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2005年4月16日より丸の内ピカデリー1ほかにて公開
2004年アメリカ映画/2005年日本公開作品/原題:CONSTANTINE/121分/6巻/3,315m/シネマスコープ/SR・SRD・DTS・SDDS/日本語字幕:林完治/オリジナル・サウンドトラック:ジェネオン エンタテインメント/ランブリング・レコーズ/配給:ワーナー・ブラザース映画
◇監督:フランシス・ローレンス ◇脚本:ケビン・ブロドビン、フランク・カペロ ◇原作:ケビン・ブロドビン/DCコミック刊 ◇グラフィック・ノベル:ヴァーティゴ"ヘルブレイザー"のキャラクターに基づく ◇製作:ローレン・シュラー・ドナー、ベンジャミン・メルニカー、マイケル・E・ウスラン、アーウィン・ストフ、ロレンツォ・ディポネベンチュラ、アキバ・ゴールズマン ◇製作総指揮:ギルバート・アドラー、マイケル・アグウィラー ◇撮影:フィリップ・ルスロ,A.F.C./A.S.C. ◇美術:ナオミ・ショーハン ◇編集:ウェイン・ワーマン,A.C.E. ◇音楽:ブライアン・タイラー、クラウス・バデルト ◇衣装:ルイーズ・フログリー ◇視覚効果:マイケル・フィンク
◇キャスト:キアヌ・リーブス、レイチェル・ワイズ、シア・ラブーフ、ジャイモン・フンスー、マックス・ベイカー、プルイット・テイラー・ビンス、ギャビン・ロズデイル、ティルダ・スウィントン、ピーター・ストーメア
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| 解説 | プロダクションノート | ストーリー | キャスト&スタッフ | | オフィシャルサイト | WERDE OFFICE TOP | CINEMA WERDE |
【解説】
目的はただひとつ、地獄行きから逃れること。
「ガキのころから、いろんなものが見えた。
人間が見ちゃいけないものがな」
普通の人間では見えない、この世に属さない者たちの姿を
見分けられる能力をもって生まれた ─
彼は誰にも理解してもらえない能力に絶望し、かつて自殺を試みた。
だが、地獄の底へ送られ、想像を絶する"もうひとつの現実"を
見せつけられたかと思った刹那、たちまち生き返らされた。
自殺者の死後の行き先は、地獄しかない。
たった2分間の自殺で、天国への扉は閉ざされてしまったのだ。
どんな恐ろしい運命が待っているかを知ってしまった彼は、
なんとかしてそれを変えたい。
伝統的な魂の救済の道が閉ざされていることを知ると、
彼は他の手段で天国へのチケットを手に入れようと決心する。
それ以来、生まれながらに与えられた能力を武器に、
悪魔の"ハーフ・ブリード"を次々と見つけ出しては
手段を選ばず地獄へ送り返し続けている。
しかし、自分本位でしかない
彼の努力が認められることはなく
彼はどんどん辛辣な人間になっていく。
残された時間はたったの1年。
それでもコンスタンティンは戦い続ける。
彼にはそれしかできない。
◆すべての常識を超越せよ。
この世の境界は取り去られ、
馴染んだ世界は崩壊する。
「この映画は、100本に1本の、時代を動かす作品になるかもしれない」 ─ 。1年も前からハリウッドの映画関係者の間で囁かれ続けてきた噂は、全米での公開を前に、今、確信へと変わりつつある。この世の成り立ちをも覆すまったく新しい世界観。かつて類のない新種のヒーローの出現、その断片さえもが見る者をどよめかせた驚異の映像……。恐るべき可能性を秘めて未知なる領域を切り開く新時代のエンターテインメントムービー『コンスタンティン』が、遂にその全貌を現す時がやってきた!
想像を絶する大胆なストーリー設定、徹底したリアリズムのもとに構築された息を呑む異空間、視覚的な衝撃、背を這うような恐怖、さらには謎に満ちた登場人物たち。フィルム・ノワール、ホラー、ファンタジー、そしてダイナミックなアクションの融合でありながら、それらすべてのジャンルを超越した『コンスタンティン』は、異形の者たちが跋扈する異世界と現実世界の境界をも取り去って、ここに初めて誕生する未体験の世界を創り出す。
製作陣には、『マトリックス』シリーズ、『ハリー・ポッター』シリーズ、『ラスト サムライ』など、時代を画した錚々たる作品を手がけてきた面々が名を連ね、新人監督フランシス・ローレンスを抜擢。スーパーアーティストたちのミュージックビデオで突出した才能を見せつけ、数々の賞を総なめにしてきた音楽界のカリスマが、その研ぎ澄まされた感性を、この作品に遺憾なく発揮した。おびただしい数のスケッチから生み出された現代の地獄絵、コンスタンティンの武器となる怪しげな聖遺物、天使、悪魔、ハーフ・ブリード……。その斬新かつ圧倒的な映像世界は宗教の既成概念をも超えて、見る者の度肝を抜き、420点もの特殊効果映像は驚愕の上を行く。
主演は、『マトリックス』シリーズで文字どおり世界中を席巻したキアヌ・リーブス。『コンスタンティン』は、キアヌ自身が「次の『マトリックス』」として選んだ唯一無二の作品でもあるのだ。ひとつの「事件」とまで称された『マトリックス』と並び立ち、それを超えうる作品があるとすれば、この『コンスタンティン』をおいて他にない。そうキアヌに思わせたものは、彼が絶賛を惜しまない「最高」の脚本であり、そして何より「今まで出会ったことのない究極のアンチ・ヒーロー」=ジョン・コンスタンティンの存在だった。既存のヒーローからは最も遠い存在でありながら、今までスクリーンに登場したどのヒーローよりも魅力的な異彩を放つ、まさに現代ならではの救世主。この役に惚れ込み、病身を演じるために体重を落としてまで役に挑んだキアヌが、時代を映す異色のヒーロー像を存分に魅せてくれる!
たった2分間だけ成功した自殺の罪を購うために、天国と地獄のエージェントとなった男、ジョン・コンスタンティン。正義とは無縁の彼の戦いには、パターン化されたありきたりの勧善懲悪の影は微塵もない。信じていなかった超常現象に事件解決の糸口を見出してしまう刑事、神の代行者でありながら個人的な陰謀を企てる天使(ハーフ・ブリード)、悪魔祓いができない司祭、天使と悪魔の両方が集うナイトクラブを経営する実業家、キャラクターの誰もが既存の枠を超えた侮りがたい存在であり、そして、その真ん中にいるのが、ヒーローになりたがらないヒーロー、ジョン・コンスタンティンなのだ。ストーリーの奥は、どこまでも深い。まずは、すべてを超越してみてほしい。
天国と地獄のエージェント。
"運命の槍"を得た者は世界の運命を握る。
第二次大戦終結後 ─ "運命の槍"は行方不明である。
「天国と地獄はまさにここにある。
その壁の裏側にも、どの窓の向こう側にも ─ 。
そして俺たちは、そのど真ん中にいるのさ」
想像してみてほしい ─ 。
創世の初めから、この世のあらゆる生命は
善と悪の危うい均衡を保つために、生かされているということを。
全人類の魂の数を賭け、神と悪魔は互いの境界を守ろうとしている。
そのどちらに転ぶかで、人間の行き先は決まる。
天国か、それとも地獄か。
生まれ落ちたときから、ゲームはすでに始まっている。
天国と地獄はこの世と並行する次元の同じ空間に共存している。
地上のあらゆる場所には天国版と地獄版がある。
この世のある場所から出ると、
地獄のまさに同じ場所にいることになる。
我々の住む地上は天国と地獄の狭間にある。
神も悪魔も人間との直接的な接触を制限されているが、
代わりに完全な天使でも完全な悪魔でもない
"地上に影響を及ぼす者たち"を送り込む。
ヒトの皮をかぶった彼らは、
"ハーフ・ブリード"と呼ばれる。
隣人はヒトなのか、それとも天使なのか、
あるいは悪魔の手先なのか。
やつらは、我々の中にいる。
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【プロダクションノート】
『コンスタンティン』の超越的な世界観は、
いかにして映像化に成功したか?
