『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』




(C)1992 AB SVENSK FILMINDUSTRI.
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2000年6月24日より恵比寿ガーデンシネマにて公開

1992年/スウェーデン/1時間18分/カラー/ビスタサイズ/スウェーデン語/日本語字幕:松浦美奈/イメージ・ドローイング:奈良美智/デザイン:大寿美トモエ/後援:スウェーデン大使館、スカンジナビア政府観光局/提供:ジェイ・シー・エー、エデン、リトル・モア、ミラクルヴォイス/配給:エデン+ミラクルヴォイス/ABスヴェンスク・フィルムインドゥストリィ=アストリッド・リンドグレーン・ヴェールド=SVT カナール1・ドラマ製作

◇監督・脚本:ヨハンナ・ハルド ◇原作:アストリッド・リンドグレーン(「小さいロッタちゃん」「ロッタちゃんと赤い自転車」偕成社刊) ◇製作:ワルデマル・ベルゲンダール ◇撮影:オーロフ・ヨンソン ◇製作経理:トーマス・アッレルクランツ、セリーナ・ビョーンブーム ◇製作進行:スヴェン・ストレムブラード ◇衣装:インゲル・ペーション ◇美術:ラッセ・ヴェストフェルト ◇音楽:ステファン・ニルソン ◇メイク:カーリン・ファレーン ◇編集:ヤン・ペルション

◇キャスト:グレテ・ハヴネショルド(ロッタ)、リン・グロッペスタード(ミア)、マルティン・アンデション(ヨナス)、ベアトリース・イェールオース(ママ)、クラース・マルムベリィ(パパ)、マルグレット・ヴェイヴェルス(ベルイさん)、ヴェスペン(スコッティ)



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【解説】

◆キュートでガンコなふくれっ面の天使にまた会える。
さらにアクティブでとびきり
ハッピーなもうひとつの傑作!!




日本中をしあわせと感動で包んだ大ヒット作『ロッタちゃんはじめてのおつかい』。 「長くつ下のピッピ」で有名なスウェーデンの国民的童話作家アストリッド・リンドグレーンが生んだもう一人のスーパー・ヒロインは日本でも人気者になりました。 「ロッタとバムセにまた会いたい!」全国から寄せられたそんな熱いラブコールに応え、この夏早くも前作と同時に製作された姉妹編「ロッタちゃんと赤いじてんしゃ」がやってきます。前作は冬から春への物語でしたが、今回は春から夏への物語。スウェーデンの短い夏を思いきり楽しもうとニイマン家のみんながアウトドアで大活躍します。また、今回は全編を彩るスウェーデンのさまざまな食べ物も注目のポイントです。そして、ロッタちゃんはさらに元気で、さらにガンコです。彼女の強い意志と前向きの行動力が見る人すべてをハッピーにしてくれる、前作に負けない大傑作の登場です。

監督、脚本のヨハンナ・ハルド、プロデューサーのワルデマル・ベルゲンダール(『短くも美しく燃え』(1967)、『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(1985))、音楽のステファン・ニルソン(『ペレ』(1987)、『愛の風景』(1992))など、スタッフ、キャストはすべて前作と一緒。ロッタちゃんを演じるのはもちろん、オーディションで500人の中から選ばれたスウェーデンの国民的アイドル、グレテ・ハヴネショルドです。

製作は巨匠イングマール・ベルイマンのほとんどの作品を作ったスウェーデン最大の映画会社ABスヴェンスク・フィルムインドゥストリィとリンドグレーンの故郷ヴィンメルビーにあるテーマパーク、アストリッド・リンドグレーン・ヴェールド、大手テレビ局SVTカナール1・ドラマの共同で、リンドグレーン・ヴェールドの開園記念作品としてヴェールド内にあるセットとヴィンメルビー市内で撮影されました。



 




【ストーリー】

誰にでも経験のある ちょっと無謀な挑戦とプチ反抗期。
やさしさとしあわせに胸が熱くなる あの夏の思い出。





スウェーデンの小さな町ヴィンメルビー。ニイマン家はその町に住むとても楽しい家族です。パパとママ、おにいさんのヨナスとおねえさんのミア。そして末っ子のロッタちゃんという5人の家族構成。その一家に今日もゆかいな事件が起こります。

ある雨の朝。風邪をひいてしまったロッタちゃん。おにいさんのヨナスとおねえさんのミアと一緒にお買いものに行きたいのにママは許してくれません。でも、がまんできない彼女はママに内緒で黄色いレインコートを着て雨の中へ飛び出していきました…。

春です。ピクニックです。ニイマン家はパパの運転する車で湖へ向かいます。でも、釣りをしても魚は釣れないし、バムセは行方不明になるは、ヨナスは湖に落ちて溺れそうになるはの大騒ぎ。でも、ロッタちゃんは大喜びです。

6月4日、今日はロッタの誕生日。三輪車じゃなく、ヨナスやミアのようにどうしても自分の自転車が欲しいロッタちゃんは、お隣のベルイおばさんの物置から大人用の大きな自転車を持ちだして乗ろうとしますが、自転車が勝手に走りだしてサァ大変!どうやら最悪の誕生日になりそうです。困ったロッタちゃん!

