『ザ・ウォーカー』/"THE BOOK OF ELI"



2010年6月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開

2009年/アメリカ/118分/カラー/スコープサイズ/SRD/字幕翻訳:林完治/原題:THE BOOK OF ELI/角川映画・松竹共同配給

◇監督:アルバート&アレン・ヒューズ ◇脚本:ゲイリー・ウィッタ ◇製作:ジョエル・シルバー、デンゼル・ワシントン、ブロデリック・ジョンソン、アンドリュー・A・コソーヴ、デイヴィッド・ヴァルデス ◇製作総指揮:スティーヴ・リチャーズ、スーザン・ダウニー、エリック・オルセン ◇共同製作:スティーヴン・P・ウェグナー、ヨランダ・T・コクラン、ジョン・デイヴィッド・ワシントン ◇撮影監督:ドン・バージェス ◇美術デザイン:ゲイ・バックリー ◇衣装デザイン:シャレン・デイヴィス ◇編集;シンディ・モロ ◇音楽:アティカス・ロス ◇音楽監修:デヴァ・アンダーソン ◇VFX監修:ジョン・ファーハット ◇スタント指導/振付:ジェフ・イマダ

◇キャスト:デンゼル・ワシントン、ゲイリー・オールドマン、ミラ・クニス、レイ・スティーヴンソン、ジェニファー・ビールス、エヴァン・ジョーンズ、ジョー・ピング、フランシス・デ・ラ・トゥーア、マイケル・ガンボン、トム・ウェイツ、マルコム・マクダウェル



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【解説】

『アバター』を破り全米1位を記録 !

世界はすべてを失った
運べ、西へ。未来の行方を握る1冊の本を ― 。
戦慄のサスペンスアクション超大作、ついに日本上陸 !


◆世界滅亡後のアメリカ大陸。運命が2人の男を出会わせた ― 。

世界はすべてを失った。焼き尽くされた大地、崩壊した大都市の廃墟、わずかに生き残った人々に未来への希望はなかった…。そんな希望なき大地をただ1人歩き続ける男がいた。誰が名付けたか"ウォーカー"と呼ばれるその男は、30年の長きに渡り、世界に1冊だけ残された"ある本"を携え、<西>へと向かって旅を続けているという。目的地はどこなのか? その本に何が記されているのか ― ? そして旅を続ける"ウォーカー"の前に、1人の男が立ちはだかる。大勢の盗賊たちを率いて王国に君臨するその独裁者は、世界を支配するためにどうしても必要とされるその本を手に入れるため、男の行く手に血に飢えたハンターたちを解き放つ。灼熱の荒野を舞台に、世界の運命を左右する1冊の本をめぐり、壮絶な死闘が開始された ― 。


◆デンゼル VS ゲイリー、名優2人のドラマティックな激突 !

謎の"ウォーカー"を演じるのは名優デンゼル・ワシントン。昨年の『サブウェイ123 激突』に続くこの映画では、本格的なブレード・アクションに初挑戦。凄まじいスピードとパワーで敵を斬りまくる迫真の殺陣が見る者を圧倒する。本の秘密を追い求める独裁者、カーネギーを演じるのは『ダークナイト』のゲイリー・オールドマン。一筋縄ではいかない魅力的な悪役という十八番の役どころを今回もエネルギッシュに演じている。"ウォーカー"に惹かれ共に旅をする少女ソラーラには、"第2のアンジェリーナ・ジョリー"の呼び声も高い『マックス・ペイン』のミラ・クニス。その他、『フラッシュ・ダンス』、TVシリーズ『Lの世界』のジェニファー・ビールス、『ダレン・シャン』のレイ・スティーヴンソン、日本のTVドラマ「不毛地帯」のエンディング曲を歌ったトム・ウェイツに加え、『時計じかけのオレンジ』のマルコム・マクダウェルが特別出演を果たしている。


◆ジョエル・シルバー×ヒューズ兄弟が放つ、驚愕の異世界と壮烈アクション!

