『ヴァン・ヘルシング』/"VAN HELSING"




2004年8月28日先行上映
2004年9月4日より日比谷スカラ座1ほか
全国東宝洋画系にて超拡大公開

2004年/アメリカ映画/カラー/ビスタサイズ/ドルビーSR、ドルビーデジタル/133分/字幕翻訳:林完治/提供:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン×ギャガ・ コミュニケーションズ/ギャガ・ヒューマックス共同配給/サウンドトラック:ユニバーサル クラシックス/ノベライズ:竹書房

◇監督・脚本・製作:スティーヴン・ソマーズ ◇製作・編集:ボブ・ダクセイ ◇製作総指揮:サム・マーサー ◇撮影監督:アラン・ダビュー ◇プロダクション・デザイナー:アラン・キャメロン ◇編集:ケリー・マツモト ◇衣装デザイン:ガブリエラ・ペスクッチ/カルロ・ポッジョリ ◇音楽:アラン・シルヴェストリ ◇特殊効果メイクアップ・プロデューサー:キース・ヴァンダーラーン ◇特殊メイクアップ・クリエーター:グレッグ・キャノン ◇特殊効果スーパーバイザー:ブライアン・サイプ ◇ILM視覚効果スーパーバイザー:スコット・スクワイア/ベン・スノウ ◇スタント・コーディネーター:R.A.ロンデル ◇第2ユニット監督:グレッグ・マイケル ◇視覚効果プロデューサー:ジェニファー・ベル

◇キャスト:ヒュー・ジャックマン、ケイト・ベッキンセール、ウィル・ケンプ、リチャード・ロクスバーグ、デヴィッド・ウェンハム、ケビン・J・オコナー、シュラー・ヘンズリー、エレナ・アナヤ、シルヴィア・コロカ、ジョージー・マラン



| 解説 | スティーヴン・ソマーズ監督は語る | プロダクションノート | DVDでも『ヴァン・ヘルシング』!! |
| ストーリー | キャスト&スタッフ |
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【解説】

ユニバーサル映画史上 世界興行収入(オープニング3日間)NO.1 !!

映画史を変えるモンスター級のアドベンチャー超大作、ついに日本上陸! 2004年5月7日。公開と同時にその映画は伝説となった! 世界41ヶ国で同時公開され、すべての国で初登場1位を獲得。 オープニングからわずか3日間で、全世界累計1億ドルを突破する興行収入を記録。 歴史あるハリウッドの超一流スタジオ、ユニバーサル映画史上最高記録を更新、 とてつもないスケールのアドベンチャー超大作が、この秋、ついに日本にやって来る!!

2004年5月、世界41カ国で同時公開され、すべての国で初登場1位を獲得した『ヴァン・ヘルシング』。そのオープニング3日間の興収記録は『マトリックス リローデッド』(17カ国)、『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』(32カ国)、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(27カ国)ら数々の大作シリーズを超える快挙となった。特にシリーズものではない作品がこのような大記録を達成するのは、異例中の異例。激戦の全米サマームービーの中で先陣を切った本作は、9月4日、世界中からの追い風を受け、ついに、日本に上陸する。


◆ヒュー・ジャックマン演じる、ニューヒーローの冒険物語

時は19世紀。ヨーロッパ中にその名をとどろかせるモンスターハンターであるヴァン・ヘルシングは、ローマ・バチカンにある秘密組織の命を受け、怪物伝説の土地トランシルバニアへ旅立つ。そこで、代々ドラキュラを倒すために闘い続けてきた一族の末裔であるアナ王女と出会い、邪悪なパワーに満ちたモンスターたちとの世紀の闘いが始まる。


◆伝説のモンスターたちに闘いを挑む、知的でセクシーなニューヒーロー

主人公ヴァン・ヘルシングを演じるのは、米「PEOPLE」誌の"世界で最もセクシーな50人" に選ばれたヒュー・ジャックマン。驚くべき強さと美しさを併せ持つアナ王女には『パール・ハーバー』のケイト・ベッキンセール。物語の重要な鍵を握る役を演じる共演陣も、『ムーラン・ルージュ』の演技派リチャード・ロクスバーグ、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのデヴィッド・ウェンハムや、本作がハリウッドデビューとなるバレエ界の貴公子ウィル・ケンプなど個性豊かな顔ぶれが揃った。


◆『ハムナプトラ』のスタッフとあのILMの最新VFX技術で実現した、
5分に1回の驚愕映像


世界中で大成功を収めた『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』『ハムナプトラ/黄金のピラミッド』の監督スティーヴン・ソマーズとそのスタッフ陣、そして『スター・ウォーズ』『ジュラシック・パーク』シリーズを手掛けたILMが、世界最新の技術を導入し、"観る"のではなく"体験する"映画を作り上げることに成功した。観客を別世界へとさらうスリリングな冒険は、あらゆる世代の観客を興奮させる、まさに体感型のスペクタクル・アドベンチャーだ。未曾有のスケール、何度でも観たくなる超ド級の面白さ。絶対に見逃すな!


