『恋するための3つのルール』/"MICKEY BLUE EYES"
mainpicture 9月15日より日比谷シャンテシネほかにて公開

1999年/アメリカ/ドルビーデジタル/1時間42分

◇監督:ケリー・マキン ◇プロデューサー:エリザベス・ハーレイ、チャールズ・マルブヒル ◇脚本:アダム・シェインマン、ロバート・クーン ◇撮影監督:ドナルド・ソリン ◇美術監督:グレゴリー・キーン ◇編集:デイビッド・フリーマン ◇音楽:ベイジル・ボールドゥリス ◇衣装デザイナー:エレン・ミロジニック

◇キャスト:ヒュー・グラント、ジーン・トリプルホーン、ジェームス・カーン、ジェームス・フォックス、バート・ヤング、ジョー・ヴィテレリー、スコット・トンプソン、ポール・ラザール



| 解説 | ストーリー | キャスト&スタッフ |
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【解説】

◆グラントとハーレイが創設したシミアンフィルムの第2作目は
グラント主演のロマンティック・コメディー。


ヒュー・グラントとエリザベス・ハーレイが創設したプロダクション会社、シミアンフィルムの第2作目にあたるのが本作『ミッキー・ブルー・アイズ』である。(前作はヒュー・グラント、ジーン・ハックマン共演のスリラー映画『ボディーバンク』)。
1996年にキャッスルロック社がグラントとハーレイに見せた初期の構成では、恋人を通しマフィアに関わる主人公は“神経質なアメリカ人弁護士”の設定だった。しかし、その後およそ2年かけて書かれた脚本の中で、主人公は“イギリス人”、そしてニューヨークでは英国人が独占している職業である、美術競売人として描かれている。これは主役を演じるグラントの持ち味をより生かすためのポイントになっており、多くの監督達がこの『ミッキー・ブルー・アイズ』に興味を示したという。
監督を担当するのは、コメディーグループ“キッズ・イン・ザ・ホール”の『Brain Candy』を手がけたカナダのケリー・マキン。
「『Brain Candy』を見て大笑いをしたよ。」とグラントは話す。「後で、ケリーに会った時、我々の脚本にぴったりのユーモアのセンスを持っていると思った」。エリザベス・ハーレイは付け加える。「私達は、若々しくて新鮮なやり方を求めていたの。それをケリーが持っていたわ。」
初めは、ヒューが出演するので、マキンが、この脚本に興味を示したという。「ヒューは、コメディーもドラマも出来る唯一ロマンチックな主役だよ。」とマキン。「それから、座って脚本を読んで、笑い転げたよ。これは、ヒューのはまり役だよ。窮地に陥ったヒューが一番さ。」



ヒューが演じるイギリス人マイケルは、考えられない事だが、恋人のマフィアの父親、フランク・ヴァイテールの仲間に無理に引き込まれてしまう。
「フランクは、いわゆる暗黒街の借金取りたて人で、お金が出てきそうにもないところから、取りたてる奴だ。」とグラントは説明する。フランクを演じるのは『ゴッドファーザー』(1972)のソニー・コルレオーネ役でアカデミー賞候補となった、ジェイムス・カーン。フランクを演じるに相応しい人を探している時、ハーレイとグラントは、ロサンゼルスのレストランの外でばったりとカーンに出会ったという。「一日中探していた、登場人物が突然目の前にいた。」と、グラントは言う。その後、映画製作者がカーンと会い、すぐに出演が決まった。ニューヨーク生まれのカーンは、イタリア系アメリカ人の中で育った。「アクセントを変えるのに20年もかかったのに、もうすっかり前のように戻ちゃったよ。」と言う。
マイケルが命を懸けるような、活発で愛らしい若い女性のジーナ役には、ジーン・トリプルホーン。『氷の微笑』(1992)『法律事務所』(1993)の様な作品のドラマティクな役柄で知られているが、映画製作者は、彼女がユーモアーのセンスのある事も知っていた。「彼女は本当に奇麗で、ヒューと共演し輝いている様に見える。」とマキンは言う。
「ジーナは、マフィアから逃れようとしている。」とハーレイは説明する。「マフィアの女ボスにはなりたくないのだけれど、彼女には、素質はあるわ。ジーンは、本当に上手く、その2つの世界を渡り歩くの。」また、トリプルホーンはこう分析する。「彼女の周りの全てがバラバラになる時でも、とっても道徳的で正直なの。ジーナを愛しているからこそ、マイケルは、自分が置かれている立場を何とかしたいと思っているのよ。」

