『ダンサー・イン・ザ・ダーク』DANCER IN THE DARK
mainpicture 12月23日より丸の内プラゼールほか全国松竹系にて公開

2000年/デンマーク/2時間20分/ドルビーデジタル/カラー/スコープサイズ/字幕翻訳:石田泰子/シナリオ本:アーティストハウス刊/提供:松竹、アスミック・エース/ツェントローパ・エンタテイメンツ4、トラスト・フィルム スベンスカ、フィルム・イ・バスト、リベラータ・プロダクションズ提供/ツェントローパ・プロダクション製作

◇監督・脚本:ラース・フォン・トリアー ◇音楽:ビョーク ◇製作:ヴィベケ・ウィンデロフ ◇製作総指揮:ペーター・オールベック・ヤンセン ◇エグゼクティブ・プロデューサー:マリアンネ・スロット、ラース・ヨンソン ◇撮影監督:ロビー・ミューラー ◇振付:ビンセント・パターソン ◇音響:ペア・ストライト ◇美術:カール・ユリウスン ◇衣装:マノン・ラスムッセン ◇助監督:アナス・レフン ◇キャスティング:アビー・カウフマン ◇編集:モリー・マレーネ・ステンスガード、フランソワ・ゲディギエール

◇キャスト:ビョーク、カトリーヌ・ドヌーブ、デビッド・モース、ピーター・ストーメア、ジョエル・グレイ、ビンセント・パターソン、カーラ・セイモア、ジャン・マルク・バール、ブラディカ・コスティク、ジョブハン・ファロン、ゼルイコ・イヴァネク、ウド・キアー



| 解説 | ストーリー | キャスト&スタッフ |
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【解説】

絶望を越える、ひとつの愛。
魂の歌声を、誰も止めることはできない。
21世紀にむけて誕生した、衝撃の感動大作。



2000年5月、カンヌ国際映画祭は、ひとつの映画の話題で持ちきりだった。1996年『奇跡の海』で審査員大賞を受賞した鬼才ラース・フォン・トリアー監督が、アイスランド出身のカリスマシンガー、ビョークを主演に迎えて作り上げた感動作『ダンサー・イン・ザ・ダーク』。ふたつの斬新な才能のコラボレーションが生み出したこの新作への騒然とした期待の中、フォン・トリアー監督、主演のビョーク、共演のカトリーヌ・ドヌーブらを迎えて行われた公式上映は、満場の観客を驚きと熱狂と感動のるつぼへと巻き込んだ。苛酷な運命に翻弄されながらも、自らの信念を貫き、愛する息子のためにすべてを投げ打つ主人公・セルマ。子を思う母の無償の愛、絶望を乗り越える生命の強さを、ミュージカルの手法を導入し、斬新な映像で描いた本作は涙と賞賛で迎えられ、パルムドール(最高賞)とビョークの主演女優賞の栄えある2冠に輝いた。新しい世紀にむけて、今までにない全く新しいエモーショナルな傑作が全世界へと送り出されたのである。

チェコからアメリカへやってきたセルマ(ビョーク)は女手ひとつで息子を育てながら、工場で働いている。年上の友人キャシー(カトリーヌ・ドヌーブ)は、彼女に保護者のような愛情を注ぐ存在だ。セルマには悲しい秘密があった。病のため視力を失いつつあり、手術を受けない限り息子も同じ運命を辿るのだ。愛する息子に手術を受けさせたい。その願いを叶える為、懸命に働くセルマ。しかしある日、大事な手術代が盗まれ、運命は思いがけないフィナーレへ彼女を導いていく…。