                   ☆ ☆ ☆


<ヴァン・ヘルシング>

◆世界の命運をかけた、<ヴァン・ヘルシング>の永遠なる冒険が始まる!
ハリウッドが、世界が、そして歴史が待ち望んだ最強のヒーロー
その男の名は、ヴァン・ヘルシング


<ヴァン・ヘルシング>は、1897年にブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」にてヴァンパイア・ハンターとして初登場。以来、幾度も映画化が繰り返され、アンソニー・ホプキンス、ローレンス・オリビエなど名だたる俳優がヴァン・ヘルシングを演じてきた。そんな彼の最終進化系を演じるのは、本年度PEOPLE誌で「世 界で最もセクシーな男」に選ばれたヒュー・ジャックマン。知的で強いのはもちろん、セクシーさとユーモアという新しい魅力を加え、まったく新たなヴァン・ヘルシング像をつくりあげた。しかも、今回の敵はドラキュラだけでなく、ウルフマン、フランケンシュタインなどユニバーサル映画のモンスターたちが総登場! 怪物伝説の土地トランシルバニアで始まる闘いの中で、ヴァン・ヘルシングは自分の過去の秘密を知ることになる……。


◆史上最強のモンスター・ハンターの武器コレクション

モンスター・ハンターとしての宿命を背負った男ヴァン・ヘルシング。そんな彼を支えるのは、多種類の武器だ。相棒の武器職人カールが作り出すそれらは、ことごとくギミックに富み、闘いを完璧なまでに演出する。まず1つ目はTOJOブレード。その鋭い刃は、高速回転し、相手に襲いかかる。2つ目はフック式グラップル銃。トリッキーな動きで相手を翻弄。3つ目は必殺のガス式クロスボーとWポンプアクション・ショットガン。自由自在にこれらを使いこなすその姿はまさに"1人特殊部隊"。



<MONSTER SIDE>

●フランケンシュタイン(シュラー・ヘンズリー)
物語の鍵を握る心やさしきモンスター


7人の死体のつぎはぎで創られた怪物フランケンシュタインは、ドラキュラの無数の繭たちに〈生命〉を与える生け贄としてドラキュラ伯爵に捕えられてしまう。無骨でおぞましい容貌にもかかわらず、ヴァン・ヘルシングの第六感は、フランケンシュタインがただの邪悪なモンスターでないことを感じとる。


●ドラキュラ伯爵(リチャード・ロクスバーグ)
死人でありながら永遠に生きる、人類最大最強の敵


世界を邪悪なパワーで制圧しようとする、ヴァン・ヘルシングとアナ王女の最大の敵。圧倒的な強さとセクシーさで3人の美しい花嫁を従える。ILMの最新VFX技術で変身時は両翼20メートルの迫力で夜空を旋回する。子孫に"生命"を吹き込むため悲しきモンスターであるフランケンシュタインを利用しようとする。その野望を阻もうと立ちはだかるヴァン・ヘルシングとの最終決戦の行方は……?


●ドラキュラの手下 イゴール

●ドラキュラの花嫁たち(ジョージー・マラン/シルヴィア・コロカ/エレナ・アナヤ)
セクシーで血に飢えた空飛ぶ3人娘


ご主人様であるドラキュラ伯爵に絶対的な忠誠を誓う、セクシーで血に飢えた3人の花嫁たち。彼女たちは世界の異なる地域から集まった絶世の美女たち。スペインのスター女優エレナ・アナヤ、イタリアの舞台女優シルヴィア・コロカ、そしてアメリカのトップモデルであるジョージー・マラン。ドラキュラの愛をひとりじめするため、色とりどりのセクシーな衣装を恐ろしい翼に変え、村人たちに襲い掛かる!



<VAN HELSING SIDE>

●アナ王女(ケイト・ベッキンセール)
打倒ドラキュラに命を賭ける鋼鉄の美女


400年以上にわたり、ドラキュラと闘い続けているジプシーの一族・ヴァレリアス家の末裔。祖先たちのみならず、兄ヴェルカンをも失い壊滅状態に追い込まれた一族の仇討ちを決意し、突然村に現れたヴァン・ヘルシングと人類最大の敵、ドラキュラ伯爵に立ち向かう。内面に優しさも秘めながら、圧倒的な身体能力で敵に向かっていく勇敢なニュー・ヒロインを演じるのは、ケイト・ベッキンセール。史上最強カップルのアナ王女とヴァン・ヘルシングのロマンスの行方も見所のひとつだ。


●アナ王女の兄、ヴェルカン(ウィル・ケンプ)
満月に身を引き裂かれウルフマンに変身する、バレエ界のプリンス


モンスターを捕えようとして逆にその野獣の毒牙にやられ、ウルフマンに変身してしまうのは、アナ王女の兄、ヴェルカン。マシュー・ボーン演出による男版「白鳥の湖」で、一躍世界のトップに躍り出たバレエ界のプリンス、ウィル・ケンプが、本作では華麗なる演技を披露、スクリーンで踊りだす!


●カール(デヴィッド・ウェンハム)
ヴァン・ヘルシングのよき相棒であり、武器発明のエキスパート


モンスターを抹殺する武器の発明家のカールは、バチカンの命をうけヴァン・ヘルシングと共に怪物伝説の土地に向かうはめになる。モンスター退治にかかせない知識とユーモア溢れるキャラクターで、冒険の旅の中で重要な役目を担うことになる。


 


【スティーヴン・ソマーズ監督は語る】

■FROM THE DIRECTOR/監督は語る ─ スティーヴン・ソマーズ
「かつて体験したことのない、まったく新たなエンタテインメントの地平へ、
みなさんを連れていくことを約束しよう!」