製作は『リーサル・ウェポン』『ダイ・ハード』『マトリックス』などの大ヒットシリーズを手がけたプロデューサー、ジョエル・シルバー。『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟に続き抜擢したのがアルバート&アレンのヒューズ兄弟。前作『フロム・ヘル』では世紀末ロンドンをダーク・ファンタジーの舞台として構築した彼らは、本作では文明崩壊後の広大な異世界を色彩感と陰影鮮やかなキャメラ・アイで切り取り、またクライマックスの熾烈な銃撃戦からカーチェイスへ、意表突くアクション表現においてもスタイリッシュなヴィジュアル・センスを発揮している。さらに本作の全米での大ヒットスタートを受け、大友克洋原作「AKIRA」の監督候補として一躍脚光を浴びている。

壮大なスケールと圧倒的な映像美で描かれた文明崩壊後の世界 ― 。 『ザ・ウォーカー』は、謎に満ちたストーリー展開と緊張感みなぎるアクションの連続に加え、想像を絶する結末のヴィジョンに誰もが衝撃を受けるに違いない。



 


【プロダクションノート】

◆監督兄弟は語る

「この物語はアクション・アドベンチャーであると同時に、使命感や犠牲心、サバイバル、そして人間の本質を描いている。我々はそこが気に入ったんだ」と、双子の弟と共に監督を務めたアルバート・ヒューズは語る。"ウォーカー"は何者で、どこから来てどこへ行こうとしているのか。その答えの大半は、意図的に隠されている。「彼のような孤独な一匹狼は、どこか神話的な存在だ。波瀾万丈の過去があるはずだが、それを何から何まで明らかにする必要はない。デンゼルはすべてを明かすことなく"ウォーカー"の過去を匂わせることができるような、小さな工夫をしようと考えていた。彼のその背中には大惨事の痕跡と思われる火傷の痕があるが、あれはデンゼルのアイディアなんだ。彼は主人公の神秘的な雰囲気を増すようなディテールを加えるのがとてもうまかった」 弟のアレンも「この作品から生きることに対する感謝と命の尊さを感じて欲しい。この物語は信念と希望という人類共通のテーマを描いている。我々はそこに魅力を感じ、このテーマの正当性を示したかったんだ」と語っている。


◆スタントの<集中訓練>

スタント・コーディネーターのジェフ・イマダ(『ボーン・アルティメイタム』『ファイト・クラブ』)は、「この作品にはストリート発祥のファイティング・スタイルをいくつか取り入れました。銃器のみならず、ナイフや刀、棍棒を使った戦いが登場します。主人公は身近にある物を使って、群れをなして襲いかかってくる敵から身を守るのです」と語る。「我々は1カットでデンゼルの見事なアクションを撮りあげた。彼は完璧なアクションを見せてくれたよ」とアレン・ヒューズは語る。ブルース・リーの弟子で武道家兼武道指導者として知られるダン・イノサントとイマダは、撮影前にデンゼルに<集中訓練>を課した。それはマーシャル・アーツと素手で戦うテクニックであり、加えて刀の使い方の訓練であった。当初は侍が脇に差す日本刀も検討されたが、デンゼルとヒューズ兄弟は中南米の山刀<マチェーテ>に似たデザインのほうが、孤独な旅人という主人公の境遇にふさわしいと判断した。短い刀であれば容易にバックパックに隠すことができる上、瞬時に取り出すこともできるからだ。


◆ロケーション&最新撮影機材

ヒューズ兄弟は作業を分担して行い、アレンは準備期間のほとんどをLAで過ごし、キャスティングと脚本の監修に携わった。一方アルバートは、ロケ地で美術と撮影に関する作業を担当。ロケーションはニューメキシコ州アルバカーキほか、南部のホワイト・サンズ国立公園やホワイト・サンズ農園でも行われた。同州の人口1,036人の町、カリゾゾが<カーネギーの町>として選ばれ、煉瓦造りのオルフェウム劇場を中心に、道の両側の空き地に長大な廃墟のセットが建てられた。また、両監督と撮影監督のドン・バージェスは、ハード・ディスクに映像を直接録画することができるREDデジタル・シネマカメラを採用。「トレーラーにコンピューターを設置すれば、各シーンの撮影後に色調整を行ってから映像をスクリーンに映し出すことができる。そうすれば、ポスト・プロダクションの際にうまく色や質感を変えることができるからね」とバージェスは語っている。


 


【ストーリー】

◆30年間"西"へ最後の本を運ぶ男。
そこには何が記されているのか?
"西"には一体何があるのか ― ?