映画製作者は、脇役にジェームス・フォックスらの意外な配役をした。フォックスは、『日の名残り』(1993)などイギリス映画の出演が多く、ヒュー・グラントとも共演している。マイケルが働いているオークションハウスのオーナー、フィリップ・クロムウエルのようにフォックスは、「最もイギリス人らしく世界一素晴らしい奴だよ。」とグラントが言う。
また、自分はニューヨーク美術界に無くてはならない人物だと思っているゴッドファーザー、ヴィトー・グラジオシ役にバート・ヤング。彼は、長年の友達カーンのボスを演じる事を嬉しく思った。「いやな思いで、やらなくてはならない5作目か、6作目の映画だよ。ジミー・カーンを乱暴に扱い、友達のグラントを苛めるんだから。でも、めったに出来ない素晴らしい事だよ。」
FBIエージェント、ルイスを演じるスコット・トンプソンはコメディーグループ“Kids in the Hall”の一員。テレビシリーズと フュチャーフィルム『Kids in the Hall; Brain Candy』の監督をケリー・マキンが担当したことがあるので2度目の顔合わせだ。そして、ジーナの兄弟リッチーのコミカルな役を演じているのはポール・ラザール。その他、フランクのマフィア仲間に、ニューヨークのイタリア系アメリカ人の中では良く知られた俳優達が出演した。フランク・ペレグリノ、ジョー・ヴィテレリー、ヴィンセント・パストール、トニー・ダローらである。「脇役がこの映画では大きな役割を果している。」とエリザベス・ハーレイが言う。「みんな本当の役者なのよ。」

映画撮影に先立ち、製作者達は、研究のためにニューヨークのイタリア系アメリカ人社会にどっぷりと漬かった。「たくさんのイタリア系の人に会い、家を尋ね、食事をしに出かけたわ。」とプロデューサーのエリザベス・ハーレイは言う。
更にケリー・マキンは、付け加えている。「時々、テーブルの上座の方に座る人がいて、その人が、大きな力を持っている。」ハーレイは、このイタリア男達の娘に会わすために、トリプルホーンを連れて行った。「ジーナが、生まれ、育った環境がどんなだったかを捉えようとしたわ。秘密のヴェールに包まれた所ですもの。」とトリプルホーンは言った。「出会ったイタリア人が持っている、言動の特徴、友達、家族、人生の愛を勉強しようとしたわ。」マキン監督、プロダクションデザイナー・ジョージ・キーンもマイケルが、身を置いていた美術の世界を知るためにニューヨークの沢山のオークションハウスに行った。グラント自身もオークションの場面の為に、サザビーでのオークションに行った。「オークションは、簡単だったが,そこの人たちは、吃驚するくらいとても素早い。」

クロムウエルのオークションハウスは架空で映画用に作られが、他のマンハッタンの場所は実物で、クルーは、コニーアイランド、リトルイタリー、グリニッジヴィレジ、アッパーイーストサイド、アッパーウエストサイド、イーストヴィレジなどで撮影。フランクの郊外の家は、ブルックリンのミル・ベイジンのイタリア人街近くで撮られた。ミル・ベイジンの住人は、近くで映画のクルー達を見たことが無かったので、ぞろぞろ出てきて夜の撮影を見物したという。
また、あちこち探し回り、映画製作者達はマイケルたちの結婚式にぴったりと思える完璧な場所を探し出した。ロングアイランドの近くの贅沢なケータリングホールで、グレイト・ネックのレオナルドだ。「最初、そこで撮影するのはちょっと無理かなと思ったよ。シャンデリアと鏡だらけなんだ。」とプロダクションデザイナーのキーンは言う。キーンの話では結局、カメラマンのドナルド・ソリンの尽力により、なんとか撮影が出来ることになったという。「ドンは、良くやったよ。吃驚する出来ばえなんだから。」
衣装デザインを担当したエレン・ミロジニックの手がけたカーンの深紫のスーツは本物のエキストラ達からも誉められた。マフィアの衣装と対照的にヒュー・グラントは、しばしば、ブルーのしゃれたアクセントのある英国風の、どちらかといえば、正統派のスーツを着た。一方、ジーン・トリプルホーンは、赤を着る事が多かった。「ジーナは、自由な精神の持ち主で、色でそれを現す事が出来たと思うわ。」とミロジニックは、言う。「ジーンは、たまたま、よく赤を着ているから それが大きなプラスの作用になったわ。