「ユニバーサル映画のオリジナル・モンスターたちが一同に勢揃いしたらどうなるだろうという、とてつもないアイデアを思いついた時、僕はそれを実現したいという気持ちを抑えることができなかった。そして、フランケンシュタインやドラキュラやウルフマンの伝説が、大体同じ時期の東ヨーロッパで同時に存在したことに気づいたんだ。それから頭の中にアイデアがどんどん浮かび出した。もしかしたら狼男は昼間はヴァンパイアの番人をしていたのではないか? といったようにね。こうしたアイデアやプロットの全てを注入した映画を作ったらどんな物語になるのか。さらに、もしドラキュラの生死を握るのがフランケンシュタインだとしたら? という考えが頭に浮かんだんだ。」そしてソマーズは、最新のVFX技術や息もつかせぬアクション満載の脚本、そして最高のキャスティングによって、ユニバーサル映画をハリウッドのリーダー格に押し上げたモンスターたちを復活させたのである。主役は、ブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」では60歳だったヴァン・ヘルシング。「僕の映画では、彼のキャラクターを一新させた。強くて勇敢なのはもちろん、セクシーな魅力に溢れたニューヒーロー。ある意味、僕のヴァン・ヘルシングはストーカーのキャラクターの若き兄弟となったわけだ。モンスターたちにもそれぞれドラマとひねりを付加した。誰も観たことも想像したこともないものを観客に観てもらう自信があるよ。めくるめくスペクタクル・アドベンチャーの世界へ、いっしょに旅立とう!」


                   ☆ ☆ ☆


■From the Classics to Van Helsing
ユニバーサル オリジナル・モンスターからヴァン・ヘルシングに至るまで


●ユニバーサルの歴史を作ったオリジナル・モンスター達が集結 !!

歴史あるユニバーサル映画は、60年以上にわたって、映画産業における伝説的なキャラクターたちを生み出してきた。 ドラキュラ伯爵、ウルフマン、フランケンシュタインの怪物……。魅力あるモンスターたちは世界の映画館で、 多くの観客とそれを上回る悲鳴を生み出し、ハリウッドの最大手に数えられるユニバーサル映画の"今" を作ってきた功労者といっていい。これら伝説のモンスターたちを、かつて想像だにしなかった方法で一堂に集めた映画、それが「ヴァン・ヘルシング」だ。「全キャラクターの世界観を統合し、そこにヴァン・ヘルシングを持ってくれば、さらに新しいと思ったんだよ!」 監督の言葉どおり、「ヴァン・ヘルシング」に集結したモンスターたちは往年の設定と性格を踏襲し、しかも複数のモンスターのオリジナルストーリーが巧妙に交錯しつつ、一つの世界観を作り上げることに成功した。


●21世紀のヒーロー、ヴァン・ヘルシング登場

これらの由緒あるキャラクター達を信憑性のあるアドベンチャー・ストーリーに融合させるというソマーズのビジョンを実現するためには、ダイナミックなヒーローが必要だった。「ドラキュラ伯爵の宿敵、ヴァン・ヘルシング教授。彼はあらゆる点で、オリジナルのモンスター・ハンターだ」 ブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」では60歳だったヴァン・ヘルシングは、ここに蘇った。「僕の映画では、彼のキャラクターを一新させた。強くて勇敢なのはもちろん、若くセクシーな魅力に 溢れたヒーローなんだ」 ただ、殺人者として追われたり、記憶を失くしている点など、21世紀のヒーローとして、人間的な魅力を持った存在であることも見逃せない。台本が書かれる以前から、ソマーズはこのキャラクターと物語を一人の俳優を心に描きながら創作していた。「初めからヒュー・ジャックマンに決めていた」とソマーズは語る。


●奇想天外なアイデアと最新のVFXで蘇るモンスター達

「以前のモンスター映画は本当に大作揃いだった。うまい作りで、風変わりな魅力があった」 ソマーズはオリジナルのモンスター達を現代に蘇らせるにあたって、奇想天外なアイデアと最新のVFXを駆使。さらにモンスター映画ファンには堪えられない往年の名場面の数々を加えることによって、その復活を強烈なまでに印象づけることに成功した。「モンスターたちにもそれぞれドラマとひねりを付加した。誰も観たことも想像したこともないものを観客に観てもらう自信があるよ」


■スティーヴン・ソマーズ監督が語るオリジナル・モンスター

●ドラキュラ ─ 両翼20M巨大な翼で復活 !!

「ベラ・ルゴシ(オリジナル「魔人ドラキュラ」に主演)はすごい。彼にはサディスティックなセックスアピールがある。それに異国情緒な雰囲気も漂っていた。観客はドラキュラ伯爵に完璧に魅了されたんだ。ドラキュラはこうもりに変身する。僕はこうもりなんて怖くない。でも10メートルの翼を持っていたらどうだろう、きっと違うよね!」

●フランケンシュタイン ─ 頭からプラズマ放電! よりリアルに復活 !!

「フランケンシュタインの怪物については多くの人が邪悪なモンスターだと考えているだろうが、オリジナルの映画を見ると、彼がエレファント・マンのような存在だとわかる。外見はゾッとするが、内面には何かもっと深いものを持っているように思えるんだ。実にすばらしいキャラクターだよ。それに、あの平らな頭、首のボルト、ぎこちない独特の歩き方。それはこの映画でも使おうと決めたんだ。」

●ウルフマン ─ 驚異の変身シーンで復活 !!

「日中の彼はいたって普通。家族にしたいような本当にいい人間なんだ。でも夜になると悪魔が現れてくる。体毛が濃い男性をよく見るだろ。それがウルフマンに変身する。我々独自のアイデアだよ。男が自分の皮膚を破っていき、下から狼男が現れるんだ」

 


【プロダクションノート】

■ILMの更なる挑戦。超一流チームの、最新技術の結晶!