映画の冒頭、暗闇の中で流れるフル・オーケストラ演奏の「オーヴァーチャー」。さながら重厚なオペラのようなこの「序曲」は、光を失いつつあり暗黒の中で音楽だけを心のよりどころとするセルマの世界へ観客を誘う。また、「映画に真の感情を注ぎ込みたかった」というフォン・トリアー監督は手持ちカメラによるドキュメンタリー・スタイルと、100台のデジタルカメラを駆使した斬新なミュージカルという二重構造で、主人公・セルマの心の動きを描写した。セルマが苛酷な現実から内なる幻想世界へ入っていく時、不安定な映像は、一転して調和的で躍動感に満ちたものへと移行する。主人公の心に寄り添って映像が変化するこの手法は「撮影されたというよりはむしろライブ・パフォーマンスのような映像を望んだ」という監督の言葉通り、観るものの心を激しく揺さぶる、せつない感情の波動と臨場感をスクリーンに生み出すことに成功した。無慈悲な現実を、音楽を愛する心と豊かな想像力で、美しい理想の世界へ変えようとするセルマ。彼女が夢想するミュージカルは、あるがままを受け入れて生き抜くための力であり、生命そのものの輝き。それゆえに彼女の歌声はファンタジックな映像とは相反してあまりにも痛切で、涙を誘う。しかし、息子への愛ゆえに彼女が選択する道は決して不幸ではない。強靭な母の愛、受け継がれていく希望と生命の素晴らしさを痛いほど切々と訴えかけてくる衝撃的なラスト。かつてこれほどまでに、生々しい感情を吐露したエモーショナルなラスト・シーンがあっただろうか。今まで誰も描き得なかった魂の叫びにふれた時、自己存在そのものを揺り動かされるほどの激しい感動に打ち震えるに違いない。
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』は、映画を観るという行為を越えて、私たちの心の奥底に、生きることを強く問いかけてくるのである。





主人公・セルマを演じるビョークは、その革新的な音楽スタイルと、一度聴いたら忘れられないカリスマ・ヴォイスで世界的な人気を誇る国際派アーティスト。「自分は女優ではなく、あくまでミュージシャン」と言い切る彼女だが、本作の音楽作りおよび撮影の為、丸3年を費やしている。「監督より私のほうがセルマのことを理解している」という彼女の言葉どおり、自らの意志で愛のために殉じるヒロインを圧倒的な存在感と心をわしづかみにする歌声で演じきり、見事カンヌ国際映画祭主演女優賞に輝いた。音楽の化身のような彼女の存在なくして、この映画は成立しなかった。
母親のような愛情をセルマに注ぐ年上の友人キャシーに扮するのは、フランスが誇る大女優カトリーヌ・ドヌーブ。『奇跡の海』を観て自ら出演を希望、今回の役を獲得した。従来の妖艶なイメージを打ち破る、素朴で包容力あふれる女性像を情感豊かに演じている。また、セルマに家を貸す警察官のビル役に『グリーンマイル』のデビッド・モース、セルマに思いを寄せる心優しいジェフ役に『ファーゴ』『アルマゲドン』のピーター・ストーメアが扮する他、フォン・トリアー作品では常連のジャン・マルク・バール、ウド・キアー、ステラン・スカルスゲールドといった国際的に活躍する顔ぶれが脇を固めている。ビョークは音楽も担当し、全ての曲をこの映画のために書き下ろした。劇中劇でビョークが歌う名作ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」のナンバーや、『ロシュフォールの恋人たち』以来のドヌーブの歌声も大きな話題を集めている。 撮影は『奇跡の海』でもフォン・トリアー監督と組んだ名匠ロビー・ミュラーが担当。また、振付・ダンス監督として『エビータ』『バードケージ』の振付、マドンナやマイケル・ジャクソンのミュージック・クリップのダンス監督を務めたコリオグラファー、ビンセント・パターソンが参加、迫力のダンス・シーンを作り上げた。





<ラース・フォン・トリアー監督からのメッセージ>

親愛なる皆さんへ

作品のため、そしてまだご覧になっていない方のために、ひとつお願いがあります。

映画を見終わって、誰かに話すとき、または文章をお書きになる時、結末に触れることを、控えて頂きたいと思います。 誠に身勝手なお願いですが、私にはとても重要なことなのです。皆様のご協力に感謝いたします。

Lars von Trier ラース・フォン・トリアー



 