◆『コンスタンティン』の世界観を支える
絶好のロケーションとセット
美術、撮影、視覚及びコンピューター効果、そしてスタン・ウィンストンのクリーチャー・アーティストたちが常に協力し合って、『コンスタンティン』の濃厚な風景に関するフィルムメーカーたちのビジョンを実現していった。それらはすべてフランシス・ローレンスがインスピレーションを与え、調整したのだが、彼は自分が最初に描いたスケッチの多くがサウンドステージ一杯に作られていくのを感慨深げにじっと見守った。
ジョン・コンスタンティンの世界は暗く、憂鬱だ。視覚的に、それは極めて古典的なフィルム・ノワールの雰囲気である。都会的な夜の光景、濃い影、濡れたアスファルトに反射する街灯の銀色の光、そしてゆらゆらと漂うタバコの煙 ─ それらはわざとゆがめたカメラ・アングルとそれだけで表情を出せる照明が表現した。「全体的にとても湿った感じで美しいんだけど、リアリズムがある。ある意味では時代を感じさせるんだけど、完全に現代的なの」とシュラー・ドナーが解説する。
ローレンスは『アメリカン・ビューティー』(1999)で英国アカデミー賞にノミネートされた有名な美術監督ナオミ・ショーハンと会った。監督はビバリーヒルズでもマリブでもなく、ダウンタウンというロサンゼルスの特定の地区をリアリスティックに描写したかった。彼は、ショーハンが都会を舞台にしたドラマ『トレーニング デイ』(2001)で見せた自然なデザインが特に印象に残ったと言う。「彼女はロサンゼルスをとてもよく理解している。僕はこの街の民族性や色調のようなものが好きなんだ。僕たちはそれをどう表現するかですぐに意見が合った」
ローレンスとショーハンはロケーション・マネージャーのモリー・アレンとともにこの映画に合う建築物や風景を求めて街を歩き回った。彼らが選んだ場所の中には、ダウンタウンの商業・劇場地区にある1930年代に建てられた歴史的なイースタン・コロンビア・ビルの地下にあるハシエンダ・リアル・ナイトクラブもある。その赤を基調とした室内と木彫りや真鍮の装飾にはミッドナイトのバーにふさわしい秘密の雰囲気がよく表れている。フィフス・ストリート・マーケットの内部と外観はヘネシー神父とバルサザールの最後の対決場所となる酒屋として使われた。また、ロングビーチのセント・メアリーズ病院はレイブンスカー病院として、コンプトンのアンジェルス・アビー・メモリアル・パークはミッドナイトのオフィスと洞穴のような聖遺物を納める場所として使われた。1923年に建造されたその内部は凝った鉄細工と彫刻がほどこされた石灰石が特徴的で、ショーハンのチームはそこに像、タペストリー、美術品、聖遺物、さらに骨董品の武器やよろいを並べてミッドナイトの堂々たるコレクションを表した。
並はずれて細長いコンスタンティンのアパートは、ローレンスが以前からよく知っていた場所に作られた。ダウンタウンのブロードウェーにあるジャイアント・ペニー・ビルというところで、その上階を広げるためにオフィスの壁が壊されて窓が並んだスペースができていたのだ。そこがコンスタンティンの家としてふさわしいと考えたローレンスはショーハンに見せた。彼女は窓に金属シャッターを取りつけ、コンスタンティンが防御のために壁に並べる聖水のボトルを置いた。
さらに、ワーナー・ブラザースのスタジオでは6つのサウンドステージが、悪魔との激しい戦いが繰り広げられた病院の水治療法室などのセットとして使われた。また、6700メートル近くあるフリーウェー101号線を表す部分は、完成させるのに8週間かかった。
天国と地獄は並行する次元の同じ空間に存在し、地上のあらゆる場所には天国版と地獄版があるという監督の前提に基づき、ショーハンはこう説明する。「私は、ある風景が地獄のようになる時には劇的な変化が起こると想像したの。爆発したり、内側に破裂したり、激しい風が吹いたり、燃えたり、腐敗していったりということが継続的に起こっている状態じゃないかと。嬉しいことに、フランシスと私はロサンゼルスに住む者として、この街の典型的な地獄絵はあの悪名高きフリーウェーだろうと意見が一致したの」
コンスタンティンはイザベルの死後の運命を確認するために、地獄へ彼女を捜しに行かなければならない。そして彼はアンジェラのアパートから危険な旅に出る。彼が見えない境界線を越えた瞬間、彼が現れたのは廃墟と化したアンジェラの部屋。彼はそこから外に這い出してフリーウェーによじのぼる。そこは激しい風に灰が舞い、いたるところで炎が上がり、まさに混沌としていた。「メチャメチャになった地獄のフリーウェー101号線の真ん中を歩くコンスタンティンの姿はすごいよ」とローレンスはほくそ笑み、思わずジョークを飛ばす。「ロスの住民のほとんどは今でもあのフリーウェーは地獄だと思ってるけどね」
実物そっくりの道路はほとんど規格どおりに精巧に作られ、違う点と言えば、1レーンの幅が60センチほど狭まり、4レーンから3レーンになった程度だ。「ガードレール、分離帯、電灯、標識はすべて当局の規格どおりに作ったの」とショーハンは言う。「道路の表面は木の足場の上に流し込んだコンクリートで、分離帯は発砲材の上に流し込んだコンクリート」
さらにこのセットで驚かされるのは、さまざまな壊れ方をしている40台ほどの車だ。ショーハンはこう説明する。「あの車はもともと壊れた状態でコレクターから買い取ったもの。破壊された車がどんな形か調べるための見本が欲しかったのよ。その後、切断したり、組み立て直したり、発泡材で装飾を施したりして車を変身させたの。そして、解けた金属に見せるためにワイヤーや気泡でできた鍾乳石のようなものを付け加え、すべてをゴムと麻でできたもので覆い、その下で根とか葉脈が伸びているように見えるようにした。最後にはセット全体が茶色っぽくさびついた感じに見えるように塗装し、すべてが荒廃して朽ち果てた地獄の変貌を完成させたの」
◆一切の妥協を許さない、こだわりの映像
視覚効果監修のマイケル・フィンクは、ショーハンと連絡をとりながらこの詳細に作られたセットを基盤にして、それをデジタル処理で複製し、拡大した。廃車はコンピューターで改造され、1台1台がさらに刺激臭のある風によって腐敗したり、吹き飛ばされたり、また、CGの悪魔や地獄に堕ちた魂がその周囲を彷徨いたり、車の中を通ったりできるようにした。フィンクは彼がめざす映像を「核爆発後のような恐ろしく荒廃した環境が一瞬ではなく、永遠に残されている様子」と表現する。1980年代初めから数多くの話題作の視覚効果監修を手がけてきたフィンクは、1992年の『バットマン・リターンズ』でアカデミー視覚効果賞にノミネートされ、最近でも『コンスタンティン』のプロデューサー、シュラー・ドナーが手がけた大ヒット作『X-メン』(2000)、『X-MEN2』(2003)の視覚効果を監修した。
北カリフォルニアのティペット・スタジオで視覚効果監修を務めるクレイグ・ヘイズは『インビジブル』(2000)や『マトリックス レボリューションズ』(2003)を手がけており、今回、彼のチームはグリーン・スクリーンで撮影された映像に、彼が「流動性ダイナミック・エフェクト」と呼ぶデジタル・デザインで写真素材を融合させて、既存の映像に物体を入れ込んでいった。「破片とか空中を舞う粒子や残骸を加えたり、ヤシの木を燃やしたり、ロス全体の地獄絵を加えたんだ」