主要部分の撮影が始まるかなり以前から、多くの部門が"研究開発"の重要な段階に入った。そのいくつかはILMの特殊効果チームとアーティスト達に託された。『ハムナプトラ』シリーズの視覚効果プロデューサーのジェニファー・ベルとアソシエイト・プロデューサーのジョー・グロスバーグ、多数の受賞歴を誇るILMからは『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』を手掛けたスコット・スクワイアと『パール・ハーバー』を手掛けたベン・スノウといった視覚効果スーパーバイザーが参加し、本作の3Dクリーチャー全ての製作を担当した。ウルフマンはCGで表現する予定だったが、CGアーティスト達と俳優ケンプの努力により、人間から野獣へと変化する継ぎ目のないモーフィングが達成された。ILMを訪問したケンプは、そこで身体をスキャンされ、コンピュータに取り込まれた。「彼らは僕を動かし、ひっくり返し、吹き飛ばし、縮めた。彼らのおかげで素晴らしい経験ができたよ。でも僕は、僕自身がコンピュータ化される前に、できる限り自分でやらせてもらえるように彼らを説得しなくてはならなかったんだ(笑)」

このプロセスを円滑にするため、ソマーズとダクセイ、そしてILMのデザイナー達は映画のカット割りを含めた視覚効果を話し合うため隔週の"変身会議"を開いた。さらにILMが力を入れたのは、ドラキュラの3人の花嫁だ。カメラに向かって飛ぶ地獄の形相のクリーチャーには実際の女優たちの顔の表情がなくてはならない、とソマーズは頑強に主張した。全てをCGで表現することはできない、ということだ。これを達成するために、無人のセットを区画分けしながら細かく撮影し、次に、モーション・キャプチャーのスーツに身を包み、首から上に特殊効果メイクを施した女優達をクロマキーの前で撮影した。女優達の動きの上にCGで作られたボディが形成され、それに彼女たちの顔の表情のライブアクション映像が "添付"されたのである。人間の表情と肉体的動きを持つこの世のものとは思えない飛翔するヴァンパイアの身体は、こうして出来上がった。



■フランケンシュタインのメイクは、完成まで4時間!

『ヴァン・ヘルシング』におけるフランケンシュタインの怪物は、努力の産物である。『ハルク』のキャラクター・デザインを担当したマクリーリーと、『GODZILLA/ゴジラ』のデザイナーのタトポロスによって描かれた試作品のスケッチから始まり、『ミセス・ダウト』(1993)、『ドラキュラ』(1992)で2度オスカー受賞経験があるグレッグ・キャノンのチームの手腕と、ILMの特殊効果のコラボレーションによって作り上げられた。

演じるシュラー・ヘンズリーは、フランケンシュタインに完全に変身するまで4時間ほどを要した。ヘンズリーは足までカバーするジッパー付きシリコンラバー・スーツを身にまとい、すでに十分背の高い彼をさらに2メートル20センチあまりの怪物にするために、靴の中にすっぽり入る、メタルの義足を使用した。顔のメイクは9つ別々に型取りされた人工ピースと"頭蓋骨"ピースによって構成されており、俳優自身の表情を見せることが可能となった。「我々にとって大切なことは俳優がメイクによってかき消されてしまわないようにすることだった」と、プロデューサーのボブ・ダクセイは語っている。



■普段は嬉しいはずの「晴れ」の天気が……。

すでに十分複雑な撮影をさらに複雑にした予期せぬものが"晴れた空"だった。キャストとクルー達は寒さの厳しい2月のプラハの、あるまじき時期はずれの太陽を喜びながらも、一方ではその晴天を呪うことになった。ドラキュラの地トランシルバニアに太陽が顔を出していたら、肝心のドラキュラが登場できない。灰色の空に雲が垂れ込める時が彼らの出番であり、撮影スケジュールは天候の悪化を望みながら、何度も予定を組み直された。が、その努力も殆どが徒労に終わり、攻撃シーンになくてはならないおぞましい空は"母なる自然のデジタル技術"によって完成させられることになったのだ。


■シルク・ド・ソレイユの協力で実現した、
悪夢のように美しく妖しい舞踏会。


ドラキュラ伯爵によって開かれる巨大な舞踏会シーンとして選ばれたのが、プラハの歴史的建造物セント・ニコラス教会だった。ここをセットに変えるため、全ての信者席が取り払われ、ざらざらしたコンクリートの上に壮大なダンスフロアが設置された。「もしドラキュラが舞踏会を催すなら、どんなものだろう? おそらくそれは、至る所に火炎をあげる者、ジャグラー、空中ブランコ乗り、綱渡り師などが配置された非常に倒錯した奇妙な雰囲気を持つものではないかと考えた」というソマーズは、サーカスのような妖しい美しさを醸し出すことを目指した。




ベッキンセール、ロクスバーグ、アナヤはダンス・リハーサルに3週間を費やし、250名の地元エキストラが雇われた。エキストラのうちの100名は、教育制度の一環としてダンスが組み込まれているプラハならではの、地元の優秀な社交ダンサー達だった。また、音楽担当のアラン・シルヴェストリは、115曲のオーケストラ曲を使用しながらこのシーンの音楽を2曲作り、演劇的なワルツのシーンには、有名なシルク・ド・ソレイユの曲芸師、ブランコ乗り、アクロバット師をキャスティングし、4名のパフォーマーを含めた9つのサーカス演技を組み込んだ。「このシーンは今まで見た中で最も美しいシーンの一つだ」とヒュー・ジャックマン。撮影監督のアレン・ダビューも「通常僕は映画では物を大きく見せようと試みる。だが仮面舞踏会の広場はあまりにも大きくて、どうしたらそれを全部撮影することができるのかわからなかったんだ」と話している。



■スタッフ1000名、撮影日数180日!
プラハ郊外に、完全なトランシルバニアの村を再現。


台本に書かれた巨大で人口密度の高い景観を作り出すため集められたスタッフは、最終的に1000名を数えた。5度のアカデミー賞候補となった撮影監督のアレン・ダビュー、『ハムナプトラ』シリーズのプロダクション・デザイナーであり英国アカデミー賞にノミネートされたアラン・キャメロン、『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』(1993)でオスカーを受賞した衣装デザイナーのガブリエラ・ペスクッチなど多数の超一流スタッフが参加している。