文明崩壊後のアメリカ大陸。"ウォーカー"(デンゼル・ワシントン)と呼ばれる男は、1人広大な大地を歩き続けている。背中のバックパックには護身用の短刀とショットガン、そして世界で1冊だけ残された、ある"本"が入っている。本は分厚く、皮の表紙に覆われ、鍵がかけられていた。男はこれまで本に触れようとする者はすべて容赦なく殺してきた。しかしその本を、どこの、誰の元に届けるのか、その理由も目的も知らない。手掛かりはただ"西へ向かう"ことだけ。男は西へ、耳のイヤフォンから流れる音楽を聴きながら今日も歩き続ける ― 。

カーネギー(ゲイリー・オールドマン)は、汚染されていない水脈を独占することによって、その地域の独裁者として町に君臨していた。崩壊以前の歴史を知る彼は、ある"本"を必死に探していた。その本に記された言葉だけが、真に人々の心を支配できるというのだ。そんな矢先、配下から西へと向かう街道で刃傷沙汰が起きたことを知らされる。名うての荒くれたちが、ある男の剣の技によって瞬殺されたというのだ。カーネギーは、ちょうど町を訪れたその剣の使い手に興味を抱き、一夜の宿の提供を申し入れた。招きを受けたその男、"ウォーカー"は、町の中心にある劇場跡の屋敷に身を寄せた ― 。


その屋敷には、レッドリッジ(レイ・スティーヴンソン)を筆頭に大勢の配下たちがたむろし、またカーネギーの盲目の情婦、クローディア(ジェニファー・ビールス)とその娘、ソラーラ(ミラ・クニス)も暮らしていた。ソラーラは町の外側の知らない世界からやってきた男に興味をおぼえ、カーネギーの命を受けてその夜部屋を訪れるが、男はまったく取り合おうとしなかった。しかしソラーラは、男の荷物の中にある"本"の存在に気付いた ― 。

カーネギーは、男を町に引きとどめ、配下の1人とすべく考えをめぐらせていたが、ソラーラからの話を聞くに及び、その男の持つ"本"こそが、探し続けていたものに違いないと確信する。しかし部屋は既にもぬけの空。激昂したカーネギーの命により、町を後にしようとしていた"ウォーカー"の行く手を、武器を手にした荒くれどもが遮った。カーネギーの脅迫の言葉に、男が首を横に振った瞬間、銃撃戦の火蓋が切られた。銃撃の雨をかいくぐり、次々と敵を倒していく"ウォーカー"。修羅場の最中、流れ弾がカーネギーの足に命中する。うろたえる指導者を前に為す術もない配下たち。それを尻目に"ウォーカー"は町を後にした ― 。


密かに"ウォーカー"の後を追ったソラーラは、まったく相手にされないながらも西に向かって共に旅をする。また怪我を負ったカーネギーも配下たちを率い、あらゆる武器を装甲車に積み込んで追跡を開始した。そして"ウォーカー"とソラーラがたまたま訪れていたマーサ(フランシス・デ・ラ・トゥーア)とジョージ(マイケル・ガンボン)夫妻が住む家を、カーネギーの一団が取り囲んだ。ガトリング銃と手榴弾の圧倒的な火力に家は完全に破壊され、老いた夫妻は虐殺された。カーネギーの目前に引き出された"ウォーカー"は、ソラーラを人質にとられ、ついに"本"を差し出すが、その瞬間、カーネギーの銃が火を吹き"ウォーカー"の身体を貫いた ― 。

"本"を奪われてしまったにもかかわらず、意識朦朧とした"ウォーカー"は、最後の力を振り絞り、再び西に向かって1人歩き始める。一体何のために? そして、カーネギーの手に渡った"本"はどうなるのか? 瀕死の重傷を負った"ウォーカー"の運命は?