廃墟と化したフリーウェーの重要な地点の拡張に加えて、ロサンゼルスの市街地の地獄のような光景をリアルな縮尺で見せる必要があった。「ハリウッドを基点に、キャピトル・レコーズのビルを越えてダウンタウンまでずっと地獄絵を広げた。そのすべてが大体実体に即した縮尺になってる。もちろん、ストーリーを強調するために少しは変えてるけどね」
フィンク、ショーハン、そしてもちろんローレンスと密接に話し合いながら仕事を進めたのは『リバー・ランズ・スルー・イット』(1992)でアカデミー撮影賞を獲得した撮影監督フィリップ・ルスロ。ストーリーの雰囲気をとらえる達人だ。祖国のフランスとアメリカ両国の映画界で30年以上にわたって活躍し、独特の雰囲気が印象的な『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(1994)や、ごく最近ではティム・バートン監督の『ビッグ・フィッシュ』(2003)などの名作を撮っているルスロは、新たな挑戦を見つけることを常に最優先事項にしている。「私はいつも何か新しいものを探している。そしてこれまで見たこともなく、考えたことさえないような、このような作品に出会うと、猛烈にやる気がわいてくるんだ」とルスロは言う。
ルスロは『コンスタンティン』のための構図やスタイルの多くを原作のグラフィック・ノベルに基づいて決めた。「高低とりまぜたワイド・アングルを多用し、よくコミックで見られる極端な視点のアングルも盛り込んだ。その視点は映画でも続けるのがとても大事だと思ったからね。照明に関しては、コントラストや、とても濃いグリーンやオレンジなどの色を多くのシーンで使ったよ」と説明するルスロは、それと同時にコミック・ブック・スタイルのコピーにならないように注意を払った。もっとサブリミナル効果を使い、ローレンスが持ってきたキューバの写真集など、さまざまな資料からヒントを得た。「紙面を動く映像に移すことはできないよ。私たちが参考にしたのはもっと大きな意味でのグラフィック・ノベルの雰囲気だ」
天国と地獄の描写についても、彼は同じように微妙なニュアンスにこだわり、「光と影で区別するありきたりなイメージ」を避けた。
ルスロは、ローレンスの「あるがままでシンプルな照明」を保ちたいという願望に従い、全体的に自然な照明を選ぶことが多かった。だが、「シンプル」というのは必ずしも「小規模」を意味せず、かなりの数の照明が使われた。その代表的なのが地獄でのコンスタンティンのシーンで、ステージ21の天井から合計60個のスペース・ライトがぶら下がり、フリーウェーのセットの片側に沿って配置された7台の巨大な扇風機が作り出す風に自由に動くように設計されている。その不規則な動きによって、とてもドラマチックな雰囲気が生まれるのだ。また、クローズアップの撮影中、ルスロは紙で覆われたチャイナ・ライトが付いた延長棒を持ってカメラ・スタッフに並んで走ることが多かった。彼はその照明をリーブスに当て、自分が欲しい効果をしっかりつかめるように工夫したのだ。
そしてこの映画においてルスロほどの達人でもかなり神経を使ったのが浴槽のシーンである。レイチェル・ワイズ扮するアンジェラがあの世を見に行けるように、コンスタンティンが押さえつけて完全に彼女を水中に沈めるシーンだ。「水中でアンジェラが目を開き、上を見る時の彼女の視点で撮りたかったんだが、当然のごとく、浴槽の中にはそんなスペースはないので、鏡を通して撮ったんだ」とルスロは言う。鏡を使うことによって、もともと水によって不安的になっている反射がさらに予測できないものになった。「イメージを映すだけでなく、光も全部反射した」
『コンスタンティン』の世界観を作り上げる
重要なアイコンたち
◆超個性的なキャラクターたち
ジョン・コンスタンティンの目を通して見る世界にはさまざまな悪魔のハーフ・ブリードが住みついている。人間をホストとして、その真の性質は勘づかれず、その恐ろしい姿は彼らが自由自在に変えられる人間の顔で隠されている。一方、地獄そのものには悪魔が彷徨い、セプラバイト(魂を食う者)が荒れ果てた風景の中をうろついている。セプラバイトは映画の中で目も心もないスカベンジャー(ハイエナのような存在)として登場し、嗅覚だけを頼りに獲物を探して食べる。これもまた、監督ローレンスが見た、脳を取り除かれた医療解剖用の死体の写真からヒントを得ている。
「衝撃的な写真だった」とローレンスは言う。「セプラバイトのデザインに人間の要素を盛り込もうとしていたんだ。やつらは完全なモンスターではなく、ある時点では人間だったからだ。今は魂も脳も目もなく、あるのは鼻腔と口、そして獲物を追って這い回れるようにひょろ長く曲がった体だけ」
映画に登場する無数のセプラバイトはすべて1体の完全に関節でつながったパペットのプロトタイプから生まれた。それは、『ターミネーター3』(2003)にも参加したクリーチャー効果監修のジョン・ローゼングラントのもと、名高いクリーチャー制作工房スタン・ウィンストン・スタジオで作られた。ローレンス、美術のショーハン、そしてスタン・ウィンストン・スタジオのコンセプト・アート・ディレクターのアーロン・シムズが作成したイラストを基に、おぞましいスカベンジャーがコンピューター上で初めて誕生した。その後の経緯はローゼングラントが詳しく説明してくれる。「型を縁取り、穴やシワを入れながら昔ながらの彫刻のやり方で仕上げた。それから、それを関節でつながった骨格の周りにはめ込んだ。頭を動かせるような構造になっており、全体を人間の肉体に似たシリコンの皮膚で覆ったんだ」と。完成したパペットを操作するには7人の技術者と3.6メートルほどのケーブルが必要だ。
恐ろしげなパペットと、その体がリズミカルに膨らむような呼吸メカニズムを見せながら、ローゼングラントは我が子を愛しむ親のように誇らしげに言う。「不気味だろう?」
映画の中では悪魔はクローズアップで登場するこのモデルと、スタン・ウィンストン・スタジオとティペット・スタジオにあるクレイグ・ヘイズのチームでデザイン・製造されたほかの悪魔のモデルから何体も複製された。「モデルをスキャンしてコンピューターでレプリカを作り、色をつけ、そして飛んだり走ったり、車の上を飛び越えたりという演技をさせた」とヘイズは語る。「映画の中のある時点では画面一杯に悪魔が登場するよ」
地獄の風景がこの世の退廃したバージョンであるように、そこの住民も境界線を越えた瞬間に同じように退廃して見える。
『トラフィック』(2000)、『スパイ・ゲーム』(2001)を手がけた衣装デザイナーのルイーズ・フログリーはこう教えてくれる。「死んだ時に何を着ていようとも、地獄では汚らしくなるのがフランシスのコンセプトなの。地獄には水がないので服は汚れてゴワゴワになり、人間もそんな感じよ」
それを実現するために、彼女と衣装監修のロバート・Q・マシューズは、「新品らしさをなくすためにすべてを擦り切れさせた後で、テキスタイル・スタッフがチーズクロス(目の粗いガーゼ)、ヤクの毛、ポリエステルの詰め物や液体ラテックスなどをそれにあてがって古びた感じにした。また、いろんなタイプのゴミやちりをつけ、最後に徹底的に乾かすんだが、衣類のそれぞれの部分を仕上げるには48時間かかった」フログリーは個々のキャラクターの本質にきっちり照準を合わせて、いろんなアイディアに耳を傾けながら衣装を決めていった。「ミッドナイトはとてもカラフルで派手、チャズは若々しくてカジュアルな感じ、刑事のレイチェルはきっちりと見えながらも、あからさまでないセクシーさを出す必要があった。コンスタンティンはクラシックでクールな感じ。白と黒が基本で、重々しくて直線的」