撮影日数は計180日、撮影用の大規模な時代物セットは計70セット以上も用意された。主要ロケーションはプラハで、そこには物語の舞台とされている150年以上も前の建造物や衣装といったものがいまだに存在していた。プラハ郊外に、中世を彷彿とさせる街並み、2つの墓地、尖塔形の教会一つを含めた12以上もあるゴシック調の建造物等の、完全なトランシルバニアの村を再現。6500 平方メートルにも及ぶこのセットは80名の職人によって、10週間の時間をかけて作られた。撮影はプラハ、カリフォルニア、パリ、ローマなどで行われた。カリフォルニアのダウニー・スタジオでは、2つのタワーと橋を含めたドラキュラ城のエントランスホールの内装が作られた。撮影開始時は60メートルの長さだった橋が、VFXに対応するセットに作り足していくうちに、300メートル以上の長さになり、エントランスホールは、セットがあまりにも大きいため、実際は内装部分のセットにもかかわらず、屋外に建てられることになった。



 


【DVDでも『ヴァン・ヘルシング』!!】

■「ヴァン・ヘルシング」アニメーテッド

劇場版の監督スティーヴン・ソマーズが製作にあたり、主役の声はヒュー・ジャックマン本人、さらに、あの プロダクションI.Gの黄瀬和哉がアニメーション・ディレクターとして参加! 『ヴァン・ヘルシング』メイキング映像など特典もつき、一足早く『ヴァン・ヘルシング』の驚愕のアドベンチャーワールドを体感できる!

<ストーリー>

19世紀、連続女性殺人事件がロンドン中を恐怖に陥れていた。事態を解決するため、ヴァン・ヘルシングが犯人のジキルとハイドを追う! そして、物語の舞台はやがてロンドンから劇場版のオープニングとなるパリへと移っていく……。


発売日:8月27日(金)税込価格:2,800円(税込み2,940円)
発売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン



■オリジナルモンスターコレクション

全てのモンスター伝説はここから始まった! 「ドラキュラ」「フランケンシュタイン」から「狼男」まで、往年のオリジナル・モンスター映画が復活 !! ファン必見 !! 「ヴァン・ヘルシング」関連タイトルを含む全8タイトルを一挙リリース!

発売日:8月25日(水)
作品:「魔人ドラキュラ」「フランケンシュタイン」「ミイラ再生」「透明人間」
「狼男」 「フランケンシュタインの花嫁」「オペラの怪人」「大アマゾンの半魚人」

価格:各2,500円(税込み2,625円)
発売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン



 


【ストーリー】

19世紀、ヨーロッパ。夜の闇にモンスターの影がうごめいていた時代。ローマ・バチカンの秘密組織から命を受け、そのモンスターを狩る男がいた。男の名はヴァン・ヘルシング(ヒュー・ジャックマン)。彼の行く先々には必ず死体が残された。モンスターであることから開放された人間の死体が。彼はそのために各地でお尋ね者となり、また一方で謎に包まれた境遇から聖者とも呼ばれた。しかし、果たして彼が本当は何者であるのか、それは彼自身ですら知らない。過去の記憶の一切を失った彼は、その答えを探して、戦いと冒険の日々を続けているのだった。

ある日、ヴァン・ヘルシングはバチカンの密命を受け、トランシルバニアへ旅立つ。彼の使命は、邪悪な力で世界を手中に収めようとするドラキュラ伯爵(リチャード・ロクスバーグ)を倒すこと。武器発明のエキスパートである修道僧カール(デヴィッド・ウェンハム)と共にトランシルバニアに赴いたヴァン・ヘルシングは、血に飢えたドラキュラの花嫁たちに襲われ、逃げまどう群衆に遭遇する。その群衆の中に、ただ一人、毅然として闘う美しい女性がいた。彼女の名はアナ(ケイト・ベッキンセール)。代々、ドラキュラと闘い続けてきたヴァレリアス一族の王女だった。そして彼女の兄ヴェルカン(ウィル・ケンプ)は、闘いのさなか、ウルフマンに変えられドラキュラ伯爵の手に落ちていた。

突然現れたよそ者、ヴァン・ヘルシングを警戒し、反目するアナ。しかし、共通の敵、不死身のドラキュラを倒すため、二人は行動を共にすることになる。攻撃の手を休めないドラキュラの花嫁たちと激闘を繰り返すうちに、アナまでもが捕らえられてしまう。彼女を救うためにドラキュラが主催する舞踏会へと忍び込んだヴァン・ヘルシングは、そこでフランケンシュタイン(シュラー・ヘンズリー)がドラキュラの手に落ちたことを知る。人間が作り出したモンスターであるフランケンシュタインこそが、ドラキュラの世界征服の鍵だったのだ! 彼はアナを助け出し、ドラキュラの野望を打ち砕くことができるのか? 次第に明らかになるヴァン・ヘルシングの過去、そして、壮大なる冒険の結末は……!?





