『ビッグ・ママス・ハウス』 BIG MOMMA' S HOUSE
mainpicture 2月17日よりみゆき座ほか全国東宝洋画系にて公開中

2000年/アメリカ/1時間39分/ビスタビジョン/ドルビーSR、SRD、DTS/字幕スーパー翻訳:松浦美奈/配給:20世紀FOX

◇監督:ラジャ・ゴズネル ◇脚本:ダリル・クォールズ ◇製作:デイビッド・T・フレンドリー、マイケル・グリーン ◇製作総指揮:ジェフリー・クワティネッツ、ロドニー・ライパー、アーノン・ミルチャン ◇撮影:マイケル・D・オシーア ◇プロダクション・デザイン:クレイグ・スターンズ ◇編集:ブルース・グリーン、ケント・ベイダ ◇音楽:リチャード・ギブズ ◇衣装:フランシーヌ・ジャミソン=タンチャック ◇特殊メイクアップ効果:グレッグ・キャノム

◇キャスト:マーティン・ローレンス、ニア・ロング、ポール・ジャマッティ、テレンス・ハワード、エラ・ミッチェル、ジャーシャ・ワシントン、アンソニー・アンダーソン



| 解説 | ストーリー | キャスト&スタッフ |
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【解説】

◆彼はFBI囮捜査官…奇想天外な秘密兵器で敵地潜入。


2000年、 全米サマー・シーズンの激戦興行界で 興収1億ドルを超える大ヒットになった痛快爆笑コメディの痛快作である。
大ヒット作『バッドボーイズ』でウィル・スミスとともに人気スターになったマーティン・ローレンスが、変装名人のFBI捜査官マルコム・ターナーに扮して大暴れする。
マルコムは名コンビのジョンとともに、南部の心暖かいが気難しい助産婦ビッグ・ママの家の張込みを命じられる。200万ドルの強盗犯レスターが刑務所内の医者を殺害して逃亡し、元愛人シェリーの祖母にあたるビッグ・ママの家に二人で立ち寄る可能性が強いというのだ。
盗聴器も仕掛けたマルコムだったが、ママがしばらく留守にすることになる。そこへシェリーからママの所へ行くという電話。声色を使いビッグ・ママへの大変装でシェリーを迎えるマルコム。なんとママは325ポンド(約147Kg)の巨体である。プロの変装名人なればこそファット・ドレスもぴったりのママ・マルコムが誕生したのである。しかも本物のママは南部料理の名人だ。変装したマルコムが、名人料理や出産などに振り回されシェリーの行動を追ううちに、なんとマルコムは彼女に恋をしてしまう。男性でFBIである自分の正体を明かせないマルコムのいらだちと、そこに発生する数々の爆笑トラブル。さらに犯人レスターがビッグ・ママの家に隠していた金を取り戻しにやってきて始まる大アクション!

ついに本物のビッグ・ママが戻ってきて、変装したマルコム・ママと鉢合わせして対決する大混戦は見てのお楽しみだ。


マルコムのパートナー、ジョンには『プライベート・ライアン』『トゥルーマン・ショー』のポール・ジャマッティ。マルコムが恋におちる共犯の容疑を受けているシェリーに『スティグマータ/聖痕』のニア・ロング。強盗脱獄犯レスターに『完全犯罪』のテレンス・ハワード。現地の警官ノーランに『ロミオ・マスト・ダイ』のアンソニー・アンダーソン。シェリーの息子トレントに『エネミー・オブ・アメリカ』でウィル・スミスの息子を演じたジャーシャ・ワシントンが共演。
監督には『ホーム・アローン』などクリス・コロンバス監督とコンビを組んだ名フィルム・エディターで、『ホーム・アローン3』で初監督の後『25年目のキス』でもヒットを放ったラジャ・ゴズネルが当たり、クリス・コロンバスに負けない痛快なコメディに仕上げている。
『ソルジャー・ボーイズ』(V)のダリル・クォールズの練り上げられた脚本は、変装コメディの大爆笑とともにアクションとロマンスに、ヒューマンなファミリー愛の感動が盛り込まれ、『L.A.コンフィデンシャル』『ファイト・クラブ』などヒット作を連発しているアーノン・ミルチャンの他にマ−ティン・ローレンス、ジェフリー・クワティネッツ、ロドニー・ライバーが製作総指揮を取っている。
製作は『戦火の勇気』『愛ここにありて』のデイビッド・T・フレンドリーと、マーティン・ローレンス、マイケル・ジャクソンら多くのスターのマネージメントで成功したマイケル・グリーン。撮影は『愛ここにありて』のマイケル・D・オシーア、プロダクション・デザイナーは『マスク』のクレイグ・スターンズ。編集は『プリティ・ブライド』のブルース・グリーンが『ジングル・オール・ザ・ウェイ』のケント・ベイダと共同で担当。『交渉人』のフランシーヌ・ジャミソン=タンチャックが衣裳を手掛けている。
音楽は『ドクター・ドリトル』のリチャード・ギブズで、ゴスペルなどドラマ効果を引き立てて最高。