コンスタンティンの外見や態度にフィルム・ノワールの要素が強く出ていることを認める彼女はこう言う。「1960年代のイギリスのファッションにも少し影響を受けたかな。彼のレインコートはあの時代の雰囲気。全体的にコンパクトで細身にすることで、彼特有の優雅な動きが出せるようにしたの」
コンスタンティン役は肉体的な要素が大きく、雨や水を使うシーンもたくさんあるため、フログリーはリーブス用に同じコートを25着と靴を50足、常に用意した。
ガブリエルの登場シーンには、フロッグレイはきっちりと仕立てられた高価なアンサンブルを用意し、スウィントンはそれを着た自分を「サザビーズの偉い人風」と呼び、こう付け加える。「もちろん、きれいな羽もあったわよ。女の子はみんなあれを持たなきゃね」
フログリー・チームはスタン・ウィンストン・スタジオと共同で、"バーミン・マン"(「害虫人間」とか「ばい菌を持っている人」のような意味)と呼ぶことになった忌まわしいクリーチャーの衣装も作った。"バーミン・マン"とは、コンスタンティンを街中で襲う、蛇やゴキブリなどでできた悪魔。「視覚効果監修のマイケルがシロアリでできた布というアイディアを出してきたので、私のテキスタイル・アーティストのマリエッタ・ラングが何カ月もかけてサンプルを作り、マイケルとフランシスに見せたのよ。そしてようやく、フリース、チーズクロス、ウールから作ったものにスパンコール、ビーズ、羽毛、毛髪、オモチャの昆虫などを付けることを思いついたの」とフログリーは思い起こす。完成品に対する彼女の率直な感想は? 「ほんっとに気持ち悪かった!」
フロッグレイの努力の結晶である衣装を完全なものにし、また、視覚効果チーム、特にスタン・ウィンストンのスタッフと協力したのが、『ビートルジュース』(1988)、『ミセス・ダウト』(1993)、『エド・ウッド』(1994)でアカデミー賞を受賞した有名なメイクアップ・アーティストのヴェ・ニールである。最多で15人のメイクアップ・アーティストのチームを率いて常に待機していたニールは、微かなものから悪夢のような恐ろしいものまでさまざまなメイクを担当し、数多くの戦いのために人間、ハーフ・ブリード、悪魔を作り上げるとともに、アクションと不遜な態度の陰に隠そうとしているコンスタンティンの進行性の病魔の影響を見せるのにも重要な役割を果たした。
レイブンスカー病院の水治療法室でコンスタンティンとチャズが多数の悪魔のハーフ・ブリードと対決するクライマックスは、キャストとスタッフにとってまさに大仕事だった。始まったのは午前3時。スタントのメンバーがメイクと人工装具をつけるためにセットに集合した。さらに、ハーフ・ブリードに扮した俳優たちが部屋一杯に集まり、皮膚が溶けてその下の悪魔の姿が露わになる瞬間のための準備をした。コンスタンティンの末期の肺ガンの進行については、ニールはこう話す。「セットの照明が暗いので、壁が淡い黄緑の色合いになり、彼の血色や具合の悪さを表すのに役立った」
全編を通して抑えた感じのメイクが必要だったので、「冒頭からキアヌの顔色をすごく悪くしないように気をつけたわ。その後が困るから。とにかく、彼がずっと少しばかり不健康そうに見えるようにしたの。エンディングに近づくにつれ、病気のせいばかりではなく、数多くの戦いで受けたダメージのために、彼の状態が少しずつ悪化しているように見えると思うわ。病気と疲労とでね。少しだけメイクも変化をつけたの」とニールは言う。
◆コンスタンティンの兵器庫
─ 聖水と必殺ショットガン
アパートの壁沿いに防衛策としてずらりと並べた聖水のボトルをはじめ、パワーと防御のための魔除けと無数のさまざまな聖遺物まで、コンスタンティンは仕事をするため、そして自分自身の命を守るために、風変わりな武器をとっかえひっかえ使っている。
これらのほとんどは友人ビーマンが、彼のために手に入れたものだ。歴史学者のビーマンはいろんな魅力的な遺物を手に入れることができるのだ。たとえば、(聖パウロが回心した)"回心の道"からの石のかけら、ローマ法王の暗殺未遂に使われた弾丸の破片、アミティビルのスクリーチ・ビートル、モーゼのマントの切れ端、何世紀にもわたり、高い地位の聖職者に清められた無数の十字架や宗教的な像などで、中でも最も不可解なのは、火炎放射器のように炎を吹き上げる"ドラゴンの息"だろう。
スタッフの中のビーマンとも言うべき小道具担当のカーク・コーウィンはこの普通じゃない品々をビーマンよりも普通の方法で作ったが、それでも広範囲に歴史的な資料やラテン語を調べたりした。なにしろ、こういう重要な遺物のほとんどにはラテン語が刻まれているからだ。そしてコーウィンが最も誇らしげに見せるのがコンスタンティンの聖なるショットガンだ。映画の中でも群を抜いて手の込んだ小道具であるこのショットガンは、何連発かを発射できる銃である一方で、ビーマンが集めた他の遺物と並べてもおかしくない形でなければならなかった。コーウィンはまず、既存のショットガンを詳しく調べた。そして"ストリート・スウィーパー"と呼ばれる銃がとてもいいモデルになると考え、ローレンス、ショーハンと協力してその外見を改善した。彼らは、銃の各部がレオナルド・ダ・ヴィンチの絵をヒントにしたように見えるべきだと考えた。
デザインが決まっても、コーウィンの仕事は終わらない。彼はそれをすべて組み立て、ちゃんと機能する銃にしなければならなかった。最終的には実際に発砲できる銃を2丁、そしてリハーサルや代役が使うための本物そっくりのプラスチック製レプリカを2丁とゴム製を4丁作ることになった。8人の職人が7週間以上かけて、真鍮と金でできた2丁の実用模型を作った。
リーブスもこのピカピカに磨かれた銃の出来に感心し、撮影終了時にローレンスにプレゼントするためにもう1丁のショットガンを注文した。
◆スタントとバトル
「このストーリーのテーマのひとつは、叩きのめされたヒーローが立ち上がることができるかを見ること」と、リーブスは彼の役がいかに肉体的に大変かを苦笑いしながら話す。「バトルが始まるたびに、コンスタンティンが『あーあ、またかよ』と思ってるのがわかると思うよ。最初から最後まで、僕は首を絞められ、殴られ、蹴っ飛ばされてる。マジで楽しい」
『コンスタンティン』でリーブスは、『マトリックス リローデッド』(2003)と『マトリックス レボリューションズ』(2003)の画期的なアクション・シーンを一緒に作り上げた名高いスタント・コーディネーター、R・A・ロンデルと再び組んだ。このふたりの付き合いは1991年の『ハートブルー』まで遡れる。ロンデルと彼のチームに対してリーブスはこの上ない信頼を寄せ、称賛を惜しまない。また、ロンデルの方もリーブスの天性の運動能力の高さと、非情に高いプロ意識に触れ、「キアヌはどんなシーンでも言われたままやるのではなく、自ら進んで作っていこうとする意識が非常に高いし、その姿勢が終始一貫している。スタント・コーディネーターにとっては、彼はまさに神の恵みだよ。俳優に対して僕らが要求するレベルの点から言えば、キアヌはその限界ギリギリまでもっていけるね」
リーブスは自らしっかりアクションをこなせばこなすほど、全体的な演技がよく見えると感じている。「危険なシーンをあえて自分で演じると、その危険な状況をより身近に感じることができるし、そういう時こそ、その人物のもろさがはっきりわかるものなんだ」