 


【ストーリー】

◆愛する人の父親は…なんとマフィアの主要メンバーだった。

ニューヨークのオークションハウスに勤めるイギリス人、マイケル・フェルゲイト(ヒュー・グラント)は、クイーンズ出身の教師ジーナ・ヴァイテール(ジーン・トリプルホーン)と恋に落ちる…。しかし、プロポーズをした時の彼女の反応は、どこか煮え切らない様子。ジーナは、結婚の申し込みを断り、レストランから泣きながら走り去る。
彼女を探すマイケルは、マンハッタンのリトルイタリーにあるジーナのお父さんのレストラン“ザ・ラ・トラットリア”に立ち寄る。3ヶ月前に二人が初めて出会って以来、ジーナがお父さんの事を話すことはなかったし、実際に父、フランク・ヴァイテール(ジェームス・カーン)に会った時も、その理由が分からなかった。
やっとのことでジーナに会うと、ジーナは、結婚しようとしている家族が一体何者なのかをマイケルに打ち明ける。父は、ニューヨークの残忍な犯罪組織、グラジオシー家の主要メンバーの一人。フランクとその仲間は、今までジーナのボーイフレンドをファミリービジネスに引き入れようとし、ジーナが愛した人は、何時もトラブルに巻き込まれていた。だからジーナはマイケルと結婚したくても、素直に受け入れることが出来なかったのだ。本当に愛している男の人を、自分の一族のせいで堕落させたくないから…。


それでもジーナを愛するマイケルはマフィアと関わりを持たないことを誓い、ジーナを説得しようとするが、それは予想していたよりも、はるかに大変だった。ジーナのどこか影のある叔父、ヴィトー(バート・ヤング)のなんでも無い様にみえる好意を受けてしまい、マイケルは、ヴィトーの精神病の息子ジョニー(ジョン・ベンティミグリア)が描いたひどい絵をオークションにかけるはめに陥る。1回目のオークションは、首尾良く進行したが、FBIがマネーロンダリングのためにオークションハウスを使っているのではないかと、疑うようになる…。

自分が居なくなれば、マイケルは、マフィアとの取り引きをやめようとすると、ジーナは気付くのだが…。ジーナの思いとは裏腹に、グラジオシファミリーの目論見通り、マイケルはマフィアとの関係を断ち切るどころか、次第にマフィアの汚い世界に巻き込まれて行く様になる。そんな折り、ジョニーの絵画の扱いに業を煮やしたマイケルが行ったオークションでの措置に対し、激怒したジョニーはマイケルの家に押しかける。マイケルに暴力を振るうジョニーに対し、ジーナは威嚇発砲するつもりだったが、誤ってジョニーを撃ってしまう…。思わぬ出来事に気が動転する二人。殺人の共犯となったマイケルは、ジーナの父に死体処理の協力を頼まざるをえなくなる。マイケルは、どうにかしてジーナとの愛を鳥もっどそうとするのだが…ニューヨークのマフィアは、血眼でジョニーを殺したやつを探している。フランクのお陰で、追跡の手から逃れたマイケルは、悪名高いシカゴのマフィア“ミッキーブルーアイズ”に成りすまし時を稼ぐのだが…。果たして何時まで逃げ切れるのだろうか…?