【ストーリー】

◆セルマは歌う 命より大切なもののために


60年代、アメリカの片田舎。チェコからやってきたセルマ(ビョーク)は女手ひとつで息子ジーン(ブラディカ・コスティク)を育てながら、工場で働いている。
母子ふたりのつつましい暮らしだが、工場の同僚で、彼女に保護者のような愛情を注ぐ年上の友人キャシー(カトリーヌ・ドヌーブ)や、トレーラーハウスを貸してくれている親切な警察官のビル(デビッド・モース)とリンダ(カーラ・セイモア)夫妻、セルマに好意を寄せているジェフ(ピーター・ストーメア)ら隣人たちの温かい友情に包まれていた。
セルマには悲しい秘密があった。遺伝性の病のため、彼女は視力を失いつつあり、息子ジーンも手術を受けない限り同じ運命を辿ることになるのだ。
セルマはジーンの手術の為、ステンレスのスチール流し台を作る工場で働くほかにヘアピンを紙留めする内職もして、毎日の僅かな稼ぎを密かに貯えていた。
そんな日々の中で、セルマの唯一の生きがいはミュージカル。アマチュア劇団で「サウンド・オブ・ミュージック」の稽古をしたり、仕事帰りにキャシーといく映画館でハリウッドのミュージカル映画を観るのが何よりの楽しみだった。





ある夜、セルマはビルから破産しそうだという相談を受ける。浪費家の妻には話せないと悲嘆にくれるビルに同情し、自分の秘密を教えるセルマ。ふたりはお互いの秘密を守る約束をする。しかし、セルマの眼は日に日に光を失いつつあり、楽しみにしていた舞台「サウンド・オブ・ミュージック」のマリア役を降りなければならないほど、症状は悪化していた。早くジーンの手術代を貯めなければ。危機感を抱いたセルマは追加で夜勤を申し出、内職の量も増やした。しかし、無理な労働による疲労と視力の悪化による仕事場での度重なるミスは、キャシーにもかばいきれず、遂に工場長のノーマン(ジャン・マルク・バール)に呼び出され、工場を解雇されてしまう。
家に帰ると、ジーンの手術代として貯めていたお金がなくなっていた。秘密を知っているのはビルしかいない。セルマはビルの元を訪れ、お金を返して欲しいと頼む。しかし、切羽詰まったビルが拳銃を持ち出し、もみ合ううちに銃が暴発する…。

遠くでパトカーのサイレンが響く中、放心状態のまま、町外れの森にある病院へと向かったセルマは、チェコ移民のポーコルニー医師(ウド・キアー)に貯金の全額2056ドル10セントを手渡し、ジーンの手術を依頼した。
やがてセルマは殺人犯として逮捕され、裁判にかけられた。セルマはジーンを守る為、そしてビルと約束した秘密を守るため、法廷で決して真実を語ろうとしなかった。遂にセルマは死刑を宣告され、刑務所へ連行されてしまう。しかし、キャシーとジェフは森の病院の存在を突き止め、セルマの秘密を知る。真実を明らかにすれば減刑されるとキャシーに説得され、新たな弁護士に接見するセルマ。しかし弁護士から彼の報酬が、2056ドル10セントであると聞き、憤慨する。すぐにセルマとキャシーの口論がはじまった。
ジーンにまず必要なのは、母親の存在だと主張するキャシー。しかしセルマはジーンが眼の手術を受けられず、自分と同じ運命を歩む事だけはさせてはならないと言って、決して譲らなかった…。



 


【キャスト&スタッフ】

■ラース・フォン・トリアー(監督・脚本・カメラオペレーター)