 


【キャスト&スタッフ】

■ヒュー・ジャックマン(ヴァン・ヘルシング)

台本を書き始める前から、スティーヴン・ソマーズ監督はこの役をヒュー・ジャックマンにと決めていた。「彼が唯一のチョイスだった。ロマンティックで強く、女性からは愛され、男性からは信頼される男が欲しかったんだ。そんな男は彼しかいないからね」

1968年10月12日、オーストラリア・シドニー生まれ。オーストラリアで、『Paperback Hero』(1999)、『Erskineville Kings』(1999)といった独立系映画に主演し、俳優としてのキャリアをスタート。オーストラリア映画批評家協会の最優秀男優賞を受賞、さらにオーストラリア映画インスティテュートの最優秀男優賞にノミネートされた。1999年には、オーストラリア映画協議会において"オーストラリア・スター・オブ・ザ・イヤー"に指名されている。ハリウッドデビューは、大ヒットとなったブライアン・シンガー監督作『X−メン』(2000)。ウルヴァリンを演じ、その人気を確立、その後も、アシュレイ・ジャッドと共演の『恋する遺伝子』(2001)、ジョン・トラヴォルタ、ハル・ベリーと共演の『ソードフィッシュ』(2001)などに次々と主演し、メグ・ライアンと共演した『ニューヨークの恋人』(2001)では、2002年度のゴールデングローブ賞にノミネート、シリーズ2 作目の『X−MEN2』(2003)は、前作を大きく上回る世界的大ヒットを記録した。現在はブロードウェイで「The Boy from Oz」という舞台に出演中、同作で、本年度トニー賞のミュージカル部門主演男優賞を受賞した。

COMMENT

ヴァン・ヘルシングはアンチ・ヒーローであり孤独なアウトサイダーなんだ。モンスター達と闘うということにかけては素晴らしい才能を発揮するが、それだけじゃない。ドラキュラを見つけようとする彼の渇望の中には、彼自身の過去につながるカギを見つけたいという願望がある。彼の戦いは、自分が何者なのかを知るプロセスでもあるんだ



■ケイト・ベッキンセール(アナ王女)

「彼女は本当の王女のように見えるにもかかわらず、誓ってもいいが僕の知っているどんな女性よりタフな人だ」と、共演したヒュー・ジャックマン。ソマーズ監督は「アナという役はヴァン・ヘルシング同様、生来のモンスター・ハンター。王女といっても嘆きの乙女とはほど遠い存在なんだ。だから内面の強さを持ち、同時に面白く、セクシーで強靱な女優が必要だった。迷わずケイト・ベッキンセールに決めたよ」と語っている。

1973年7月26日、イギリス・ロンドン生まれ。英国出身のケイトのアメリカデビュー作は、エマ・トンプソン、キアヌ・リーヴスと共演したケネス・ブラナー監督の『から騒ぎ』(1993)。2001年にはマイケル・ベイ監督、ジェリー・ブラッカイマー製作によるアクション巨編『パール・ハーバー』に出演、ベン・アフレック、ジョシュ・ハートネットと共演している。最近ではレン・ワイズマン監督の『アンダーワールド』(2003)において、今までの役柄のイメージを打ち破るキャラクターに挑戦した。次回作はマーティン・スコセッシ監督の伝記映画『The Aviator』(2004)で、ハワード・ヒューズを演じるレオナルド・ディカプリオと共演、エヴァ・ガードナーを演じる。その他の作品に『セレンディピティ』(2001)、『金色の嘘』(2000)、『しあわせの法則』(2002)などがある。

COMMENT

彼女の一族は、ドラキュラに何百年も呪いをかけられているの。もし彼女がドラキュラを殺さなければ、彼女の一族は永久に煉獄から抜け出すことができなくなる。だから彼女には、重い責任がのしかかっているのよ。ヴァン・ヘルシングが彼女の人生の中に入り込んでくることになっても、そのあまりにも重い責任感のために、なかなかうち溶け合えないの。私にはそれが新鮮だったわ。



■シュラー・ヘンズリー(フランケンシュタイン)

不格好で恐ろしい巨人にもかかわらず、魅力的な内面を持つ"善人の"クリーチャー。そんなフランケンシュタインを演じている。

1967年3月6日、ジョージア州アトランタ生まれ。国際的な称賛を浴びたロジャースとハマーシュタインの「オクラホマ!」のリバイバル上演で悩める農場労働者ジャッド・フライを見事に演じ、トニー賞、ドラマデスク賞、アウター批評家協会賞、オリヴィエ賞、シアターワールド賞など名だたる演劇界の賞を獲得した実力派舞台俳優。映画出演作品にはヒュー・ジャックマンとアシュレイ・ジャッドが主演したロマンティック・コメディ『恋する遺伝子』(2001)などがある。今後は、独立系映画『Cheer the Brave』とバリー・レヴィンソンが監督するテレビシリーズ『The Jury』が控えている。



■デヴィッド・ウェンハム(カール)

ヴァン・ヘルシングの忠実な相棒にしてモンスター抹殺武器の発明家である修道僧カールを、ソマーズ監督は「この映画のキー・キャラクター」と呼ぶ。「モンスター関連の生き字引き以上の存在だ。彼は"我々"なんだ。我々の目であり、耳であり、解説者の役割を果たしている。彼には能力も必要だが、同時にユーモアもなくてはならない」

1965年9月21日、オーストラリア・シドニー生まれ。デヴィッド・ウェンハムは『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』(2002)、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003)のファラミア役で世界的に知られている。他の出演作は、ジョセフ・ファインズと共演した『DUST ダスト』(2001)、バズ・ラーマン監督の『ムーラン・ルージュ』(2001)などがある。



■リチャード・ロクスバーグ(ドラキュラ伯爵)

ソマーズ監督は、この映画におけるリチャード・ロクスバーグの演技を「僕は、今まで陳腐と言っていい方法で描かれてきたドラキュラというキャラクターに新しい次元を与えたかった。実に見事だ。セクシーで、どこかゆがんでいて、しかもクール。彼には人を引きつける何かがあるんだ」と評している。