なんといっても成功の鍵は『ミセス・ダウト』などで2度、アカデミー賞メイクアップ賞を受賞のグレッグ・キャノムの傑出したメイクと変装術で、マーティン・ローレンスは、ほかにもトップ・シーンで東洋人に変装して大活躍を見せる。
変装コメディのなかでも、これは『トッツィー』に負けないおもしろさと絶賛を集めている。



 


【ストーリー】


FBI捜査官マルコム(マーティン・ローレンス)は、ジョン(ポール・ジャマッティ)と名コンビで犯罪捜査に当たっていた。マルコムは変装の名人で、その日も東洋人に変装し闘犬場で見事に犯人逮捕に成功する。その頃、テレビのニュースが刑務所の病院から医者を殺害した囚人レスター(テレンス・ハワード)が逃亡したと伝えていた。そのニュースを帰宅したばかりのシェリー(ニア・ロング)が見て驚き、荷造りをし慌てて息子トレント(ジャーシャ・ワシントン)を連れて家を飛び出していった。
FBIにはレスターの特別捜査班が置かれ、マルコムとジョンはジョージア州に済むシェリーの73歳の祖母ビッグ・ママ(エラ・ミッチェル)の家を張り込むことになる。
シェリーはレスターの愛人だったが、銀行の窓口係をしていたとき、彼に銀行の鍵を渡したことがあり、それが犯罪に発展。レスターは200万ドルの現金と株券を盗み、4日後に逮捕されたが、金も株券も発見されなかった。
レスターとシェリーがビッグ・ママのいえに立ち寄る可能性が強いと、マルコムはママの家の前に隠れ家を借り、張り込むことを命じられたのだが、こんな所では何も起こらないと大いに不満でやる気も起きなかった。

巨体のビッグ・ママは愛想もなく口も悪いが心は暖かい。マルコムはビッグ・ママが隣人のサディ(フィリス・アップルゲイト)たちとおしゃべりをしているスキに彼女の家に盗聴器を仕掛ける。
助産婦をしているビッグ・ママのところに夜中に助けの電話が入り、彼女は出掛けていった。その後、シェリーから電話が入り、とっさにマルコムは受話器を取り、ママの声色で「すぐに家にいらっしゃい」と返事をした。「明日の午後に着くからよろしくね」とシェリー。
大変なことになった。マルコムはビッグ・ママのファット・ドレスを着て大変装開始だ。そこは変装のプロ、一晩で見事に肥満体のママに顔も身体もなりきってしまったのである。翌日、シェリーはトレントを連れて到着するが会話がうまくかみ合わない。お腹がすいたというトレントのために料理をするマルコム。ママは料理の名人なのだ。ドタバタ騒ぎのはてにマルコムが作った料理は?
さらにママに求婚しているベン(カール・ライト)がやってくるが、なんとか追い返したのはよかったものの、リタという妊婦が産気づき彼女の兄で警官のノーラン(アンソニー・アンダーソン)とともにママのもとにやってきた。さて初体験の出産をマルコムはどう仕切る?翌朝5時、メイクがはげかかったマルコムは、シェリーにバレそうになり二階から飛び降りるが、木に引っ掛かりひと騒動。
マルコムは町に出かけるシェリーを尾行するがベンにまとわりつかれる。その隙に公衆電話をかけていたシェリーを見失ってしまう。ジョンもママの部屋に入り込みシェリーとトレントの新しいパスポートを発見し、ますますシェリーの行動に疑問が深まる。