ジョン・コンスタンティンにとって安息の時はない。危険極まりない悪魔祓いから、悪魔との昔ながらの素手での戦いまで、いつ戦いが始まるかわからない。ガブリエルの強烈なひと吹きで部屋の端から端まで吹き飛ばされて逆さまに落ちるくらいは日常茶飯事だ。
映画の中で一番複雑で激しいファイト・シーンは、コンスタンティンとチャズがレイブンスカー病院の一室で悪魔のハーフ・ブリードの一群と戦うところである。天井の低さと場所の狭さはスタントとワイヤーワークができるんだろうか、という感じなのに、戦いへの参加者の数が半端ではないことでさらに困難な状況だった。その上、こともあろうにローレンスはこれを1回の長回しで撮影したいと言い出したのだ。そのスタイル重視の選択を最初に支持したのがロンデルだった。「アクションが分断されず、流れるような一定のリズムが生まれると思ったからね」と彼は言う。結局、そのシーンでは10名ほどのスタントマンたちが空中を飛び交う中、その下では激しい格闘が繰り広げられ、ローレンスは彼が思い描いたとおりに中断されない映像を撮ることができた。
勇敢なアンジェラ役として、ワイズもそれなりに危険を冒した。リーブスに水中に押さえ込まれる重要なシーンでは、彼女は激しくもがいてリーブスの手を振りほどく。一見単純そうだが、ロンデルはこんなシーンこそ注意しなければならないと言う。俳優が本当におぼれかけていても、周囲の人間がそれを熱演だと思ってしまいがちだからだ。そのため、事前に十分に合図を打ち合わせ、その場ではリーブスの直感が頼りとなった。その後、病院の水治療法室のプールでアンジェラが命がけで戦うシーンが撮影されたが、その時のことをワイズは茶目っ気たっぷりに教えてくれる。「水中に潜った時、プールの底で頭をしたたか打っちゃったの。水中シーンの撮影がすべて終わるころまでには、私の体は擦りむけてたり、アザができてたりで、何週間も痛かったわ。運良く、骨折なんかはなかったけど」
シア・ラブーフもハーフ・ブリードとの大きなバトルのシーンで実際にスタントをこなした。それをロンデルが思い返す。「彼をケーブルに乗せ、天井まで投げ飛ばし、床に落とす、というシーンでとてもうまくいった。最初にスタントマンにやらせて、そのあとで天井と床を十分柔らかくした上でシア本人にやらせた。あんな風に殴られて、しかもそれが俳優本人なんだから驚くよね。とにかくカッコいいシーンになってるよ」
だが、ロンデルはまだ満足しなかった。彼は監督にハーネスを着けさせ、上からセットを見させなければ気がすまなかった。「もちろんスタントをしようとしたわけじゃないよ」とローレンスが控えめにはっきりさせる。「僕はカメラの軌道に乗っかって、見晴らしのいい場所からアクションを見ただけだ。ちょうどドリーが動くように、僕はケーブルに乗せられ、部屋を横切った。すごくおもしろかったよ」
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【ストーリー】
封印はついに解かれた。
保たれていたバランスは崩れ去り、
この世は終末へと動き出す ─ !
異変はすでに起こりつつあった。ある日、友人の神父からの依頼を受け、悪魔に取り憑かれた少女のもとへ赴いたコンスタンティンは、いつもの悪魔祓いの儀式の途中で、言い知れぬ恐怖を覚える。これまでとは、何かが違う……! 長い間、保たれてきた天国と地獄のバランスが崩れ去ろうとしている予感。それを裏づけるように、コンスタンティンの周囲で蠢き出す不気味な出来事の数々。病魔に冒された現実と、得体の知れない謎を抱え込んだ彼のもとに、女刑事アンジェラ・ドッドソン(レイチェル・ワイズ)が、自殺した双子の姉妹イザベルの死の真相を探るべく、協力を求めにやってきた。アンジェラの頼みをいったんは断ったコンスタンティンだが、その背後につきまとう悪魔の姿を見て、彼女こそが謎を解く鍵を握る人物と知る……。この世とあの世の境界線で、一体何が起ころうとしているのか? ただひとつ確かなことは、かろうじてこの世を成り立たせてきた危ういバランスがついに崩壊を始めたということ。それは、終末への序章なのか? 越えてはいけない一線を越えて、何かとてつもないことが動き出そうとしているのだ ─ 。
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【キャスト&スタッフ】
■キアヌ・リーブス(ジョン・コンスタンティン)
1964年9月2日、レバノンのベイルートで生まれ、カナダのトロントで育つ。地元で舞台やTVの経験を積んだ後、カナダで撮影された青春映画『栄光のエンブレム』(1986)に出演。ハリウッドに活動の拠点を移し、デニス・ホッパーと共演した『リバース・エッジ』(1986)で注目を集める。引き続き、『パーマネント・レコード』(1988/ビデオのみ)や『旅立ちの季節 プリンス・オブ・ペンシルバニア』(1988)に出演。スティーブン・フリアーズ監督の『危険な関係』(1988)でウブな騎士ダンスニー役に抜擢され、グレン・クローズ、ジョン・マルコヴィッチ、ミシェル・ファイファーと共演した。1989年に主演したオフビート・コメディ『ビルとテッドの大冒険』が大ヒットし、そのシリーズ第2弾となる『ビルとテッドの地獄旅行』(1991)も同じく大ヒットを記録。そしてロン・ハワード監督の『バックマン家の人々』(1989)ローレンス・カスダン監督の『殺したいほどアイ・ラブ・ユー』(1990)などコメディ作品が続き、バーバラ・ハーシー、ピーター・フォークと共演した『ラジオタウンで恋をして』(1990)でロマンティックな役柄としては初の主役を務める。
その後も順調にキャリアを重ね、リバー・フェニックスと共演した『マイ・プライベート・アイダホ』(1991)、フランシス・F・コッポラ監督の『ドラキュラ』(1992)、ガス・ヴァン・サント監督の『カウガール・ブルース』(1993)、ベルナルド・ベルトルッチ監督の『リトル・ブッダ』(1993)などを経て、ヤン・デ・ボン監督のアクション大作『スピード』(1994)で大ブレイク。以降、インディーズ作品とメジャー作品にバランスよく出演しながら、ラリー&アンディのウォシャウスキー兄弟が監督した新世代アクション『マトリックス』(1999)で救世主の青年ネオ役を演じ、世界中で熱狂的な支持を集める。2003年には待望の続編『マトリックス リローデッド』と完結編『マトリックス レボリューションズ』が公開され、映画界の話題を独占。一方、ジャック・ニコルソンやダイアン・キートンと共演したロマンティック・コメディ『恋愛適齢期』(2003)では年上の女性に恋する魅力的な青年医師を演じて、高い評価を受けた。
他の出演作にレイチェル・ワイズ共演のアクション・スリラー『チェーン・リアクション』(1996)、アル・パチーノとシャーリズ・セロン共演の『ディアボロス 悪魔の扉』(1997)、サム・ライミ監督の『ギフト』(2000)、シャーリズ・セロン共演の『スウィート・ノベンバー』(2001)、ダイアン・レイン共演の『陽だまりのグラウンド』(2001)などがある。公開待機作はティルダ・スウィントン、ビンセント・ドノフリオ、ヴィンス・ヴォーンと共演した新鋭マイク・ミルス監督のインディペンデント映画"THUMBSUCKER"。2005年秋には、フィリップ・K・ディック原作の「暗闇のスキャナー」を映画化した"A SCANNER DARKLY"が全米で公開される予定。リチャード・リンクレイター監督による、この実写とアニメが混在するスタイリッシュな作品では、ロバート・ダウニーJr.やウディ・ハレルソン、ウィノナ・ライダーと共演している。俳優活動のみならず、自らのバンド"ドッグスター"のベーシストとしても活躍中。
