とアリスに誓う。だが、交渉は数ヶ月に及ぶ長期戦に持ち込まれ、アリスは不安のどん底に突き落とされる。もはや彼女できるのはテリーを信じることだけ。その気持が、愛へと変化していくのを、彼女はとめようもない。そしてテリーも、崩れそうな自分を必死でこらえているアリスの健気さに、強く心を惹かれていく。落ちてはいけない恋に落ちて、激しい葛藤にさいなまれるふたり。果たして、その愛の行く手にはどんな結末が待ち受けているのか?


夫の命を救うべき人物に惹かれていくアリスと、彼女に思いを寄せながら任務のまっとうに命を張るテリー。ふたりのあいだに通い合う切なくもドラマチックな情感が、見る者の胸を熱く揺さぶる。「愛している」と口にすることが許されないふたりは、見交わす視線におたがいの気持ちを感じ取り、寄り添う肩にぬくもりを求め合う。それは、まさしく大人の純愛。不安と緊張の闘いを強いられる日々のなかで、心に傷を負った者同士の共感で結ばれていくふたりは、抑えても抑えきれない恋心がほとばしるのを強く意識しながら、ストイックに情熱を燃え上がらせる。そのデリケートな心模様を、これ以上ないと言えるほどリアルに演じてみせるのが、メグ・ライアンとラッセル・クロウの2大スターだ。

『シティ・オブ・エンジェル』『ユー・ガット・メール』の大ヒットでハリウッドのトップ女優にのぼりつめたメグ・ライアン。日本でもテレビCMや女性誌の人気女優ランキングの上位に名を連ねるなど、その人気は、もはや不動のもの。もはやロマンチック・コメディの女王の名で親しまれる彼女は、クシャっとした笑顔がトレードマークだが、今回は涙顔の愛らしさで勝負。不安と愛の苦悩にさいなまれる人妻の役に、思わず守ってあげたくなる繊細さを光らせ、新境地を開拓している。対するラッセル・クロウの、勇気あふれる演技も大きな魅力だ。明晰な頭脳と不屈の粘り強さで人質交渉にあたり、最後には身体を張って自らの責任をまっとうするテリー。愛に悶える気持ちをグッと押し殺し、使命に生きる男を体当たりで演じているクロウは、まさに掛け値なしのカッコよさ。『インサイダー』でオスカー候補になり、大ヒットした『グラディエーター』でもゴールデングローブ賞の候補にあがった彼が、この映画でハリウッドのニューヒーローになるのは間違いない。いま最もチャーミングなスターと、いま最もグラマラスなセクシー・スター。全世界が注目する強力なカップリングに加え、人質交渉の息詰まるスリルや、ジャングルを舞台にしたすさまじいサバイバル・アクションも盛り込まれたこの映画は、新世紀の幕開けを飾るにふさわしい超大作として、全米同様、日本でも多くの観客を魅了することだろう。

ライアン&クロウの黄金コンビを支えるキャストにも豪華メンバーが揃った。ゲリラ・キャンプの過酷な日々に耐え続けるピーターには、『グリーンマイル』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の好演が記憶に新しいデイビッド・モース。テリーの仲間で救出作戦の頼もしい味方になるディーノには、『死の接吻』のデイビッド・カルーソー。さらに、『キンダーガートン・コップ』の女刑事役で知られるパメラ・リードが、ピーターの姉に扮して好サポートを見せる。
監督は、世界的大ヒットを記録した『愛と青春の旅立ち』や、『ホワイトナイツ/白夜』で知られるテイラー・ハックフォード。今回、エクアドル・ロケにこだわった彼は、捕らわれた側と救出する側のドラマをリアルに再現。迫力に満ちた一級のエンターテインメントを誕生させた。




 


【ストーリー】

男の使命、それは命をかけて守ること。
ただし、決して恋には落ちないこと。


テリー・ソーン (ラッセル・クロウ) は、ロンドンのK&R(誘拐身代金)企業に籍を置くプロの人質交渉人。世界各国を飛びまわり、ゲリラやテロリストに誘拐された外国人の人質解放交渉に当たるのが、彼の職業だ。いま、チェチェンで起きたフランス人誘拐事件を手際よく解決に導いた彼は、顔に負った傷も癒えないまま、反政府ゲリラに誘拐されたアメリカ人のダム建設技師ピーター・ボーマン(デイビッド・モース) の事件を扱うべく、南米の国テカラに飛んだ。
さっそくピーターの妻アリス (メグ・ライアン) を訪ねたテリーは、彼女とピーターの姉ジャニス(パメラ・リード)に、人質交渉の手順を説明する。その落ちついた物腰に安堵を覚えるアリス。だが、それもつかの間、経営危機に陥ったピーターの会社が保険をキャンセルしていたことが発覚、事件はテリーの手を離れてしまった。テカラを去るテリーに、「あなたは味方だと信じていたのに!」と、涙で訴えるアリス。だが、あくまで会社の命令で動いているテリーには、アリスの叫びを無視するしかなかった。


