中国の伝説的人気歌手レベッカ・パンは、上海で生まれ、1949年に香港に移る。1959年から1975年にかけて、英語と中国語でレコーディングしながら世界中で公演、アメリカで活躍する、初の中国人歌手となった。1964年にロンドンのEMIと契約し、中国語シングル「Rendez-bous on the Bridge」を発表。レコード会社を設立するまでに至り、「My Hong Kong」(1965)、「Didn'nt We?」(1970)など、東アジアを中心に大ヒットとなった多くの歌をリリースした。1975年、最後のアルバム「A Christmas Carol」をレコーディング後、1972年に彼女が制作・主演したミュージカル・ドラマ舞台の「白蛇」で女優デビュー。アン・ホイから『今夜星光燦爛爛』(1988)への出演依頼があり、その出演がきっかけで、同年クラレンス・フォーの『公子多情』に出演。相次いでウォン・カーウァイの『欲望の翼』とホウ・シャオシェンの『フラワーズ・オブ・シャンハイ』(1998)に出演している。
■ライ・チン(ミスター・ホー)
1933年上海生まれ。1955年に中国映画界でユー・フェンの『青山翠谷』でデビュー。1年後、同監督の大ヒット作品『金蓮花』(1956)で伝説的なスター、リン・ダイと共演し、香港製北京語アクション映画での主役スターとしての地位を確立する。最初はさわやかな好青年の役が多かったが、反抗的な若者を演じたウー・ジャーシャンの古典的名作『Father and Son』(1961)以来、暗い影を背負ったキャラクターで知られるようになる。コメディから時代劇まで様々なジャンルの映画に50本以上出演。1966年には金鷹影片公司という会社を設立し、引退するまでに7つの剣劇映画を製作し成功させた。アンドリュー・ラウ監督の『欲望の街 古惑仔』シリーズへの特別出演を別とすれば、『花様年華』は、久々のスクリーン復帰作。その他の主演作は『空中小姐』(1958)、『愛的教育』(1964)などがある。
シドニー郊外に生まれたドイルは、中国語を学ぶため台湾に定住するまでは、世界中を放浪していた。劇団に所属したことから、やがて映画撮影に引き込まれ、1983年にはエドワード・ヤンの初長編映画『海辺の一日』の撮影を担当。アジア太平洋映画祭で1983年度最優秀撮影技術賞を受賞した。フランスで短期に滞在していた頃には、クレア・デヴェルスの『Noir et Blanc』に共同撮影監督として参加。1986年にシュウ・ケイの長編第2作『ソウル』(香港映画賞で最優秀撮影技術賞を受賞)を撮影するために香港に渡り、以後、香港をベースにアジアとアメリカと幅広い活躍をみせている。ドイルはスタンリー・クワンの『赤い薔薇 白い薔薇』(1994)、スタン・ライの『暗戀桃花源』(1992)、パク・キョンの『モーテルカクタス』(1997)、そしてチェン・カイコーの『花の影』(1996)などの作品に参加。アメリカでの長編作品はガス・ヴァン・サントによるリメイク版『サイコ』(1998)や、バリー・レヴィンソンの『Liberty Heights』がある。また1999年には初長編映画となる『孔雀/KUJAJKU』を監督、撮影した。『花様年華』は、ウォン・カーウァイとの6作目のコラボレーションになる。
国際的に賞賛されている作曲家、ヴァイオリニスト、そして音楽監督であるマイケル・ガラッソは、ロバート・ウィルソンの「The Life and Times of Joseph Stalin」の音楽を作曲し、作曲家としての活動をスタートさせた。ルシンダ・チャイルズ、アンディ・ディグロートなど、名だたる振り付け師とのコラボレーションは高く評価されている。1981年ガラッソは、スイス人監督フランシス・ルッセル作品『Seul』で始めて映画音楽を作曲。1994年には『恋する惑星』で彼の曲が使用された。ガラッソの最近の活動は、主に映画、ダンス、舞台に重点を置いている。