マルコムは公園でバスケットボールをしていたトレントがイジメにあっているのを助け、ゲームに勝ってトレントと仲良しになるが、その光景を見ていたノーランはビッグ・ママ本人と、どこか違うことに感づき、マルコムの後をつける。
トレントがマルコムを釣りに誘いシェリーも同行した。その楽しい家族のような一日がマルコムに思いがけない感情を生んでいた。彼はシェリーに恋をしたのだ。
夜中に恐い夢を見たと、シェリーがマルコムのベッドにしのび込んでくる。「昔はこうしてママに抱かれて寝たわ」とシェリー。ママに変装している男マルコムの心と体がうずくが、そこは辛抱。牧師から向けられたマイクに「隠し事はやめましょう。それが家族を苦しめるもとになるのです」とマルコムはざんげ。3人の姿はどこから見ても家族愛にあふれた親子と見受けられた。
ドライブして家に戻ったマルコムは、二階の怪しい物音に拳銃を持って飛び込んでいく。近所のおばさん連中が驚いて手を上げるが、彼女たちはビッグ・ママの誕生日にサプライズ・パーティをやろうと集まっていたのだ。パーティが始まると、また二階で怪しい音がしマルコムが部屋に忍び込むと、トレントが何か品物を探していた。釣りに行った時の写真を探しているという。シェリーもやってきて3人で写真を見ているとき、マルコムはプロの直感から脚立があやしいとにらみ開けると、そこには100ドル紙幣と株券が山のように隠されていた。
「捕まる前にレスターはここに入れたのね。私は彼に鍵を貸したのではなく、なくしたの。でも黙っていた以上、私も共犯ね。」というシェリー。
真相を知ったマルコムは思わず彼女にキスをした。いつもと違うママの熱いキスに驚くシェリー。
そのとき本物のビッグ・ママが帰ってきたのだ。しかもレスターが金を取り戻しにビッグ・ママの家に近づいていた。
本物のビッグ・ママと変装したマルコムのビッグ・ママがついに対決する時が迫る……。



 


【キャスト&スタッフ】

■マーティン・ローレンス

頭脳明晰で変装名人のFBI捜査官マルコムを演じる。
ウィル・スミス共演の『バッドボーイズ』(1995)が、全世界で1億5000万ドルの興収をあげる大ヒットになり、マーティン・ローレンスは、エディ・マーフィにつぐコメディのヒット・スターになった。その彼の演技力とギャグが最高に発揮された最大のヒット作が『ビッグ・ママス・ハウス』だ。メリーランド出身で1989年にスパイク・リー監督の『ドゥ・ザ・ライト・シング』で映画デビュー。『ハウス・パーティ』(1990)『ハウス・パーティ〜パジャマでシェイクヒップ!! 〜』(V・1991)、エディ・マーフィ主演『ブーメラン』(1992)などに出演。1996年には『バッドフェロー』を製作、共同脚本、監督、主演し、才能を高く評価され、ティム・ロビンス共演『ナッシング・トゥ・ルーズ』(1997)もヒットした。彼の人気がブレイクしたのはFOXテレビで5シーズン続いたコメディ・シリーズ“Martin”でで、1994年と1996年にイメージ・アワード最優秀男優賞を受賞。ニューヨークのラジオシティ・ミュージック・ホールでの3日間の公演は動員記録を作った。1994年のコンサート映画“You So Crazy”は、このジャンルで史上トップ3に入る興収記録を作り、また、アルバム“Talkin' Shit”をリリースしビルボードのトップ10に入りグラミー賞にノミネートされた。最新作には、2000年公開の『ブルー・ストリーク』とエディ・マーフィと再共演の“Life”がある。また、現在製作中の作品としてダニー・デビートと共演の“What's the Worst That Could Happen?”がある。



■ニア・ロング

脱走犯の元愛人で共犯容疑を受けているシェリーを演じる。
1997年にサンダンス映画祭観客賞を受賞した『ラブ・ジョーンズ』で注目され、最近はマルコム・リー監督“The Best Man”でイメージ・アワード最優秀女優賞を受賞、さらにベン・アフレック共演“Boiler Room”も控えている。おもな出演作に『ボーイズ´ン・ザ・フッド』(1991)『メイド・イン・アメリカ』(1993)『ソウル・フード』(1997)『スティグマータ/聖痕』(1999)などがある。テレビはHBOがレズビアンの4人の女性を描いた“If These Walls Could Talk 2”や、ウィル・スミス共演“The Fresh Prince of Bel-Air”などに出演している。



■ポール・ジャマッティ

マルコムとコンビを組んでいるFBIのジョンを演じる。
スティーブン・スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』や、『トゥルーマン・ショー』(1998)と『マン・オン・ザ・ムーン』(1999)では続けてジム・キャリーと共演し、最近めざましい活躍を見せている性格俳優。おもな出演作には『サブリナ』(1995)『判決前夜 ビフォア・アンド・アフタ−』(1996)『ベスト・フレンズ・ウェディング』『フェイク』『地球は女で回ってる』『プライベート・パーツ』(1997)『交渉人』(1998)『クレイドル・ウィル・ロック』(1999)などがある。ほかにHBOの“If These Walls Could TalK2”、舞台では“The Iceman Cometh”でドラマ・デスク賞にノミネートされ『三人姉妹』などに出演している。新作にグウィネス・パルトロウ共演の“Duets”が控えている。