1956年4月30日生まれ。母親は第二次世界大戦中レジスタンス運動をしていた人物で、戸籍上の父はユダヤ系のデンマーク人である。叔父はドキュメンタリー映画作家のベリエ・ヘスツでり、この叔父の影響で彼は子供時代から映画製作に興味をもつようになる。10代の後半は、16mmカメラでアマチュア映画を撮り続ける。1976年から1979年までコペンハーゲン大学の映画学科に在籍し、実験16mm映画『Orchi degartneren』(蘭栽培者/1977)を製作、一般公開もされた。1979年からデンマーク映画学校にて映画演出を学び、ビデオ作品を4本、16mmを1本、35mm映画を2本製作した。このうち16mm映画の『Nocturne』は、1981年ミュンヘンの“欧州映画大学コンテスト”特別賞を受賞。卒業制作の『Liberation Pictures』はロサンゼルスのフィルメックスに出品されたほか、デンマークテレビとイギリスのチャンネル4で放映された。1984年、彼にとって初の本格的劇場用映画『エレメント・オブ・クライム』がカンヌ映画祭高等技術院賞を受賞。一躍その名が国際的に知られるようになる。1987年には『エピデミック〜伝染病』を製作、カンヌ映画祭コンペティション部門に出品。そして1991年『ヨーロッパ』で再びカンヌ映画祭高等技術院賞と審査員特別賞を受賞した。テレビ作品としては1988年に「Medea」を監督し、彼が敬愛するカール・テオドール・ドライヤー監督へのオマージュを実現、フランスではシャルル・ダルシィ賞を獲得した。さらに飛躍的な成功を収めることになったのは病院を舞台にしたTVドラマシリーズ「キングダム」(1994)によってである。ヨーロッパ版「ツイン・ピークス」と言われたこの作品はシリーズものとして作られ、驚異的な大ヒットとなり、映画化もされた。
1996年、『奇跡の海』で、カンヌ映画祭審査員グランプリを受賞した他、全米批評家協会最優秀作品賞、セザール賞最優秀外国語映画賞、ヨーロッパ・フィルム・アカデミー賞(フェリックス賞)最優秀監督賞など多数の賞を受賞。ヨーロッパのみならず世界で最も才能豊かな監督の一人として広く認められることとなる。
そして記念すべき2000年のカンヌ国際映画祭で『ダンサー・イン・ザ・ダーク』がパルムドール(最高賞)とビョークの主演女優賞という栄えある2冠に輝き、その地位を不動のものとした。



■ビョーク(セルマ・音楽)

1965年11月21日アイスランドのレイキャビック生まれ。1歳の時に両親が離婚。ギタリストの継父の下、幼少から音楽に触れる。2歳の時にミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」を観て、5歳で地元の音楽学校に通い始め、ピアノやフルートを修得しながら基礎的な知識を学ぶ。1977年、11歳の時にレコード契約し、アルバム「ビョーク」発売。カバー曲やアイスランドの童謡を収めたこのアルバムはアイスランドでプラチナ・アルバムとなった。その後吹き寄せるパンク・ブームに乗り、13歳で“EXODUS”、14歳で“TAPPI TIKARRASS”、18歳で“KUKL”を結成。UKのアナーキスト・レーベルCrassと契約し、2枚のアルバムを発売。このバンドを母体とし、新たなメンバー3人を加え、1986年シュガーキューブスを結成した。同時に地元アイスランドで、“バッド・テイスト・ファミリー”なるプロジェクトを始動、音楽にとどまらないアート方面の活動も行い、グリム童話を基盤にした映画『The Junipertree』にも主演している。シュガーキューブスは1988年「ライフ・イズ・トゥー・グッド」1989年「トゥデイ・トゥモロウ・ネクスト・ウィーク」1991年「スティク・アラウンド・フォー・ジョイ」と3枚のアルバムを発表、300万枚以上のアルバム・セールスを記録する国際的成功をおさめたが、1991年U2とのワールド・ツアーを最後に解散。1992年リミックス盤「イッツ・イット」のリリースをもって完全に活動を停止した。

1993年、ロンドンに移住し、ソロ・アルバム「デビュー」を発表。全世界で絶賛され、250万枚のセールスを記録した。1995年セカンド・アルバム「ポスト」、1997年サード・アルバム「ホモジェニック」を発表、独創的で革新的な国際派アーティストとしての地位をゆるぎないものにしている。ソロ・キャリアではネリー・フーバー(ソウルllソウルのプロデューサー)、グラハム・マッセー、マーク・ベル、ブラック・ドッグら多彩なプロデューサー、ミュージシャンたちと共同制作を行ってきたのに加え、ブロドスキー・カルテット、ケント・ナガノ、ジョン・タヴァーナー、ザ・ウータン・クランといった著名アーティストとのコラボレーションを行う。ビョークの稀有な存在感は世界中の才能から熱い注目を集めており、ミシェル・ゴンドリー、『マルコビッチの穴』の監督スパイク・ジョーンズらの手掛けたビデオクリップはビジュアル・アートとして高い評価を得ている。クリス・カニングハム監督の手掛けた「オール・イズ・フル・オブ・ラブ」のクリップが2000年のグラミー賞で“Best Short From Music Video”を受賞。MTVアワードでも“Breakthrough”に輝いた。1996年日本武道館ライブ、1998年FUJI ROCKフェスティバルの為、来日も果たしている。