●ジョン・コンスタンティン
人間の姿に偽装した天使や悪魔のハーフ・ブリードを見分けられる特殊能力をもって生まれた男。自分の恐ろしい能力に絶望して、一度は自殺を試みるものの失敗。敬虔なカソリックの教えでは自殺はあらゆる罪の中でもっとも重罪。彼は、永遠に地獄で彷徨う罰を逃れるために、この世に徘徊する悪魔のハーフ・ブリードを見つけ出し、次々と地獄へ送り返す。しかし、努力が報われないために辛辣な人間に。末期の肺ガンに冒されてもタバコを吸い続けるヘビースモーカー。
■レイチェル・ワイズ(アンジェラ/イザベル・ドッドソン)
1971年3月7日、イギリス・ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学在学中にロンドンの舞台に立ち始め、劇団トーキング・タングズ・シアター・グループを共同で結成。さまざまな実験的な作品を上演し、エジンバラ・フェスティバルで栄えあるガーディアン賞を受賞した。ロンドンで上演されたノエル・カワード作、ショーン・マサイアス演出の舞台「生活の設計」(「ギルダ 愛の設計」の邦題もある)での演技も絶賛され、1994年のロンドン演劇批評家協会の最優秀新人賞を受賞している。
TVでは1993年に放映されたミニシリーズ「赤と黒」でユアン・マクレガーと共演。1995年のSFアクション『デスマシーン』(ビデオのみ)でスクリーンデビューを果たす。その後は、ベルナルド・ベルトルッチ監督、リヴ・タイラー共演の『魅せられて』(1996)、キアヌ・リーブスと初めて共演した『チェーン・リアクション』(1996)、ジェレミー・デイビスやベン・アフレック共演の『インディアナポリスの夏 青春の傷跡』(1997)などに出演し、若手スターとして注目を集める。また、舞台演出家のショーン・マサイアスの映画監督デビュー作であり、レイチェルがカメオ出演した『ベント 堕ちた饗宴』(1997)、ヴァンサン・ペレーズと共演した『輝きの海』(1997)、デヴィッド・リーランド監督の『スカートの翼ひろげて』(1998)、マイケル・ウィンターボトム監督の愛憎劇『I WANT YOU あなたが欲しい』(1998)と、立て続けに出演した数々の話題作でも、毎回まったく違う役柄に挑戦し、舞台で培ってきた演技力を披露。1999年に大ヒットした、スティーヴン・ソマーズ監督、ブレンダン・フレイザー共演のスペクタクル活劇『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』で演じたヒロインのエジプト学者エブリン役で世界的にその名を広め、その10年後を描いた続編『ハムナプトラ2 黄金のピラミッド』(2001)でも大成功を収めた。
その他の出演作に、レイフ・ファインズと共演した壮大な叙事詩『太陽の雫』(1999)、ロンドンの地下鉄をモチーフにしたオムニバス映画『チューブ・テイルズ』(1999)インディペンデント映画『ビューティフル・クリーチャー』(2000/ビデオのみ)、ジュード・ロウとジョセフ・ファインズと共演した戦争ドラマ『スターリングラード』(2001)など。人生の意義を鋭く突いたハートフル・コメディ『アバウト・ア・ボーイ』(2002)では、ヒュー・グラントが憧れる自立したシングルマザーを演じて、高い評価を得る。また、ウエストエンドのアルメイダ劇場で上演されたニール・ラビュート作「彼女がステキになったワケ」に主演した彼女は、2003年にラビュート自身が監督した映画版(ビデオのみ)にも主演し、共同製作も兼ねた。この作品はオフ・ブロードウェイでも好評を博した。
最近ではエドワード・バーンズやダスティン・ホフマンと共演した犯罪ドラマ『コンフィデンス』(2003)、ジョン・キューザック、ジーン・ハックマン、ダスティン・ホフマンと共演したスリラー『ニューオーリンズ・トライアル』がある。公開待機作はベン・スティラーとジャック・ブラックと共演したコメディ"ENVY"。現在は2005年に完成予定の"THE FOUNTAIN"の撮影中で、ヒュー・ジャックマンと共演する。
●アンジェラ・ドッドソン
最愛の双子の姉妹であるイザベルの死の真相を解明するため、コンスタンティンの協力を要請するタフでクールな女刑事。悪魔や霊の存在をまったく信じていないリアリストだが、コンスタンティンと組んで調査を進めるうちに、その可能性を徐々に認めていく。実は本人も霊能力者なのだが、信心深い両親に知られまいと、子供のころからもっていた霊能力を封印していた過去がある。イザベルを救えなかったことに深い自責の念を抱いている。
■シア・ラブーフ(チャズ)
2003年にシガニー・ウィーバー、ジョン・ボイトと共演した『穴/HOLES』(ビデオのみ)で映画デビューを飾ったラブーフは、たちまち出演依頼が殺到する注目株となった。大ヒット作『チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル』(2003)、マット・デイモンとベン・アフレックがHBOと提携して製作総指揮を務める企画"プロジェクト・グリーンライト"による"THE BATTLE OF SHAKER HEIGHTS"(2003/未)、ウィル・スミス主演のアレックス・プロヤス監督作『アイ, ロボット』(2004)などに出演し、ビル・パクストン監督作"THE GREATEST GAME EVER PLAYED"の撮影を終えたところである。TVでは、ディズニーチャンネルのシリーズ"EVEN STEVENS"にルイス・スティーブンス役で出演し、シリーズが大ヒットするとともに彼自身も高い評価を受け、2003年のデイタイム・エミー賞のチルドレンズ・シリーズ部門で優秀演技賞を獲得した。ラブーフは南カリフォルニア大学のマグネット・スクール・オブ・パフォーミング・アーツで学び、現在はカリフォルニアで家族とともに暮らしている。
●チャズ・クレイマー
コンスタンティンを勝手に師と慕っている、忠実なる助手、ドライバー。コンスタンティンの見る世界に魅了され、宗教と超常現象に関する豊富な知識で実体験の欠如を補っている。コンスタンティンから協力を求められる日がいつか来るはずだと信じ、その準備に余念がない。
■ティルダ・スウィントン(ガブリエル)
演技の幅の広さとスクリーン上での輝くばかりの存在感で定評のあるスウィントンは、インディペンデント映画"THUMBSUCKER"の撮影を終えたところで、この作品ではキアヌ・リーブス、ビンセント・ドノフリオ、ビンス・ボーンと共演した。また、きわどい内容で論議を呼んだ殺人ミステリー『猟人日記』(2003)ではユアン・マクレガーと共演した。2005年には名作『ナルニア国ものがたり』シリーズの映画化第1弾"THE CHRONICLES OF NAMIA: THE LION, THE WITCH & THE WARDROBE"が完成する予定で、このアンドリュー・アダムソン監督の作品でスウィントンは白い魔女を演じている。また、ビル・マーレーの昔の恋人を演じるタイトル未定のジム・ジャームッシュ監督作や、ハンガリーの名監督タル・ベーラの新作"THE MAN FROM LONDON"の公開が控えている。