夏休み。一家は列車に乗っておじいさんとおばあさんが住む田舎へ出かけます。でも、ロッタちゃんはいつでも子供扱いされてなんだかご機嫌ななめ。遠出のサイクリングにも連れていってもらえませんでした。彼女はどうしても早く大きくなりたくて、夕立の雨の中、牛のウンチの山である行動にでます。

ロッタちゃんの大好物はミートボールにほかほかのワッフル。でもお魚は嫌いです。その日、食卓に大嫌いなニシンが出てきた彼女はふくれっ面です!ママは食べるまで許してくれません。どうする、ロッタちゃん!?





 




【キャスト&スタッフ】

●グレテ・ハヴネショルド(ロッタ)

ロッタ役のグレテは、約500人の候補者の中からオーディションで選ばれたシンデレラ・ガール。ロッタちゃんに負けず劣らず、意志の強い彼女はハードな撮影にも根を上げることなく、見事に大役を演じきりました。シリーズ撮影開始時は5歳でしたが、「〜はじめてのおつかい」の復活祭のエピソードを撮り終えた頃(1993年頃)には7歳の誕生日を迎えていました。グレテはその後、少女2人のロードムービー『Selma & Johanna-enroadmovie』(1997)に主演するなど、人気子役として活躍を続けています。


●マルティン・アンデション(ヨナス)

ヨナスを演じたマルティンは撮影当時14歳、パンク・ロックが大好きで水泳が得意。本作での演技が認められ、スウェーデンのTVシリーズ「Bert」(1994)、その映画版『Bert-den siste oskulden』に主演するなど、人気子役として活躍を続けています。


●リン・グロッペスタード(ミア)

ロッタのおねえさんミアを演じるリンは撮影当時10歳。ロッタ役のオーディションを受けた妹の付き添いとしてやってきたオーディション会場でスカウトされました。乗馬が得意で、学校での勉強のほかに歌とダンスの勉強をしています。


●ベアトリース・イェールオース(ママ)

ママを演じるベアトリースは、ストックホルムのオペラ座バレエ学校とロンドンのロイヤルバレエ学校で学び、バレエダンサーとして活躍した後、1970年代前半に女優に転身しました。「レ・ミゼラブル」など舞台を中心に活動を続けると同時に、映画、テレビと幅広く活躍しています。


●クラース・マルムベリィ(パパ)

パパを演じるクラースは16歳で演劇界に入り、舞台俳優として活躍、「レ・ミゼラブル」では居酒屋の主人の役を演じ、270回の公演を重ねました。本作で映画デビュー後、映画、テレビに引っ張りだこの人気俳優となりました。


●ヨハンナ・ハルド(監督・脚本)

この映画の監督ヨハンナ・ハルドはChrister Stramholms写真学校卒業後、スチルのカメラマンとして『刑事マルティン・ベック』(1976)などの映画の現場に参加、その後ドキュメンタリーに興味を持ち、Dramatiska Insitutetの映画コースで映画製作を学び、短編映画の製作を開始しました。やがて、彼女は脚本家としても頭角を現し、『Love Me!』(1986)、『Black Jack』(1990)といった話題作やテレビの人気シリーズ『The Department Store』などを手がけました。アストリッド・リンドグレーン原作の短編『Pelle Moves to Komfusenbo』(1988)、『One Jump Too Mary』を監督後、長編監督デビュー作として本作と同時に『ロッタちゃんはじめてのおつかい』を監督しました。近年、名探偵カッレ君の映画化『The Master Detective Lives Dangerously』(1996)やスウェーデン映画界の気鋭コナン・ナットレイ作『太陽の誘い』(1998)の脚本を手がけています。


●ワルデマル・ベルゲンダール(製作)