 


【キャスト&スタッフ】

■ヒュー・グラント(マイケル・フェルゲイト)

ヒュー・グラントは、劇場、テレビ、映画にと、様々な所で、数限りなく活躍している。この夏には、ジュリア・ロバートと共演し『ノッティングヒルの恋人』(1999)に主演。オリジナルの脚本は、『フォー・ウエディング』(1994)の仲間が、書き下ろし、製作し、監督は、ロジャー・ミッシェル。グラントは、この夏ニューヨークでウッディー・アレンの次の作品で ウッディ・アレン、トレーシー・ウルマン、ジョン・ロヴィズと共演する事になっている。『ミッキー・ブルー・アイズ』は、キャッスルロックエンターテイメントとの最初の仕事としてグラントとエリザベス・ハーレイが設立したシミアン フィルムの2作目の作品。第1作目は、『ボディーバンク』(1996)で、ヒューは ジーン・ハックマンと共演。1994年にグラントは、アンディ・マルダウエルと共演、マイク・ニューウェル監督の『フォー・ウエディング』(1994)での演技で国際的なスターの地位を獲得。この映画で、グラントは、ゴールデン・グローブ賞とイギリス・アカデミー賞を受賞。同年、クリスティン・スコット・トーマスと共に ローマン・ポランスキー監督の『赤い航路』(1992)に出演、ジョン・ダイガン監督の『泉のセイレーン』(1993)にも出演。
1982年、オックスフォード大学在学中に『Privileged』を製作し、初めて注目を浴びた。グラントが初めて国際的人気を呼び、ヴェネチア国際映画祭で男優賞を獲得したのは、マーチャント アイボリー プロダクションの『モーリス』(1987)に出演した1987年である。この映画は、この世紀の変わり目に同性愛に立ち向かう若い男についてのE.M.フォスターの物語。この後 次々と映画に出演している。アンソニー・ホプキンスと共演した『青い夜明け』(1988)、ケン・ラッセル監督の『白蛇伝説』(1988)、ジャンヌ・ホエイリー・キルマーと共演した『The Big Man』、ジェームス・ラヴィン監督の『即興曲 愛欲の旋律』(1990)のショパン役など。グラントは、1993年にジェームス・アイボリー監督と再会し、アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソンらと共演した『日の名残り』(1993)では、ジャーナリスト役として中心的な役を演じる。1995年には、グラントは、ジェーン・オースティンの小説のアカデミー賞 脚本賞を取った『いつか晴れた日に』(1995)のエドワード・フェラース役に。又、トム・アーノルド、ロビン・ウイリアムズと共演したクリス・コロンブスの『9か月』(1995)の中の神経質な父親役に。絶賛されたクリストファー・マンガー作、監督の『ウエールズの山』(1995)にも出演。マイク・ニューウエル監督のイギリスコメディー『恋する予感』(1994)、17世紀の軽快なテンポの物語、『恋の闇 愛の光』(1995)のカメオロールとし出演。 テレビには、BBCで「チェインジリング」「The Trial of Oz」、 ABCで、「Our Sons」 CBSで「Dangerous Love」「Till We Meet Again」に出演。ステージでは、マンチェスターの ロイヤル エクスチェンジ シアターでの「夜の来訪者」 ノッティンガム プレイハウスでのリチャード・ディグビー・デーと共演し「Lady Windermere's Fan」「ハムレット」「コリオラヌス」などに出演。その他にも、『白い炎の女』(1987)『Bengali Nights』『幻の城』(1988)にも出演。



■ジーン・トリプルホーン(ジーナ・ヴァイテール)