そのころ、ゲリラから金蔓と判断されたピーターは、他の人質と区別され、北のキャンプに移動させられていた。目的地はおろか、命の期限さえおぼつかない日々に、じっと耐え続けるピーター。彼にとっては、たった1枚だけ携帯を許されたアリスの写真だけが、唯一の心の支えだった。
いっぽうのアリスは、会社がテリーの代わりに雇った警備員を窓口に、ピーターの「命の証拠(=プルーフ・オブ・ライフ)」を入手する交渉を進める。そこに、覚悟を決めたテリーが戻って来た。うさん臭い警備員のチームを追い払った彼は、交渉人仲間のディーノ (デイビッド・カルーソー) とともに事件を引継ぎ、今度こそピーターを取り戻すとアリスに誓う。
無線による身代金の交渉が始まった。いまやピーターの命を預かる身となったテリーは、身代金の額を現実的な数字に引き下げようと、交渉を持久戦に持ち込んでいく。そんな日々の不安にじっと耐えるしかないアリスは、いつしかテリーに寄せる信頼が愛へと変わっていくのを感じる。かたやテリーも、極限状況のなかで気丈にふるまうアリスに愛しさをかきたてられずにはいられなかった。交渉が難航をきわめるなか、次第に高まるふたりの思い…。
そして事件から110日が経過したとき、ついに身代金の額が合意に達した。具体的な金策に動き出すテリーとアリス。だが、彼らは知る由もなかった。ゲリラのキャンプで地図を入手したピーターが、密かに脱出に向けて動き始めたことを…。



 


【キャスト&スタッフ】

■メグ・ライアン (アリス・ボーマン)

誘拐された夫の救出に全力を尽くしながら、いつしか人質交渉人テリーに惹かれていくアリス。愛に揺れ動く女のキャラクターに、2千万ドル女優の演技力と個性を輝かせるライアンは、製作の初期の段階からこのプロジェクトに積極的に関わってきた。その経緯を、テイラー・ハックフォード監督は次のように明かす。
「ほとんどの人は、メグを出演したコメディ映画そのままの軽い人物だと思っているが、実際の彼女は、ひじょうに真面目で知的な女性だ。最初、企画の元になったバニティフェア誌の記事を送ると、彼女はとても興味を惹かれたようだった。そして、第一稿を読み終えるとたちまち乗り気になり、彼女の役柄にたくさんの具体的な提案をしてくれたんだ」
ライアン自身は、この企画に惹かれた理由をこう語っている。
「誘拐がこんなに大きなビジネスだとは思いもよらなかったし、誘拐保険のようなものがあることも知らなかったから、本当に驚いたわ。そのニュース性が、とても魅力的だと思ったの。もうひとつの魅力は、私のキャラクターがドラマチックな状況を通して自分自身を再発見する過程を描いていること。危機を通して、彼女は自分の人生の生き方を学んでいく。そこに大きな意味があると思ったの」

1961年11月19日、米コネチカット州フェアフィールド生まれ。高校時代から演劇に熱中。ニューヨーク大学でジャーナリズムを専攻するかたわら、1981年の『ベストフレンズ』でデビューを飾った。人気TVシリーズ「As The World Turn」のレギュラーをつとめたのち、『トップガン』(1986)の準主役を獲得。これが評判を呼び、『インナースペース』(1987)のヒロインに抜擢された。以降、『D.O.A.』(1988)『プレシディオの男たち』(1988)などに出演。1989年、『恋人たちの予感』でゴールデン・グローブ賞の主演賞候補にあがり、トップスターの座についた。以来、愛くるしい笑顔の魅力で好感度女優NO.1の道をまっしぐら。『めぐり逢えたら』(1993)『シティ・オブ・エンジェル』(1998)『ユー・ガット・メール』(1998)などを次々とヒットに導き、「アメリカの恋人」「ロマンチック・コメディの女王」の名に恥じない活躍を見せている。『フレッシュ・アンド・ボーン』(1993)『恋の闇・愛の光』(1995)『戦火の勇気』(1996)など、実力派の演技が冴えるドラマチックな作品も多い。新作は、ヒュー・ジャックマン共演の『Kate & Leopold 2001』となる予定。