1950年代から活躍しているスウェーデン映画界屈指の名プロデューサーで、戦後スウェーデン映画界を代表する巨匠ボー・ヴィーデルベルイと組んだ『短くも美しく燃え』(1967)、『ジョー・ヒル』(1971)、『サッカー小僧』(1974)、ラッセ・ハルストレム監督と組んだ『アバ・ザ・ムービー』(1977)、『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(1985)など、国際レベルの傑作を次々と発表し、スウェーデン映画を世界に広めることに貢献しました。また、本作をはじめ『長くつ下のピッピ』や『やかまし村の子どもたち』シリーズなど、アストリッド・リンドグレーン原作の映画化作品も数多く手がけています。



●アストリッド・リンドグレーン

1907年11月14日、スウェーデン南西部、スモーランド地方のヴィンメルビー生まれ。小学校の先生や事務員などを経て、1931年結婚、一男一女をもうける。1944年、「ブリット=マリの自分探し」が出版社の主催するコンペに入賞したのを機に作家となり、翌1945年に『長くつ下のピッピ』を発表。出版当時、9歳の女の子がうるさい大人の干渉を嫌って一軒家に住み、学校へも行かずに自由奔放に暮らすという型破りな物語は、非道徳的、非教育的であるとしてひんしゅくと非難を浴びるが、大人の価値観を超えた子供の視点から見た夢や理想の世界がユーモアたっぷりに描かれたこの作品はスウェーデンの子供たちから圧倒的な人気を得る。その後も次々と“ピッピ”の続編を執筆、リンドグレーンの名前は一躍世界中で知られるところとなった。

この他、本作の原作となった“ロッタちゃん”シリーズをはじめ、田舎の子供たちの素朴な生活を生き生きと描いた“やかまし村”シリーズ、名探偵を夢見る好奇心いっぱいの少年とその仲間たちの冒険物語“名探偵カッレくん”シリーズなど、数々の人気シリーズを世に送り出し、1950年には「親指こぞうニルス・カールソン」がニルス・ホルゲンソン賞(スウェーデン)を受賞、続いて1956年、「ミオよわたしのミオ」でドイツ児童文学賞、1958年「さすらいの孤児ラスムス」で国際アンデルセン賞(デンマーク)を受賞したのをはじめ、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、ロシア、ポーランド、ユーゴスラビアなど、各国から様々な賞や名誉ある地位が与えられ、1971年にはその優れた創作活動に対して、スウェーデン・アカデミーより金メダルが送られた。

その作品数は130作以上に上るが、リンドグレーンの意欲的な活動は童話の執筆のみに止まらず、芝居や映画の脚本、また、家畜やペットなどの動物が残酷に扱われていることに彼女が声を上げたことにより、動物保護法が制定されるきっかけとなったことを称えられ、1986年には本国スウェーデンから、また、1991年にはアメリカから動物愛護賞が贈られている。 スウェーデンをはじめ北欧では。リンドグレーンの作品を知らない少年少女はいないというほど親しまれており、その作品はおよそ76言語に訳され、ラッセ・ハルストレム監督『やかまし村の子どもたち』(1986)、ケン・アナキン監督『長くつ下のピッピの冒険物語』(1988)など、映画化された作品も42本に及ぶ。

今年93歳を迎える彼女は、現在も元気に故郷の町、ヴィンメルビーで暮らしており、ここ数年、毎年ノーベル賞の候補になっている。



■アストリッド・リンドグレーン・ヴェールド

“アストリッド・リンドグレーン・ヴェールド”は、首都ストックホルムから列車で3時間半ほど南下したスウェーデン南西部、スモーランド地方のヴィンメルビーという小さな街の外れにあります。ここはリンドグレーンの生まれ故郷でもあり、周辺には農村地帯が広がる大変のどかな場所で、美しく静かで穏やかなこの街の住人たちは、スウェーデンを代表する国民的童話作家である彼女のことをこよなく愛し、また、尊敬しています。 “アストリッド・リンドグレーン・ヴェールド”は文字どおり、リンドグレーンの世界が体現出来るテーマパーク。緑豊かな広大な敷地内には、森や牧場、そしてリンドグレーン作品に描き出されたさまざまな物語の舞台が立体化(登場人物の扮装をしたキャラクターが歩き回るなどの演出も)されており、その中を自由に子供たちが遊びまわります。ディズニーランドなど、他の多くのテーマパークが人工的に作られた遊技場であるのとは対照的に、地形をそのまま生かした「自然と共存型」の遊び場であるところがたいへん特徴的で、6月から8月の夏の限られた期間のみ開園するというのも、寒さの厳しい北欧、スウェーデンならではといえます。 なお、『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』と『ロッタちゃんはじめてのおつかい』は、“アストリッド・リンドグレーン・ヴェールド”開園記念作品として、ここで撮影されたものです。


 















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