 


【キャスト&スタッフ】

■デンゼル・ワシントン("ウォーカー"/製作)

1954年12月28日、ニューヨーク州マウントヴァーノン出身。ニューヨークで舞台デビューを飾った後、1980年代初頭からTVシリーズ、劇場用映画に進出。主要作品に『ソルジャー・ストーリー』(1984)、『キングの報酬』(1986)、『遠い夜明け』(1987)、アカデミー賞助演男優賞受賞『グローリー』(1989)、『モ’・ベター・ブルース』(1990)、『リコシュ』『ミシシッピー・マサラ』(1991)、『マルコムX』(1992)、『から騒ぎ』『フィラデルフィア』『ペリカン白書』(1993)、『クリムゾン・タイド』『バーチュオシティ』『青いドレスの女』(1995)、『戦火の勇気』『天使の贈り物』(1996)、『悪魔を憐れむ歌』(1997)、『ラストゲーム』『マーシャル・ロー』(1998)、『ボーン・コレクター』『ザ・ハリケーン』(1999)、『タイタンズを忘れない』(2000)、アカデミー賞主演男優賞受賞『トレーニング デイ』(2001)、『ジョンQ ― 最後の決断 ― 』『きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー』(兼監督/2002)、『タイムリミット』(2003)、『マイ・ボディ・ガード』『クライシス・オブ・アメリカ』(2004)、『インサイド・マン』『デジャヴ』(2006)、『アメリカン・ギャングスター』(2007)、『サブウェイ123 激突』(2009)などがある。トニー・スコット監督"Unstoppable"が待機中。


■ゲイリー・オールドマン(カーネギー)

1958年3月21日、ロンドン出身。パンク・ロックのカリスマ、シド・ヴィシャスを演じた『シド・アンド・ナンシー』(1986)で注目を集める。以降、メジャー大作のみならず、インディペンデント作品にも多数出演。主要作品に『ブリック・アップ』『トラック29』(1987)、『クリミナル・ロウ』(1989)、『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』『ステート・オブ・グレース』『ヘンリー&ジューン/私が愛した男と女』(1990)、『JFK』(1991)、『ドラキュラ』(1992)、『トゥルー・ロマンス』『蜘蛛女』(1993)、『不滅の恋/ベートーヴェン』『レオン』(1994)、『告発』『スカーレット・レター』(1995)、『バスキア』(1996)、『フィフス・エレメント』『エアフォース・ワン』『ニル・バイ・マウス』(監督デビュー作/1997)、『ロスト・イン・スペース』(1998)、『ハンニバル』(2001)、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)、『バットマン ビギンズ』『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)、全米興行収入No.1作品『ダークナイト』(2008)、『Disney's クリスマス・キャロル』(2009)などがある。


■ミラ・クニス(ソラーラ)

1983年8月14日、ロシア、キエフ出身。数々のCM出演後、人気TVシリーズ『ザット'70sショー』(1998-2006)のジャッキー・バークハート役で注目を集める。近作には、ジャド・アバトー監督『寝取られ男のラブ♂バカンス』(2008)、マーク・ウォールバーグ主演『マックス・ペイン』(2008)、ジェイソン・ベイトマン、ベン・アフレック共演"Extract"(2009)、ダーレン・アロノフスキー監督"Black Swan"(2010)などがある。


■レイ・スティーヴンソン(レッドリッジ)

1964年5月24日、北アイルランド出身。英国ブリストルで演技を学ぶ。主要作品に『キング・アーサー』(2004)、TVシリーズ「ROME(ローマ)」(2005-2007)、『パニッシャー:ウォー・ゾーン』(2008)、『ダレン・シャン』(2009)の他、クリストファー・ウォーケン、ヴァル・キルマー共演"The Irishman"、ウィル・フェレル、マーク・ウォールバーグ共演"The Other Guy"、マーベル・コミック原作"Thor"などが待機中。舞台でも活躍している。


■ジェニファー・ビールス(クローディア)