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』では当初音楽の作曲・プロデュースのみを担当する予定だったが、ラース・フォン・トリアー監督の熱烈な申し出により、主人公セルマ役を演じることを引き受けた。現在、2001年4月にリリース予定の新作アルバムの制作に取り組んでいる。



■カトリーヌ・ドヌーブ(キャシー)

1943年10月22日、フランス・パリ生まれ。両親と姉フランソワーズ・ドルレアックも俳優という芸能一家に育つ。10代の頃から端役で映画に出演。1964年ジャック・ドゥミ監督のミュージカル『シェルブールの雨傘』で一躍スターに。その後、ロマン・ポランスキー監督の『反撥』(1965)ルイス・ブニュエル監督の『昼顔』(1966)『哀しみのトリスターナ』(1969)などで独特の妖艶な魅力を発揮。数々の名作に出演してフランスを代表する大女優となる。『終電車』(1981)『インドシナ』(1992)でセザール賞主演女優賞を2度受賞。1998年『ヴァンドーム広場』でベネチア国際映画祭主演女優賞を獲得した。最新作は『エンド・オブ・デイズ』のピーター・ハイアムズ監督、フランス革命が舞台の『D'Artagnan』。


■デビッド・モース(ビル)

1953年10月11日、アメリカ・マサチューセッツ州ハミルトン生まれ。1971年からボストン・レパートリー・シアターで6年間演技を学んだ後、拠点をニューヨークに移して舞台・TVに出演。中でも1982年からTVシリーズ「Friday the 13th」で自ら演出も手掛けている。映画デビューは1980年の『Inside Movies』。1990年の『逃亡者』以降は映画を中心に活躍し名バイプレーヤーに。最近の出演作に『交渉人』(1998)、『クレイジー・イン・アラバマ』(1999)、『グリーンマイル』(1999)がある。


■ピーター・ストーメア(ジェフ)

1953年8月27日、スウェーデン・ハルシングランドのアルブラ生まれ。スウェーデンの王立劇場に11年間所属。イングマール・ベルイマン演出の「リア王」「ハムレット」など数多くの舞台に出演。1990年には東京グローブ座の芸術監督補に就任し、上杉祥三主演の「ハムレット」など多数のシェイクスピア作品の演出も手掛けている。1990年『レナードの朝』に出演以来ハリウッドでのキャリアを順調に伸ばし、『ファーゴ』(1996)『ロストワールド/ジュラシック・パーク2』(1997)など話題作に次々出演するほか、人気シリーズ「となりのサインフェルド」などTVでも活躍。現在はハリウッドと母国スウェーデンの両方で活動している。最近の出演作は『アルマゲドン』(1998)、『8mm』(1999)。


■ジャン・マルク・バール(ノーマン)

1960年9月27日、ドイツ・ビトブルグ生まれ。父はアメリカ人、母はフランス人。ロンドンのギルドホール・スクールで演技を学ぶ。1985年『キング・ダビデ/愛と闘いの伝説』で映画デビュー。リュック・ベッソン監督の『グランブルー』(1988)に主演し、セザール賞主演男優賞を受賞。国際的な注目を集める。1991年にはハリウッドからの多数の出演以来を断り、ラース・フォン・トリアー監督の『ヨーロッパ』に主演。トリアー作品では『奇跡の海』(1996)にも出演している。近年ではドグマ・シリーズの監督としてロザンナ・アークェット主演の『Too mach Flesh』(2000)で監督業にも進出。最新作は脚本・監督も手掛ける『Being Light』。


■ジョエル・グレイ(オールドリッチ・ノヴィ)

1932年4月11日、アメリカ・オハイオ州クリーブランド生まれ。ボブ・フォッシー監督の『キャバレー』(1973)の司会者役で印象深い演技を見せ、1973年度アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー、BAFTAフィルム・アワードの助演男優賞など数多くの賞に輝いた。『レモ 第1の挑戦』(1985)でもゴールデン・グローブ賞候補となった。舞台やTVにも数多く出演。舞台「シカゴ」でドラマ・デスク・アワード及びアウター・クリティックス・サークル・アワードを受賞。「The Grand Tour」「Goodtime Charley」「George M!」でトニー賞にノミネート、『キャバレー』でトニー賞を受賞した。女優のジェニファー・グレイは娘である。