1992年にバージニア・ウルフの原作をサリー・ポッターが大胆に映画化した『オルランド』で脚光を浴び、その後の主な映画出演作には、『イヴの秘かな憂鬱』(1996)、『クローン・オブ・エイダ』(1997)、『愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』(1998)、ティム・ロスの監督デビュー作『素肌の涙』(1999)、レオナルド・ディカプリオと共演した『ザ・ビーチ』(2000)、"POSSIBLE WORLDS"(2000/未)、トム・クルーズと共演したキャメロン・クロウ監督作『バニラ・スカイ』(2001)、『ディープ・エンド』(2001/ビデオのみ)、インディペンデントSF映画"TEKNOLUST"(2002/未)、ニコラス・ケイジ、メリル・ストリープと共演したスパイク・ジョーンズ監督作『アダプテーション』(2002)、マイケル・ケイン共演のノーマン・ジュイソン監督作"THE STATEMENT"(2003/未)などがある。
鬼才デレク・ジャーマン監督の作品には『カラヴァッジオ』(1986)を皮切りに、オペラを題材にした短編集『アリア』(1987)の中の1作、さらに『ラスト・オブ・イングランド』(1988)、『ウォー・レクイエム』(1989)、『ザ・ガーデン』(1990)、『エドワードll』(1991)、『ヴィトゲンシュタイン』(1993)と7本に出演した。
ケンブリッジ大学卒業後、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに入団し、すぐに舞台女優として高い評価を得るようになった。彼女が舞台で選ぶ役柄には当時から性を超越したものが多かった。プーシキン原作の「モーツァルトとサリエリ」ではモーツァルトを演じ、マンフレット・カルゲ原作の"MAN TO MAN"では、第二次世界大戦中に死んだ夫のフリをする労働者階級の女性を演じた。原作と同名のこの作品は1992年にジョン・メイブリー監督によって映画化され、スウィントンが主演した。
1995年には、1日8時間ガラス張りの箱の中で動かずにじっと横たわるという"THE MAYBE"と題したパフォーマンスで注目を浴びた。ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーで合計56時間続けた時には2万2千人の観客を集め、場所をローマに移した時も同じように大きな話題となった。スウィントンはこのパフォーマンスをほかの大都市でも続けたいと思っている。
●ガブリエル
あの"大天使ガブリエル"と同じ名をもつ天国からのハーフ・ブリード。コンスタンティンが願ってやまない魂の救済を拒み続ける。
■プルイット・テイラー・ビンス(ヘネシー神父)
あまたいる俳優たちの中でも、多彩な演技力が光る名優のひとりであるビンスの出演作は、ホラー、アクションからアート系のドラマまで幅広く、映画界が誇る名監督たちから起用されてきた。最近では、連続殺人犯アイリーン・ウォーノスがたどった実話に基づく問題作『モンスター』(2003)で、アカデミー主演女優賞に輝いたシャーリズ・セロンと共演した。
ビンスが映画で注目を浴び始めたのはアラン・パーカー監督に『エンゼル・ハート』(1987)のための小さな役で起用されたのがきっかけで、その後『ミシシッピー・バーニング』(1988)、『愛と哀しみの旅路』(1990)と続けてパーカー作品に出演。また、アカデミー賞受賞監督であるオリバー・ストーン監督作『JFK』(1991)と『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(1994)にも出演している。リヴ・ライラー、シェリー・ウィンタースと共演した1995年の『君に逢いたくて』(ビデオのみ)では恋に悩むコックを演じて高い評価を得、同作品はサンダンス映画祭で審査員特別賞を受賞した。
その他の映画出演作には、バーベット・シュローダー監督作『バーフライ』(1987)、デビッド・リンチ監督作『ワイルド・アット・ハート』(1990)、エイドリアン・ライン監督作『ジェイコブス・ラダー』(1990)、ポール・ウェイランド監督作『シティ・スリッカーズ2 黄金伝説を追え』(1994)、ロバート・ベントン監督作『ノーバディーズ・フール』(1994)、テッド・デミ監督作『ビューティフル・ガールズ』(1996)、ヴィム・ヴェンダース監督作『エンド・オブ・バイオレンス』(1997)、ベティ・トーマス監督作『ドクター・ドリトル』(1998)、ローレンス・カスダン監督作『マムフォード先生』(1999/未)、ニール・ラビュート監督作『ベティ・サイズモア』(2000)、ターセム監督作『ザ・セル』(2000)、スティーブ・ブシェーミと共演のインディペンデント映画"13 MOONS"(2002/未)、アル・パチーノと共演の『シモーヌ』(2002)、シャーリズ・セロン、ケビン・ベーコンと共演のルイス・マンドーキ監督作『コール』(2002)、ジェームズ・マンゴールド監督のスリラー『アイデンティティー』(2003)などがある。
1997年に出演したABCのTVシリーズ"MURDER ONE"ではエミー賞の優秀ゲスト俳優賞を受賞。他にもTV映画やシリーズ数本に出演しており、ゲスト出演した主な作品は「特捜刑事マイアミ・バイス」「タイムマシーンにお願い」"SISTERS"「シカゴホープ」"THE MARSHAL"「X-ファイル」"THE HANDLER"「エイリアス2」「捜査官クリーガン」などである。
●ヘネシー神父
コンスタンティンの数少ない真の友のひとり。かつてはタフで生命力あふれる聖職者だったが、今では悪魔との闘いで疲れ果て、過酷な悪魔祓いの儀式もコンスタンティンに頼っている。超自然的な知覚で、悪魔の活動やバランスのかすかな変化を彼に知らせる。
■ジャイモン・フンスー(ミッドナイト)
ジム・シェリダン監督の移民を描いたドラマ『イン・アメリカ/三つの願いごと』(2003)で心優しき隣人マテオを演じてアカデミー助演男優賞にノミネートされたフンスーは、新たな出演作として、マイケル・ベイ監督作"THE ISLAND"と、コメディー"BEAUTY SHOP"の公開が待っている。
2003年にはヤン・デ・ボン監督作『トゥームレイダー2』、ローレンス・フィッシュバーンと共演の"BIKER BOYZ"(未)に出演したフンスーは、アカデミー作品賞をはじめ、各賞を総なめにしたリドリー・スコット監督の『グラディエーター』(2000)で屈強な剣闘士ジュバを演じて世界的な注目を集めた。1997年にはスティーブン・スピルバーグ監督作『アミスタッド』で反逆する奴隷のリーダーを演じ、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされている。
西アフリカのベニンで生まれ、13歳の時にパリに移住。22歳の時にファッション・デザイナーのティエリー・ミュグレに見出され、彼のモデルを務めるようになった。その後、数多くのミュージック・ビデオに出演し、音楽業界の一流監督やミュージシャンと仕事をした。国際的なトップモデルとなった後、彼はロサンゼルスに移って英語を独学で習得し、俳優としてオーディションを受け始めた。初めて獲得したのは人気TVシリーズ「ビバリーヒルズ高校白書」での役で、その後、NBCの大ヒット・シリーズ「ER 救急救命室」にも準レギュラー出演。ジャネット・ジャクソンのビデオ「ラヴ・ウィル・ネヴァー・ドゥー」に出演した時にエージェントやキャスティング・ディレクターの目を引き、『不法侵入』(1992)、『スターゲイト』(1994)などの出演を経て『アミスタッド』抜擢につながった。また、1998年には『ザ・グリード』にも出演している。最近では、ジェニファー・ガーナー主演のABCの超人気TVシリーズ「エイリアス2」に悪役として準レギュラー出演している。