1963年12月19日、シカゴ出身。高校卒業後に主演した『フラッシュダンス』(1983)が世界中で大ヒットを記録。『前線』(1989)、『イン・ザ・スープ』(1992)、『親愛なる日記』(1993)、『ミセス・バーカー/ジャズエイジの華』(1994)、デンゼル・ワシントン主演『青いドレスの女』、『フォー・ルームス』(1995)、『アニバーサリーの夜に』(2001)、『呪怨 パンデミック』(2006)など。また、TVシリーズ『Lの世界』(2004-2009)で再び大きな注目を集め、ゴールデンサテライト賞主演女優賞ほか各賞を受賞。2004年People誌の「最も美しい50人」の1人に選ばれている。


■フランシス・デ・ラ・トゥーア(マーサ)

1944年7月30日、英国出身。1960年代にロンドンのドラマ・センターで」演技を学んだ後、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに入団。以後舞台を中心に活動。映画の代表作は、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005)、アンドレイ・コンチャロフスキー監督"Nutcracker : The Untold Story"(2009)、ティム・バートン監督『アリス・イン・ワンダーランド』(2010)など。TVの代表作には『ウェイキング・ザ・デッド 迷宮事件特捜班』(2000-)、『アガサ・クリスティー ミス・マーブル2 動く指』(2006)などがある。


■マイケル・ガンボン(ジョージ)

1940年10月19日、アイルランド、ダブリン出身。同地で舞台俳優としてのキャリアをスタート。「ハムレット」「オテロ」「ジュノと孔雀」などの名だたる舞台に立ち、以後、映画・TVにも数多く出演。主要作に『パリス by ナイト』(1988)、『コックと泥棒 その妻と愛人』(1989)、『モブスターズ/青春の群像』(1991)、『トイズ』(1992)、『鳩の翼』(1997)、『スリーピー・ホロウ』『インサイダー』(1999)、『ゴスフォード・パーク』(2001)、『ワイルド・レンジ 最後の銃撃』(2003)、TVシリーズ『エンジェルス・イン・アメリカ』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005)、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009)などがある。1998年、エリザベス女王からナイトの称号を授与された。


■アルバート&アレン・ヒューズ(監督)

1972年4月1日、デトロイト出身。双子の兄弟は、12歳からホームムービーを撮り始め、20歳の時、スラム街の実態を描いた『ポケットいっぱいの涙』(1993:兼原作)で監督デビュー。カンヌ映画祭で初上映された同作は、著名な批評家たちから同年のベスト10作品の1本に選出されたほか、MTVムービー・アワードの作品賞を受賞した。長編2作目の『ダーク・ストリート/仮面の下の憎しみ』(1995/V:兼製作・原案)は、ベトナムから帰還した復員兵たちの犯罪ドラマ。続く長編ドキュメンタリー『ブラック・ビジネス』(2000/V:兼製作・脚本・撮影)では、売春斡旋業者の裏面を描いた。そして"切り裂きジャック事件"を映画化したジョニー・デップ主演『フロム・ヘル』(2001/兼製作総指揮)は、全米初登場1位を飾り世界的な成功を収めた。以後、アレンがパイロット版の監督を務めたTVシリーズ『タッチング・イーブル〜闇を追う捜査官〜』(2004)の製作総指揮、アレン単独演出のTVムービー「ブロンクス・キッズ 夢はチェス盤の向こうに」(2005)、オムニバス作品『ニューヨーク、アイラブユー』(2008)のほか、PVやCMを手掛けている。


■ジョエル・シルバー(製作)

1952年7月14日、ニュージャージー州出身。これまでに手掛けた作品が全世界で100億ドルに及ぶ興収を上げている大ヒットメーカー。『ウォリアーズ』(1979)の製作補としてキャリアをスタートさせ、『48時間』(1982)、『ストリート・オブ・ファイヤー』(1984)を製作。1985年には制作会社シルバー・ピクチャーズを設立。『コマンドー』(1985)、『プレデター』2部作(1987、1990)続いて『リーサル・ウェポン』シリーズ(1987-1998)、『ダイ・ハード』1&2(1988、1990)を製作し、アクション映画の歴史を塗り替えた。その他、『ハドソン・ホーク』(1990)、『ラスト・ボーイスカウト』(1991)、『デモリションマン』(1993)、『暗殺者』(1995)、『エグゼクティブ・デシジョン』(1996)、『陰謀のセオリー』(1997)など。また、斬新な世界観とヴィジュアルが大ブームとなった『マトリックス』3部作(1999、2003)は、現在までに全世界で総額30億ドル以上を稼ぎ出している。その他、『DENGEKI 電撃』(2001)、『ゴーストシップ』(2002)、『ブラック・ダイヤモンド』(2003)、『Vフォー・ヴェンデッタ』(2005)、『ブレイブ・ワン』(2007)、『スピード・レーサー』(2008)など。最新作は『シャーロック・ホームズ』(2009)。