ジーン・トリプルホーンは、自分の父のマフィアと関わりを持たないように恋人マイケルに求める若い高校の先生ジーナを演じている。マイケル・ダグラス、シャロン・ストーンと共演した、ポール・バーホーベン監督の映画『氷の微笑』(1992)が、トリプルホーンの映画のデビュー作で、ハリウッドの最もダイナミックな女優としての地位を築いた。 最近では、グウィネス・パルトロウと共演したロマンチックドラマ『スライディング・ドア』(1997)に出演し、ピーター・バーグの監督デビュー作『ベリー・バッド・ウェディング』では、クリスチャン・スレーター、キャメロン・ディアスと共演している。 他には、、定評のあるカメラマン シンディ・シャーマンの監督デビュー作『オフィスキラー』、マシュー・ブロデリックと共演した『ロマンスに部屋貸します』(1993)、トム・クルーズと共演、シドニー・ポラック監督の『法律事務所』(1993)、ケビン・コスナーと共演した、ケビン・レイノルズ監督の『ウォーターワールド』(1995)、ロマンチックコメディー『ゴールド・レイダース』(1990)等がある。ステージでは、最近 チェーホフの“三人姉妹”の劇場版でのマーシャ(Masha)の役を、ブロードウェーのラウンドアバウトシアターで演じている。相手役は、アミー・アーヴィング、リリー・テイラー。他には、ジョン・パトリック・シャンレイの「The Big Funk」、バル・キルマーと共演した「Tis a Pity She's a Whore」がある。両方ともパブリックシアターで上演。テレビでは、ウイリアム・フォークナーの古典短編小説を基にした、CBSの人気テレビ映画 「Old man」にアリス・ハワードと出演している。オクラホマ州のタルサで生まれ育ち トリプルホーンはニューヨークに移り、ジュリアード演劇学校に通った。


■ジェームス・カーン(フランク・ヴァイテール)

ジェームス・カーンは、ジーナのマフィアの父フランク・ヴァイテールを演じ、マイケルが家族に加わる事を何よりも喜んでいる。ジェームス・カーンは、映画のどんな役でもこなす俳優の一人で、『ゴッドファーザー』(1972)のソニー・コルレオーネ役で、アカデミー賞候補となった事は良く知られ、『ブライアンソング 友情のタッチダウン』(1972)でフットボールスター、ブライアン・ピッカロを演じエミー賞候補となった事も知られている。最近では、アーノルド・シュワルツネッガー、バネッサ・ウイリアムズと共演したヒット作『イレイザー』(1992)に、又 ニール・ケイジ、サラ・ジェシカ・パーカーとの共演で『ハネムーン・イン・ベガス』に主演。ロブ・ライナー監督の高く評価され大好評だった作品で、スチーブン・キングの小説を基にしたサイコスリラー『ミザリー』(1990)に、又、ベット・ミドラーと共演した『フォー・ザ・ボーイズ』(1991)にも主演。ブロンクスで生まれ、ニューヨーク、クイーンズで育ち、早くから、父の肉屋の仕事の後を継ぎたくないと思っていた。経済を勉強し、フットボールをするために16歳でミシガン州立大学へ入った。法律を勉強するためにフォフストラ大学に移り、春休みにはスタンフォード・メイスナーのネイバーフッド プレイハウスの面接を受け合格。ウイン・ハンドマンと勉強をするためにスカラシップを取り、続いてその劇場でオーディションを受けた最初の4つの仕事を手にしようとした。 カーンは、ステージでは、1961年のオフブロードウェープロダクションの「La Ronde」に始まり、続いて、ブロードウェーの「Modingo」(つづり不明??)「Blood, Sweat, and Stanley Poole」にも出演。続いて、テレビでも、すぐさま活躍した。ゲストとして「裸の町」と「ルート66」に出、「幌馬車隊」「ベン・ケーシー」「コンバット」「アンタッチャブル」「ヒチコック劇場」には、レギュラーで出演。Lady in a Cage』で1964年、映画デビューをし、カーンは、『栄光の野郎ども』(1965)『レッドライン700』(1965)『エルドラド』(1966)『The Journey to Shiloh』『悪魔のくちづけ』(1967)に出演。 主な出演作品には、『シンデレラ・リバティ かぎりなき愛』(1973)『ファニー・レディ』(1974)『遠すぎた橋』(1977)『第2章』(1979)『ザ・クラッカー 真夜中のアウトロー』(1981)『Rabbit Run』『T.R.Baskin』『熱い賭け ザ・ギャンブラー』(1974)『Slither』『メル・ブルックのサイレント・ムービー』(1977)『ローラー・ボール』(1975)『キラー・エリート』(1976)『ニューヨーク一攫千金』(1976)『続 男と女』(1977)『カムズ・ア・ホースマン』(1978)『キスミー グッバイ』(1976)『友よ、風に抱かれて』(1987)『エイリアン・ネイション』(1988)がある。監督、主演作品には、好評を博した『Hide in Plain Sight』がある。 又、演劇では、メグ・ライアンとデニス・クエイドと共演した「フレッシュ・アンド・ホーン かわいた愛のゆくえ」と「The Program」がある。 HBOの映画「Poodle Spring」 でフィリップ・マーロー役を演じていた時の「Brain's Song」以来、初めて最近テレビに登場している。カーンは、ジャクイン・フェニックス、マーク・ウォールバーグ、シャーリズ・セロンと共演し、ミラマックス映画『The Yard』に主演。