1962年1月1日、オーストラリア生まれ。ロクスバーグは多数の賞を受賞しているオーストラリア俳優。アカデミー賞候補となった映画『ムーラン・ルージュ』(2001)で演じた公爵や、トム・クルーズと共演した『M:I−2』(2000)での悪役と、ハリウッド映画では悪役としての演技の評価が高いが、オーストラリアを中心に舞台でも活躍しており、舞台「ハムレット」ではシドニー・シアター批評家協会賞の最優秀男優賞を獲得している。他の出演作は、『革命の子供たち』(1996)、アカデミー賞候補となった『オスカーとルシンダ』(1997)、ショーン・コネリーと共演した『リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い』(2003)などがある。次回作は『トリプルX』のロブ・コーエン監督の『Stealth』(2005)。また映画監督としてもその手腕を発揮しており、『That Eye,the Sky』で、フリーの監督に贈られるシドニー・シアター批評家協会賞のジョン・タスカー賞を受賞している。



■シルヴィア・コロカ(ヴェローナ)

イタリアで主に舞台女優として活躍してきたコロカは、本作で国際的なスクリーンデビューを果す。権威あるミュージック・アカデミー・オブ・ミラノで4年間学び、メゾソプラノとして有名なイタリアのミュージカル劇場作品にも出演している。


■ジョージー・マラン(マリーシュカ/ドラキュラの第3花嫁)

1978年5月8日、カリフォルニア生まれ。メイベリン、GUESS、GAP、ラルフ・ローレンなどの広告でキャンペーンガールを次々と務め、有名ファッション誌のカバーモデルとして活躍。本作が映画初出演となる。『ヴァン・ヘルシング』に続き、レオナルド・ディカプリオ主演、マーティン・スコセッシ監督の『The Aviator』(2004)に出演するなどハリウッドにおいて急速に注目を浴びている若手スターの1人である。


■エレナ・アナヤ(アリーラ/ドラキュラの第1花嫁)

1975年7月17日、スペイン生まれ。エレナ・アナヤは、大ヒットした『ルシアとSEX』(2001)の演技によって国際的に知られるようになり、同作でスペインのオスカーにあたるゴヤ賞にノミネートされた。他の出演作は『ウェルカム!ヘヴン』(2001)、アルモドバル監督の『トーク・トゥ・ハー』(2002)など。


■ウィル・ケンプ(ヴェルカン)

本作が映画デビュー作となるウィルを、ソマーズは次のように評する。「彼の肉体表現は人並外れている。そして演技に力がある。彼はダンサーであると同時に本当に優れた俳優なんだ。我らが不運な王子役を演じられるのは、彼しかいなかった」

1977年6月29日、イギリス・ハートフォードシャー生まれ。1995年17歳のときに、マシュー・ボーンのダンスカンパニー(Adventures in Motion Pictures)のオーディションに受かった後、「白鳥の湖」、「シンデレラ」、「ザ・カーマン」、「プレイ・ウィズアウト・ワーズ」といったバレエ作品の主役として舞台に立ち、傑出したキャリアを誇るダンサーとしてその名を馳せる。さらにGAPのテレビCM、宣伝キャンペーンに登場したことで人気を高め、国際的な脚光を浴びる。ダンサーと俳優の2足のわらじを目指す、ウィルの俳優としての次回作は、ヴァル・キルマーと共演したレニー・ハーリン監督のスリラー『Mindhunters』(2004)。



■スティーヴン・ソマーズ(監督/脚本/プロデューサー)

1962年3月20日、インディアナ州生まれ。セイント・ジョーンズ大学とスペインのセヴィル大学で学ぶ。卒業後は劇団に所属し、ロックバンドのマネージャーとしてヨーロッパ各地を回るなど様々な経験を重ねる。その後、アメリカに戻り、南カリフォルニア大学の映画・テレビ科で3年間学び、修士号を取得。在学中に監督・脚本を兼ねた短編作品"Perfect Alibi"で賞を受賞し注目される。監督と脚本を兼ねた"Catch Me If You Can"でデビュー。その後、『ハックフィンの大冒険』(1993)、『ジャングル・ブック』(1994)で監督と脚本を手がけ、その名を轟かせる。この2作品で、ソマーズは"ハリウッドに新風を吹き込んだ新鋭監督の登場"と批評家の絶賛を受けた。1998年には、モンスター・ムービー『ザ・グリード』を監督。この作品で、ソマーズは初めてILMと組み、斬新な視覚効果を作り上げ、映画界に衝撃を与える。そして次ぐ1999年にアクション・アドベンチャー作品『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』で全米初登場第一位の大ヒットを記録、その続編『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』(2001)はアメリカ国内のオープニングで総計6810万ドルをあげ、その後海外においても世界興収総額が4億2900万ドルに達する大ヒットとなった。他に『スコーピオン・キング』(2002)では、脚本とプロデューサーを務め、世界的ヒットに導いた。


■ボブ・ダクセイ(プロデューサー/編集)

『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』(1999)、『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』(2001)、『ザ・グリード』(1998)、『ジャングル・ブック』(1994)、『ハックフィンの大冒険』(1993)といったソマーズ作品で編集を担当、ソーマズとタッグを組んできた。『ハムナプトラ』シリーズでは編集だけでなく、製作総指揮も担当している。ソマーズとダクセイは映画『ヴァン・ヘルシング』にインスパイアされて開発したNBC のテレビドラマシリーズ「トランシルバニア」に着手した。ダクセイはソマーズと共にこのプロジェクトの製作総指揮をすることになっている。


■サム・マーサー(製作総指揮)