■ラッセル・クロウ (テリー・ソーン)

自信と決断力に溢れた百戦錬磨のプロでありながら、公私混同を禁じる職務の掟に背き、依頼人のアリスに恋心を抱いてしまうテリー。人質交渉を天職にする彼は、世界各地を飛び回る仕事のために私生活を犠牲にしてきた孤独な男でもある。そんなテリーの役柄にハマりきったヒーローぶりを見せるクロウだが、実は彼がこの映画にキャスティングされたのは、『インサイダー』も『グラディエーター』も公開されていない時期だった。監督のテイラー・ハックフォードは、両作品の編集中のプリントを見て、彼こそが自分の求めるテリーだと確信するにいたったという。
「最初に『グラディエーター』を見て、リドリー・スコットが描く巨大なキャンバスをラッセル・クロウが独占していることに感銘を受けた。それから『インサイダー』の編集室に行き、“この男は信じがたい俳優だ、絶対にスターになる!”と確信を深めたんだ」
メグ・ライアン同様、K&Rビジネスを扱った題材の新鮮さに魅了されたというクロウは、演じるテリーのキャラクターを次のように分析している。
「彼は人の扱いがうまい。非常に穏やかで、依頼人を安心させるが、距離を保っている。しかし、事の成り行きでその客観的な人格が崩れ、情緒的な影響を受けてしまうんだ」。

1964年4月7日、ニュージーランドのウェリントン生まれ。オーストラリアで役者の経験を積み、『アンボンで何が裁かれたか』(1990)で映画デビュー。『ザ・クロッシング』(1990)で豪州映画協会の主演男優賞候補にあがり、『Proof』(1991) で同助演男優賞を受賞した。1992年には『ハーケンクロイツ/ネオナチの刻印』で同主演男優賞を受賞。1993年のシアトル映画祭では、『ハーケンクロイツ』『ハマーアウト』(1991)の2作の演技で主演男優賞に輝いた。1995年には、『クイック&デッド』でアメリカに進出。『バーチュオシティ』(1995)の悪役で特異な個性を印象づけたあと、『L.A.コンフィデンシャル』(1997)で高級娼婦と恋におちる刑事を力演、作品ともども高い評価を受けた。それを不動のものにしたのが、実在のタバコ会社の元重役を演じた『インサイダー』(1999)。体重を増やして老け役に挑戦したクロウは、オスカー候補にあがったほか、L.A.批評家協会賞、全米批評家協会賞などの主演賞を受賞。さらに、2000年夏には、戦士役に男臭さを際立たせた『グラディエーター』を大ヒットに導き、ハリウッドのトップの座についた。



■デイビッド・モース (ピーター・ボーマン)

映画、テレビ、舞台で活躍し、幅広いキャリアを築いてきている。『サンフランシスコ物語』(1980)で映画デビューを果たし、さらに、ショーン・ペンが監督した2作『インディアン・ランナー』(1991)『クロッシング・ガード』(1995)や『Geroge B』に出演した。その他に、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)『Bait』(2000) 『グリーンマイル』(1999)『Crazy In Alabama』(1999)『交渉人』(1998)『コンタクト』(1997)『ボディ・バンク』(1996)『ロング・キス・グッドナイト』(1996)『ザ・ロック』(1996)『12モンキーズ』(1995)『危険な遊び』(1993)『逃亡者』(1990)『ゲッタウェイ』(1994)『Personal Foul』などの出演作品がある。
テレビでは、エミー賞受賞のアンサンブルドラマ『セント・エルスウェア』で演じた役でよく知られている。他のテレビ出演作には、『Big Wave Dave』『Murder : Live』『Prototype』『Shattered Vows』『スティーブン・キングのランゴリアーズ』『When Dreams Come True』『Six Against the Rock』『Cry in the Wind』『Tecumseh:The Last Warrior』『Diary of a City Priest』などがある。
舞台ではボストン・レパートリー劇団のメンバーとして、1971年から1977年の間に30作以上に出演し、ピュリツァー賞を受賞したポーラ・ヴォーゲルの劇作『How I Learned to Drive』の演技で数々の賞を受賞し、さらに、ロサンゼルス版『二十日鼠と人間』でも賞を受賞している。その他に、『Redwood Curtain』、『An Almost Holy Picture』などがある。