■ジャーシャ・ワシントン

シェリーの息子トレントを演じる。
『エネミー・オブ・アメリカ』(1998)でウィル・スミスの息子を演じて映画デビュー。その後“The Wood”や新作“The Visit”に出演している。



■テレンス・ハワード

刑務所で医者を殺害し、その後脱走した強盗犯レスターを演じる。
ニア・ロング共演“The Best Man”、20世紀フォックス配給『完全犯罪』(1998)でも好演している演技派。新作も続々ひかえており、ジェニファー・ロペス共演“Angel Eyes”、ニック・ノルティ共演“Inventing Sex”のほか“Valerie Flake”“Harlem Aria”などがある。おもな出演映画は『陽のあたる教室』『ダーク・ストリート/仮面の下の憎しみ』(V・1995)『ザ・コーチ/勝利のダンク』(V・1996)『ジョンズ』(1997)など。テレビでは最近“King of the World”でモハメド・アリを演じ、『NYPDブルー』『ピケット・フェンス/ブロック捜査メモ』などに出演している。



■アンソニー・アンダーソン

地元の警官ノーランを演じる。
20世紀フォックスが配給するジム・キャリー主演の話題の新作コメディ『ふたりの男とひとりの女』でも準主役で大活躍する。またジェット・リー主演『ロミオ・マスト・ダイ』(2000)と、バリー・レビンソン監督の“Liberty Heights”、マーティン・ローレンス共演“Life”、“G's Tripping”、“3 Strikes”もある。テレビ・ショー“Hangtime”で全米で絶大な人気を持っている。



■エラ・ミッチェル

シェリーの祖母ビッグ・ママを演じる。
8歳で歌い始め、10歳からピアノ伴奏もやり、ブロードウェイの『ウィズ』をはじめとして“The Amen Corner”“The Best Little Whorehouse in Texas”などの舞台で有名。ハリー・ベラフォンテ、アレサ・フランクリン、ロバータ・フラックのコンサートでも活躍。出演映画は1977年の“Which Way Is Up”のほか“Drums ”、“Lord Shango”、またテレビでは『セサミ・ストリート』などに出演している。



■ラジャ・ゴズネル(監督)

『ホーム・アローン』の1作、2作(1990、1992)をはじめ、クリス・コロンバス監督作品の名フィルム・エディターから『ホーム・アローン3』(1998)で監督になり、ドリュー・バリモア主演の『25年目のキス』(1999)もヒットさせたゴズネルの監督第3作である。
ロサンゼルスに生まれ、ロバート・アルトマン監督の運転手から、彼のライオンズ・ゲイト・フィルムで編集の見習をし、『ポパイ』(1980)で助手を務める。『スティング』など2度オスカー受賞のウィリアム・レイノルズの多くの作品について腕を磨く。オスカー候補になった短編“The Silence”で独り立ち。コロンバス作品には『ベビーシッター・アドベンチャー』(1987)『ハートブレイク・ホテル』(V・1988)『オンリー・ザ・ロンリー』(1991)『ミセス・ダウト』(1993)『9か月』(1995)がある。そのほかの編集作は『グッドモーニング・ベトナム』(1987)『プリティ・ウーマン』(1990)『34丁目の奇跡』(1994)を手掛けている。



■ダリル・クォールズ(脚本)

UCLAとイェール法律大学院を卒業。その後、弁護士になるがロサンゼルスに戻り、シナリオ・コンテストで優勝し、テレビ界でキャリアをスタートさせる。脚本に参加した作品にはレオナルド・ディカプリオが出演しているTV番組『愉快なシーバー一家』や『ファミリー・タイズ』、“The Parent Hood”などがある。映画はマイケル・ダディコフ主演『ソルジャー・ボーイズ』(V・1999)があり、新作に“The Black Knight”が控えている。共同脚本のドン・ライマーはテレビ“Coach”“Evening Shade”などを手掛けている。


■デイビッド・T・フレンドリー(製作)