■ゲイリー・ウィッタ(脚本)

ロンドン出身。現在はサンフランシスコ在住。ビデオゲーム誌の編集者から脚本家に転身。製作準備中のスーパーナチュラル・スリラー"The Undying"、メジャー・スタジオ製作による"Akira"、"Warcraft"、"The Defenders"などの脚本を手掛けている。"Death, Jr."など、コミック・ブック作家としても知られている。


■ドン・バージェス(撮影監督)

『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)でアカデミー賞にノミネート。ゼメキス監督とは『コンタクト』(1997)、『キャスト・アウェイ』『ホワット・ライズ・ビニース』(2000)、『ポーラー・エクスプレス』(2004)でもタッグを組む。その他、『彼と彼女の第2章』(1995)、『スパイダーマン』(2002)、『ターミネーター3』(2003)、『南極物語』『Gガール 破壊的な彼女』(2006)、『魔法にかけられて』(2007)などがある。


■ゲイ・バックリー(美術デザイン)

女性美術監督として、『幸福の条件』(1993)、『ティン・カップ』『ザ・クラフト』(1996)、『ハート・オブ・ウーマン』『コヨーテ・アグリー』(2000)などに参加。統括デザイナーに昇格後は、『ワイルド・レンジ/最後の銃撃』(2003)、『旅するジーンズと16歳の夏』(2005)、『ボビーZ』『ライセンス・トゥ・ウェディング』(2007)、『旅するジーンズと19歳の旅立ち』(2008)、『そんな彼なら捨てちゃえば?』(2009)などを担当。


■シャレン・デイヴィス(衣装デザイナー)

『堕ちた恋人たちへ』(1992)でデザイナー・デビュー。以後、『青いドレスの女』(1995)、『ランナウェイ』(1997)、『ドクター・ドリトル』『ラッシュアワー』(1998)、『ナッティ・プロフェッサー2/クランプ家の面々』(2000)、『ハイ・クライムズ』(2001)、『きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー』(2002)、『タイムリミット』(2003)、『Ray/レイ』(2004)、『幸せのちから』『ドリームガールズ』(2006)、『7つの贈り物』(2008)など。


■シンディ・モロ(編集)

TVを中心に活動し、ヒューズ兄弟作品には、TVシリーズ『タッチング・イーヴル〜闇を追う捜査官〜』(2004)、『ニューヨーク、アイラブユー』(2008)に続く3度目の参加。TVシリーズ『ホミサイド/殺人捜査課』(1993-1999)、「OZ/オズ」(1997-2003)などの編集を手掛けたほか、映画の代表作には、『パニック/脳壊』(2000)、『ザ・センチネル/陰謀の星条旗』(2006)などがある。


■アティカス・ロス(音楽)

英国生まれ。現在はLA在住。ミュージシャン、プロデューサー、作曲家として活躍中。ヒューズ兄弟の『タッチング・イーヴル〜闇を追う捜査官〜』(2004)で初めて映画音楽を手掛け、彼らが1エピソードの監督を務めたオムニバス映画『ニューヨーク、アイラブユー』(2008)の音楽も担当。プロデューサーとして、ナイン・インチ・ネイルズのアルバム「ウィズ・ティーズ」(2005)、「イヤー・ゼロ」(2007)、「The Slip」(2008)、「Ghosts」(2008)に参加。KORNの「シー・ユー・オン・ジ・アザー・サイド」(2005)、「無題」(2007)でもプロデュースと作曲を担当。ピーター・ガブリエル、ソール・ウィリアムズ、ザック・デ・ラ・ロシャらのプロジェクトへの参加や多数アーティストの作品のリミックスを手掛けている。