フランク・マーシャル監督の『コンゴ』(1995)、ピーター・ハイアムズ監督の『レリック』(1997)でプロデュースを担当。その後、大ヒットしたM.ナイト・シャマラン作品『シックス・センス』(1999)で製作総指揮を担当した。同じくシャマラン監督の『アンブレイカブル』(2000)と『サイン』(2002)も製作。シャマランとの3度目のコラボレーションとなった『サイン』は大ヒットし、米国内で2億2700万ドル以上の成績をあげた。最新作は、再度シャマランとチームを組み、ホアキン・フェニックス、エイドリアン・ブロディ、ウィリアム・ハート、シガーニー・ウィーヴァーが共演する『ヴィレッジ』(2004)。


■アレン・ダビュー(撮影)

『E.T.』(1982)、『カラーパープル』(1985)、『太陽の帝国』(1987)、『わが心のボルチモア』(1990)、『バグジー』(1991)、でアカデミー賞最優秀撮影賞部門に5度ノミネートされている。また『バグジー』と『太陽の帝国』ではアメリカン・ソサエティ・オブ・シネマトグラフィから映画賞を授与された。その他の撮影作品には『コンゴ』(1995)、『ノイズ』(1999)などがある。


■アラン・キャメロン(美術)

ソマーズの『ハムナプトラ』シリーズに美術として参加。その他の作品に『1984』(1984)(英国アカデミー賞の最優秀美術/アート部門にノミネート)、『ウィロー』(1988)、『ノー・エスケイプ』(1994)、『ジャングル・ブック』(1994)、『ショーガール』(1995)、『スターシップ・トゥルーパーズ』(1997)、『トゥモロー・ネバー・ダイ』(1997)などがある。次回作はマシュー・マコノヒーとペネロペ・クルスが共演するアクション・アドベンチャー大作『Sahara』(2004)。


■ケリー・マツモト(編集)

スティーヴン・ソマーズとボブ・ダクセイと長い間コラボレーションを行っている。ダクセイと共に編集した作品には、ソマーズの『ハムナプトラ』シリーズと『ザ・グリード』(1998)がある。彼女はまた第一アシスタントエディターとして『ハックフィンの大冒険』(1993)、『ジャングル・ブック』(1994)などに携わる。


■ガブリエラ・ペスクッチ(衣装デザイン)

テリー・ギリアム監督の『バロン』(1989)ではノミネート、マーティン・スコセッシ監督の『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』(1993)でアカデミー賞を獲得した実力派。その他、フェリーニ監督の『オーケストラ・リハーサル』(1978)、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984) 『薔薇の名前』(1986)、『インドシナ』(1992)、『スカーレット・レター』(1995)、『レ・ミゼラブル』(1998)などの作品を担当。次回作はテリー・ギリアム監督最新作『The Brothers Grimm』(2004)、ジョニー・デップが主演、ティム・バートン監督の『Charlie and the Chocolate Factory』(2005)などが控えている。


■カルロ・ポッジョリ(衣装デザイン)

最近担当したアンソニー・ミンゲラ監督の『コールド マウンテン』(2004)で、英国アカデミー賞の最優秀衣装デザイン賞にノミネートされた。ガブリエラ・ペスクッチと共同デザインを続けており、その作品には『バロン』(1989)、『インドシナ』(1992)、『スカーレット・レター』(1995)、『レ・ミゼラブル』(1998)、次回作はテリー・ギリアム監督の『The Brothers Grimm』(2004)などがある。


■アラン・シルヴェストリ(音楽)

『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)でオスカー、ゴールデングローブ、グラミーにノミネートされた以外にも、『ロジャー・ラビット』(1988)で2つ、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)で2つ、計4つのグラミー賞にノミネートされ、『キャスト・アウェイ』(2000)ではグラミー賞最優秀インストルメンタル作曲賞を受賞した。担当した映画音楽は100曲近くもあり、その中にはスティーヴン・ソマーズ監督とコラボレートした『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』(2001)や、『ザ・メキシカン』(2001)、『スチュアート・リトル』(1999)、『コンタクト』(1997)、『ボディガード』(1992)、『花嫁のパパ』シリーズなど多数の作品がある。最近の作品には『リロ&スティッチ』(2002)、『トゥームレイダー2』(2003)、『アイデンティティー』(2003)などがある。


■グレッグ・キャノン(特殊メイクアップ・クリエーター)

『ハンニバル』(2000)の特殊メイク効果を創り出したCaptive Audience Productionsのチームの一員。『ミセス・ダウト』(1993)、『ドラキュラ』(1992)といった作品の特殊メーキャップ効果で知られ、両作品でオスカーを獲得した。また『タイタニック』(1997)、『アンドリューNDR114』(1999)など5本の映画でアカデミー賞候補となった。その他の作品には、『マスク』(1994)、『インサイダー』(1999)、『ビッグ・ママズ・ハウス』(2000)、本年度の大ヒット作『パッション』(2004)でも特殊メイクを担当している。


■スコット・スクワイア(ILM VFXスーパーバイザー)

高度なクリエイティブ感覚を持つ技術専門家で、『未知との遭遇』(1977)で使用された"クラウド・タンク効果"など多くの画期的なテクニックを開発してきた。『マスク』(1994)、『ドラゴンハート』(1996)、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999)における視覚効果によってオスカーの最優秀アチーブメント賞にノミネートされた。1994年にはフィルム・インプット・スキャンの分野におけるパイオニア的活動により、アカデミー科学芸術委員会より科学エンジニアリング賞を授与されている。


■ベン・スノウ(ILM VFXスーパーバイザー)

オーストラリア出身。1994年にILMに参加、初めての仕事は『スター・トレック』新シリーズの「ジェネレーションズ」(1994)で、続いて『ツイスター』(1996)、『ディープ・インパクト』(1998)、『パール・ハーバー』(2001)などに参加。ベンは『パール・ハーバー』、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002)において2 度アカデミー賞最優秀視覚効果賞にノミネートされている。