ロン・ハワードのイマジン・フィルムズの製作担当社長として『メイフィールドの怪人たち』(1988)『ドリーム・チーム』(1989) 『キンダガートン・コップ』(1990) 『バックドラフト』(1991) などを手掛ける。製作総指揮をとった作品に『マイ・ガール1&2』(1991,1994)『バラ色の選択』(1993)『遺産相続は命がけ!?』(V・1994) がある。その後、デイビス・エンタテインメント社に移って社長を務め、『戦火の勇気』『デイライト』(1996) 『チェンバー 処刑室』『カリブは最高!』(V・1997)『ドクター・ドリトル』(1998) 、新作に『愛ここにありて』がある。雑誌“ニューズウィーク”と“ロサンゼルス・タイムズ”の記者としてキャリアをスタートさせた。


■マイケル・グリーン(製作)

マネージメント会社ザ・ファームを創設。マーティン・ローレンス、マイケル・ジャクソン、アイス・キューブ、ロバート・タウンゼント、バックストリート・ボーイズ、エンリケ・イグレシアス、レイシー・シャベール、コーンらのトップ・アーティストのマネージメントで急成長している。バッファロー大学で経営学の学位を取得。卒業後アービン・アーサー・アソシエイツでマネージメントのキャリアをスタートさせた後、ギャリソン=モレー&アソシエイツにスカウトされ、多くのスターのマネージメントで業界のトップクラスになる。ここで一緒に仕事をしたジェフリー・クワティネッツと1998年に共同でザ・ファームを設立。映画製作にも乗り出した。


■ジェフリー・クワティネッツ(製作総指揮)

ハーバード大学で法律の学位を取得。卒業後、Qマネージメントを設立し多くのミュージシャンを育てた。その後ギャリソン=モレー&アソシエイツでマイケル・グリーンとともにマネージメントの仕事をし、マイケル・ジャクソン、マーティン・ローレンスらをかかえてザ・ファームを設立した。


■ロドニー・ライパー(製作総指揮)

『F/X 引き裂かれたトリック』『殺したい女』(1986)のプロダクション・アシスタントでキャリアをスタートさせ、27歳のとき『ディック・トレイシー』(1990)で製作監修を務めた。その後、20世紀フォックスで製作副部長になり、『ホット・ショット』『あぶない週末』(1991)『ラスト・オブ・モヒカン』『ハード・プレイ』『いとこのビニー』(1992)などを監修。『Let's チェックイン』(V・1995)で製作総指揮、『ワイルドシングス』(1998)で製作を担当している。


■アーノン・ミルチャン(製作総指揮)

1997年アカデミー賞2部門受賞の『L.A.コンフィデンシャル』でプロデューサー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、高い芸術性と興行価値をマッチさせた秀作を連発している今日のハリウッドを代表する大プロデューサー。1999年はヒット作『エントラップメント』『交渉人』『ファイト・クラブ』で話題をさらった。1978年にリージェンシー・エンタープライズ社を創設。84年に超大作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『レジェンド/光と闇の伝説』『未来世紀ブラジル』の3作を大成功させ一躍注目される。おもな作品『ローズ家の戦争』(1989)『プリティ・ウーマン』『JFK』(1991)『沈黙の戦艦』(1992)『依頼人』(1994)『ヒート』『コピーキャット』(1995)『評決のとき』(1996)『ディアボロス』(1997)『シティ・オブ・エンジェル』(1998)など。新作にリリー・ソビエスキー主演“Squelch”のほか、ジョエル・シューマカー監督“Tigerland”、デイビッド・フィンチャー監督“The Night Watchman”などが待機している。


■マイケル・D・オシーア(撮影)

20世紀フォックス配給の新作『愛ここにありて』も担当しており、ほかにメル・ブルックス監督の2作品『ロビン・フッド/キング・オブ・タイツ』(1993)『レスリー・ニールセンのドラキュラ』(1995)もある。テレビ・シリーズ『天才少年ドギー・ハウザー』や、ミニ・シリーズ“The '60s”、TVムービー“To Love,Honor and Deceive”などで4度エミー賞にノミネートされ“Once and Again”などのシリーズも手掛けている。


■クレイグ・スターンズ(プロダクション・デザイナー)