●ミッドナイト
かつては信仰療法師で祈祷師だったが、今では実業家として成功し、聖遺物の収集家でもある。天国と地獄からの中立を宣言し、ハーフ・ブリードが自由に入り混じることのできる聖域として、自分の高級ナイトクラブを提供する。
■ギャビン・ロズデイル(バルサザール)
プラチナ・セールスを記録したロック・バンド"ブッシュ"のリード・シンガー、ギタリスト、ソングライターとして世界的な成功を収めているロズデイルは、近年、俳優としても積極的に活動を始め、『コンスタンティン』は彼にとってこれまでで一番大きな役となった。2004年にはブリタニー・マーフィ主演のコメディー"LITTLE BLACK BOOK"(未)に出演し、また、2005年にはデイビッド・アンスポー監督のサッカー・ドラマ"THE GAME OF THEIR LIVES"が公開される予定。
1992年にロンドンで結成されたブッシュはデビュー・アルバム「シックスティーン・ストーン」を1994年に発表。このアルバムはゆっくりと認知されていき、1996年までにはトップ10に入るヒットとなった。セカンド・アルバム「レザーブレイド・スーツケース」はアメリカで初登場第1位を記録。批評家からも高い評価を受けたブッシュはその後、4枚のアルバムを発表し、合計で1500万枚以上を売っている。
2002年、ロズデイルはヴィン・ディーゼル主演のアクション映画『トリプルX』のために、"ADRENALINE"という曲を共同執筆し、初のソロ曲として発表した。また、『ターミネーター3』(2003)でも"ブルー・マン・グループ"と一緒に歌っている。ロズデイルは新しいバンド"インスティテュート"を結成し、近くインタースコープ・レコーズよりアルバムを発表する予定である。
●バルサザール
サタンの使者。地獄からのハーフ・ブリードで、ミッドナイトのクラブの常連。天国へのチケットを買おうとするコンスタンティンの無駄な努力を嘲笑う。
■ピーター・ストーメア(ルシファー)
ヒース・レジャー、マット・デイモンと共演のテリー・ギリアム監督作"THE BROTHERS GRIMM"の撮影を終えたストーメアは、その前にはニコール・キッドマン、ローレン・バコールと"BIRTH"(2004/未)に出演。さらに、2003年にはマイケル・ベイ監督のアクション『バッドボーイズ 2 バッド』でウィル・スミス、マーティン・ローレンスと共演した。また、ジョン・ウー監督作『ウインドトーカーズ』(2002)、ジャッキー・チェンと共演の『タキシード』(2002)、インディペンデント映画『SPUN スパン』(2002)、スティーブン・スピルバーグ監督作『マイノリティ・リポート』(2002)、"THE BEATLE FAN"(2002/未)、アンソニー・ホプキンス、クリス・ロックと共演した『9デイズ』(2002)、スティーブ・ブシェーミ主演のインディペンデント映画"13 MOONS"(2002/未)など、近年は特に多忙を極めている。
その他の映画出演作には、コーエン兄弟の『ファーゴ』(1996)と『ビッグ・リボウスキ』(1998)、スピルバーグ監督の『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997)、マイケル・ベイ監督の『アルマゲドン』(1998)、ジョエル・シューマッカー監督作『8mm』(1999)、ヴィム・ヴェンダース監督作『ミリオンダラー・ホテル』(2000)、ラース・フォン・トリアー監督作『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)、ラッセ・ハルストレム監督作『ショコラ』(2000)などがある。
祖国スウェーデンの国立劇場でイングマール・ベルイマンの演出のもと、俳優としての活動を開始したストーメアは、「夜への長い旅路」「令嬢ジュリー」「リア王」「ハムレット」などの舞台に出演。その後、「ハムレット」のニューヨーク公演で批評家やファンの注目を浴び、アメリカ映画への出演に結びついた。映画出演の合間に舞台出演も続け、ニューヨークのアクターズ・スタジオやパブリック・シアターなどに出演している。1990年には東京グローブ座のアソシエイト・アーティスティック・ディレクターに就任し、演出家としても俳優としても数多くの作品に関わった。
音楽にも才能があるストーメアは、彼をブレイクさせた『ファーゴ』にちなんで"ブロンド・フロム・ファーゴ"という名のバンドを結成し、作曲とギターを担当。近々、デビュー・アルバムの発売も予定している。
■フランシス・ローレンス(監督)
1970年3月26日、アメリカ・ロサンゼルス生まれ。子供のころから映画に興味を持ち、脚本を書いたり、8ミリカメラで撮影したりしているうちに、高校で映画の授業を受けるようになる。将来の目標を映画制作に定めて、ロヨラ・メリーマウント大学に進学。映画を学びながら、在学中を通して映画作りに励んだ。卒業後、小さなレコード・レーベルを持つ友人のために、ミュージック・ビデオを撮り始めたことがきっかけとなり、映像作家としてのキャリアをスタート。やがてその仕事は飛躍的に発展し、当時は想像もしなかったほどの成功を手にすることになった。
これまでにブリトニー・スピアーズ、ジャネット・ジャクソン、ウィル・スミス、エアロスミスといった超スーパースターから、R&B、ハードロック、またはワイクレフ・ジーン、P.O.D.、ガービッジなどのオルタナティブ系のアーティストまで、さまざまなジャンル、タイプのアーティストとコラボレーションを重ねてきた。中でも『メン・イン・ブラック2』(2002)のテーマ曲でもあるウィル・スミスのビデオ「ブラック・スーツ・カミン(ノッド・ヤ・ヘッド)」は、高予算ビデオを何度も手がけてきた彼にとっても、最も高額なプロジェクトとなっただけでなく、ミュージック・ビデオ制作費としては史上最高額の作品のひとつだと言われている。
今までのキャリアで音楽関係のあらゆる賞を総なめにしてきており、MTVビデオ・ミュージック・アワードでも何度も賞を獲得。2002年にはミュージック・ビデオ・プロダクション・アソシエーション(MVPA)の最優秀監督賞を受賞。また、同じく2002年には、南米の歌姫シャキーラのビデオ「スエルテ」でラテン・グラミー賞の最優秀ビデオ賞を獲得した。2003年にはジャスティン・ティンバーレイクの「クライ・ミー・ア・リヴァー」のビデオでの斬新な演出が絶賛され、MVPAより最優秀ポップ・ビデオ賞と最優秀男性アーティスト・ビデオ演出賞を受賞。これらの経験は、彼がビデオから映画に移行する上で確固たる基盤を作る役割を果たした。
映画監督デビュー作となる今回の『コンスタンティン』では、多くのビデオやCM出身の監督のように極端な映像重視に陥ることなく、あくまでも物語とキャラクターに重点を置いて演出。過去の芸術で表現されてきた、あの世に対するステレオタイプのイメージを振り払い、"天国と地獄はこの世と共存している"という新しい世界観をリアルに映像化してみせた。
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