■ロビー・ミュラー(撮影監督)

1940年オランダ領キュラソー島生まれ。アムステルダムのダッチ・フィルム・アカデミーで学び、ジェラルド・バンデンバーグのアシスタントを経て、今や国際的に著名な撮影監督として知られている。彼が国際的な名声を確立したのは、特にヴィム・ヴェンダース監督との仕事を通してである。1969年の『都市の夏』に始まり、『都会のアリス』(1974)、『さすらい』(1976)、『アメリカの友人』(1977)、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した『パリ・テキサス』(1984)、そして近作では『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(1999=アムステルダム部分)がある。その他にも、サリー・ポッター『タンゴ・レッスン』(1997)やバル・シュレデール『バーフライ』(1987)、アレックス・コックス『レポマン』(1984)、ウィリアム・フリードキン『LA大捜査線 狼たちの街』(1985)、アンジェイ・ワイダ『コルチャック先生』(1990)、ジョン・マクノートン『恋に落ちたら…』(1993)、ミケランジェロ・アントニオーニ『愛のめぐりあい』(1995)など多数の監督の撮影監督を務め、特にジム・ジャームッシュ監督とは『ダウン・バイ・ロー』(1986)、『ミステリー・トレイン』(1989)、『デッドマン』(1995)『ゴースト・ドッグ』(1999)と多くの作品を手掛けている。ラース・フォン・トリアー監督と初めて組んだ『奇跡の海』で、1996年ニューヨーク映画批評家協会撮影賞を受賞している。


■ビンセント・パターソン(振付)

アラン・パーカー監督の『エビータ』(1996)、マイク・ニコルズ監督の『バードケージ』(1996)などの映画、そしてマイケル・ジャクソンの「Blood on the Dance Floor」(監督・振付)「The Way You Make Me Feel」(共同監督)、「Black or White」(振付)、「Smooth Criminal」(振付)、マドンナの「ホリデー」「エクスプレス・ユアセルフ」「ライク・ア・ヴァージン」など数多くのミュージック・クリップの振付を担当する、有名振付家。マドンナの“ブロンド・アンビション”ツアー、アカデミー賞受賞式、MTVミュージック・アワード授賞式の際の振付、マイケル・ジャクソンの“バッド”ツアーやMTV10周年記念式の際の振付、1988年グラミー賞授賞式の振付も担当した。舞台ではトニー賞にノミネートされたミュージカル「蜘蛛女のキス」(ハロルド・プリンス演出)の振付を担当。自身が演出した舞台「Gangsta Love」でドラマローグ・アワード最優秀監督賞を受賞している。
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』では7つのミュージカル・シーンの振付とダンス監督を担当するほかに、地方劇団の演出家’・サミュエル役として出演している。



■カール・ユリウスン(美術)

ノルウェー出身。『奇跡の海』でダニッシュ・フィルム・アカデミー・アワードに輝いた。北欧映画・テレビにおいて美術および衣装デザイナーとして活躍。ミュージック・ビデオやコマーシャルも手掛けている。近作に『Misery Harbour』『The Magnetist's Fifth Winter』『ジャンク・メール』(1996)など。


■マノン・ラスムッセン(衣装)

1982年の短編映画『Befrielsesbilleder』で衣装を担当して以来、『エレメント・オブ・クライム』『ヨーロッパ』『奇跡の海』など多くのラース・フォン・トリアー監督作品を手掛ける。ほかにも『Just a girl』『Black Harvest』『ツイスト&シャウト』(1984)など数多くの北欧映画の衣装を担当している。


■ヴィベケ・ウィンデロフ(製作)

ラース・フォン・トリアー監督の『キングダムll/第3章・第4章』『奇跡の海』『イディオッツ』を製作。1975年にキャリアをスタートさせた。Per Kirkeby、Asger Jomなど北欧のアーティストの短編映画やドキュメンタリー作品の製作も行っている。ビレ・アウグスト監督の『In My Life』をはじめ、新作『The King Is Alive』(クリスチャン・レヴリング監督/ドグマ4)、『The Last Born』(ニールス・アーデン監督)などの映画も手掛ける。