ジム・キャリーの出世作『マスク』(1994)でイギリス・アカデミー賞美術賞にノミネートされる。最近作に『プロポーズ』がある。南カリフォルニア大学卒業後、有名な建築デザイナーのチャールズ・イームスのもとで働くが、大学の同窓生ジョン・カーペンターが監督を務めた『要塞警察』(V・1976)『ハロウィン』(1978)『ザ・フォッグ』(1979)の美術を手掛け映画界に進出する。おもな作品は『天使とデート』(1987)『ブロブ 宇宙からの不明物体』『ゾンビ・コップ』(1988)『リトルトウキョー殺人課』『シザーズ/氷の誘惑』(V・1991)『スペース・エイド』(1992)『パワーレンジャー』(1995)などがある。スティーブン・スピルバーグのテレビ・ミニ・シリーズ『シャイニング』(V)と『ストーム・オブ・ザ・センチュリー』(V)も手掛けている。


■ブルース・グリーン(編集)

ジョージ・ルーカスのILMで『スター・ウォーズ』(1977)『レイダース/失われたアーク<聖櫃>』(1981)『ポルターガイスト』(1982)『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)のSFXシーンの編集助手としてキャリアをスタート。独立してからは『スクエアダンス』(1987)『パンチライン』(V・1988)『悲しみよさようなら』『ヤングガン2』(1990)『失踪』『クール・ランニング』(1993)『あなたが寝てる間に…』(1995)『フェノミナン』(1996)『ホーム・アローン3』『カーラの結婚宣言』(1998)『プリティ・ブライド』(1999)などを手掛ける。ニューヨーク生まれ。カリフォルニア・インスティテュートとバード・カレッジを卒業後、映画界に入る。


■ケント・ベイダ(編集)

最近は『フリントストーン2/ビバ・ロック・ベガス』『アウト・オブ・タウナーズ』がありコメディには定評がある。おもな作品に『フライトナイト』(1985)『インナースペース』(1987)『エイリアン・ネイション』(1988)『グレムリン2/新・種・誕・生』(1990)『ミスター・サタデー・ナイト』(1992)『彼と彼女の第2章』(1995)『ジングル・オール・ザ・ウェイ』(1996)『ジャングル・ジョージ』(1997)などがある。ミュージック・ビデオも多く手掛けバーブラ・ストライサンドの『エモーション』『レフト・イン・ザ・ダーク』、ロッド・スチュワートの『おまえにヒート・アップ(インファチュエイション)』、ベット・ミドラーとミック・ジャガーの『ビースト・オブ・バーデン』などがある。ボストン大学で映画と放送を専攻。ジョン・カサヴェテス監督の『オープニング・ナイト』(1978)で編集補を務め映画界のキャリアをスタ−トした。


■フランシーヌ・ジャミソン=タンチャック(衣装)

『グローリー』(1989)『ブーメラン』『ホワイトハウス狂騒曲』『ハード・プレイ』(1992)『天使にラブ・ソングを2』(1993)『コリーナ、コリーナ』(1994)『戦火の勇気』(1996)『交渉人』(1998)などの衣裳を担当。最近ではテレビ・ミニシリーズ“The Temptations”がある。


■リチャード・ギブズ(音楽)

ボストンの名門バークリー音楽大学でクラシック音楽と作曲の学位を取得。5年間、ロックバンド“オインゴ・ボインゴ”のキーボード奏者を務めた。テレビの“The Tracey Ullman Show”の音楽監督、『シンプソンズ』のファ−スト・シーズンのスコアを作曲。当時、チャカ・カーン、アレサ・フランクリン、トム・ウェイツたちと仕事をしている。おもな担当作品には『セイ・エニシング』(1989)『ベティ・ルー犯罪者<クリミナル>?』(V・1992)『アモス&アンドリュー』(1993)『ザ・チェイス』(1994)『誘拐騒動ニャンタッチャブル』(V・1997)『ドクター・ドリトル』(1998)、最近はサンドラ・ブロック主演“28 Days”も手掛けている。


■グレッグ・キャノム(特殊メイクアップ効果)

映画業界最高のメイクアップ・アーティストで『ドラキュラ』(ミシェル・バーク共同・1992)と『ミセス・ダウト』(ヴェ・ニール、ヨランダ・トゥシェン共同・1993)でアカデミー賞最優秀メイクアップ賞を受賞。『フック』(1991)『ホッファ』(1992)『最高のルームメイト』(V・1995)『タイタニック』(1997)『アンドリューNDR114』(1999)でもノミネートされている。そのほかの作品には『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』(1989)『フォーエヴァー・ヤング』『バットマン・リターンズ』(1992)『顔のない天使』(1993)『マスク』(1994)『ブレイブ』(1997)『インサイダー』(1999)などがある。 テレビ・ミニシリーズ『フロム・ジ・アース/人類、月に立つ』(V)と『アースG889』(V)ではエミー賞候補になっている。