■ケリー・マキン(監督)

監督ケリー・マキンは、生まれと育ちはカナダで、9歳でスーパーエイトコメディーの監督を始めた。トロントのライアーソン・インステチュートの映画学校に進み、1984年に数えきれない映画賞を獲得して卒業。マキンのプロ映画製作者としての仕事は、編集室のアシスタントとして始まり、直ぐに編集者となり、遂には、様々なテレビのコマーシャルとシリーズの監督となった。大きな転機がやってきたのは、1992年。HBO/CBSで人気を博していた、ローム・マイケルテレビシリーズ「Kids in the Hall」のエピソード6本の監督をするように頼まれた時だった。有名な喜劇団との彼の仕事は大成功で、最後の年まで、更に22本のエピソードを監督する事となった。この共同製作のお陰で、1996年に封切られたパラマウントの『The Kids in the Hall's Brain Candy』の監督としての、マキンの一番有名な映画が生まれた。最近、マキンはコマーシャルとロックビデオの監督をし、映画『Welcome to Africa』を共著。


■エリザベス・ハーレイ(プロデューサー)

エリザベス・ハーレイとヒュー・グラントは、キャッスル・ロック・エンターテイメントとの合意に基づきシミアンフィルムを設立した。ハーレイは、ヒュー・グラントとジーン・ハックマンの出演した処女作『ボディー・バンク』(1996)を製作、封切は1996年。シミアンフィルムは、幾つかのステージでのプロジェクトも持っている。女優とし、ハーレイは、最近、ロン・ホワードの新しいコメディー『エドTV』にマシュー・マコノヒーと出演、ジェフ・ダニエル、クリストファー・ロイドとともにディズニーの『My Favorite Martian』にも出演。ハリウッドの脚本家でヘロイン中毒のジェリー・シュタールの実話で、称賛を受けた『Permanent Midnight』に昨年末ベン・スティラーと出演している。ヒットコメディー『オースティンパワーズ』では、マイク・マイヤーズと共演し、続編『オースティンパワーズ デラックス』では、カメオロール(名優が演じる一場の端役)を演じている。ハーレイはロンドン スタジオセンターで演劇とダンスを学んだ後、最初は劇場で働いていた。そして,ブルーヌ・ベレスフォード監督の『アリア』(1987)で映画界にデビュー。「Rumpole of the Bailey」「Inspector Morse」の様なショーでテレビに出、その後スペイン映画『Remando al Viento』でヒュー・グラントと初めての主演映画に出演。 英国に戻り、故デニス・ポッター作のBBCのドラマシリーズ「Chistabel」のタイトルロールに選ばれる最初の幸運に恵まれた。ナチスドイツ時代にドイツ人と結婚したイギリス人クリスタベル・ベレンバーグの実話を基にしている。それから2、3年は、映画やテレビ映画に集中的に出演。「El Largo Invierno」では、ジーン・ロックフォードと、「Sharpe's Enemy」では、ショーン・ビーンと、「Act of Will」では、ピーター・コヨーテとそれぞれ共演し、「Beyond Bedlam」「The Orchid House」『侵入者2』(1994)にも出演。アメリカでは、『パッセンジャー57』(1992)にウエスリー・スナイプスと共演し、パラマウントのテレビ映画にも数本出演。つい最近、ハーレイはニコラス・ローグ監督のTNTの「サムソンとデリラ」でデニス・ホッパーを相手役にデリラを演じている。ダラル・ロード監督のアパルトヘイト後の南アフリカドラマ「Dangerous Ground」にも出演し、アイス・キューブが相手役を勤めている。演技と製作に加え、ハーレイは、世界中の宣伝キャンペーンでエステイ・ローターに扮している。