■パメラ・リード (ジャニス・グッドマン)

ドラマからコメディまで、さまざまなキャラクターを演じてきている。最初に観客に注目された『ロング・ライダーズ』(1980)で、それ以降、『メルヴィンとハワード』(1980)『病院狂時代』(1982)『タイトスタッフ』(1983)『The Best of Times』(1986)『Clan of The Cave Bear』(1986)といった映画に出演した。
その他の出演作には、『キャデラック・マン』(1990)『キンダガートン・コップ』(1990)『お葬式だよ 全員集合!』(1992)『ジュニア』(1994)『Santa Fe』『ビーン』(1997)などがある。つい先頃、インディペンデント作品『Standing On Fishes』の撮影を終えたところだ。テレビでは、『Tanner1988』の演技でケーブルエース賞主演女優賞に輝いた。その他に『Deadly Whispers』『Born Too Soon』『Caroline』『A Woman With A Past』『Heart of Steel』『I Want To Live』『Inmates』『The Man Next Door』『Hemingway』『Critical Choices』などがある。
ワシントン州タコマに生まれ、ワシントン大学で学士号を修得する。ニューヨークに移り、『Sustained Excellence in Performance in Theater』でオビー賞を受賞しただけでなく、オフブロードウェイで上演された『Getting Out』でドラマディスク賞も受賞した。ブロードウェイでは、『Fools』『The November People』『The Best Little Whorehouse in Texas』に出演した。



■デイビッド・カルーソー (ディーノ)

『NYPDブルー』でテレビ界に鳴り物入りでデビューしたことで、よく知られている。その他に映画でも記憶に残る役を演じてきている。そのなかには、『愛と青春の旅だち』(1982)の怯える海軍士官候補生、『チャイナ・ガール』(1987)の精神病質のギャング、『キング・オブ・ニューヨーク』(1990)の冷酷非情の殺人課刑事などがある。批評家から絶賛された『恋に落ちたら…』(1993)でロバート・デ・ニーロと共演して、バーベット・シュローダー監督に注目され、『死の接吻』(1991)の主役に抜擢されてニコラス・ケイジ、ヘレン・ハントと共演した。さらに、『ボティ・カウント』(1996)『Cold Around The Heart』『ジェイド』(1995)、『Gold Coast』などがある。
彼は昨年、CBSのシリーズ物『Michael Hayes』でテレビ界に戻り、その演技が高く評価された。さらに新しいところでは、TNT製作『Deadlocked』でチャールズ・ダットンと共演している。
ニューヨーク州クイーンズで生まれ育ち、現在は妻と娘とともにロサンゼルスに暮らす。



■テイラー・ハックフォード (監督/製作)

ポーランド、ロンドン、エクアドルを股にかける撮影で、21カ国におよぶクルーたちの指揮官をつとめたハックフォード。高山病や悪天候と戦いながら、ロマンスとサスペンスの魅力を併せ持つ超大作を織り上げていくワザに、今回の彼は一級のベテランの腕前を発揮している。
1945年12月31日、米カリフォルニア州サンタバーバラ生まれ。テレビ界からキャリアをスタートさせ、『Teenage Father』(1979)でアカデミー賞の短編部門にノミネート。翌年、『The Idolmaker』で長編デビューを飾り、2作目の『愛と青春の旅だち』で一躍注目を集めた。この作品は、アカデミー賞5部門の候補にあがり、助演男優と主題歌の2部門を獲得。ハックフォード自身も、アメリカ監督協会賞にノミネートされた。以降、『カリブの熱い』(1984)『チャック・ベリー/ヘイル・ヘイル・ロックンロール』(1987)『熱き愛に時は流れて』(1988)の監督を手がけ、『ブラッド・イン ブラッド・アウト』(1993)では東京国際映画祭の監督賞を受賞。その後も、『黙秘』(1995)『ディアボロス』(1997) といった話題作のメガフォンをとっている。1984年からは、プロデューサーとしても活躍。そのなかの1本『モハメド・アリ かけがえのない日々』(1996)は、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門に輝いた。